電車が止まるは仕方がないが、せめて知りたや運行情報(その3)
台風19号が接近しており、日本本土を直撃する可能性が高まっている。
15号の際には、鉄道の運行がかなり混乱した。今回も、大規模な計画運休がなされる可能性がある。
こうした場合に望まれるのは、運行見通しの情報だ。
台風の際のような大規模運休の場合だけではなく、小さな事故においても、情報提供が切に望まれる。
先日は、私自身が(また)この問題に遭遇した。
伊豆川奈の会場での講演に向かう途中、踊り子号が熱海を出たところで人身事故を起こして停止した。
事故の処理が最優先課題であることはいうまでもないことだが、同時に乗客への情報提供も行ってもらいたい。
ところが、車内放送では、「事故があり処理をしている」というだけで、運転再開の見通しについては一言も知らせてくれない。
それまでの時点の車内放送は、行き先案内の分かりきった内容を頻繁に流しており、きわめてうるさく、悩まされてきた。音が大きすぎるし、英語の声もあまり気持ちのよい声ではなかった。何とか音を小さくして欲しいと思い続けていた。
ところが、本当に情報が欲しい状況になったら、それが得られない(必要でない情報だけが過剰に流されるのはよくあることだから、別に不思議ではないが)。
私の席の近くには外国人のグループがいた。車内放送で英語の情報は暫くの間なく、10分ほどして流れた放送は録音の定型情報で、「事故があった」ということしか知らせていない。
不思議なことに、この時もTwitterでは、「運転再開は1時間後」とか、「30分後」という情報がつぎつぎに得られた。
Twitterなら、自動翻訳にかけることによって外国人も情報を得ることができるだろう。
いまや、鉄道で事故があったら、「電車や駅のアナウンスに耳を傾けるのでなく、Twitterで探す」ということは常識になっているのかもしれない。
JRの側での進歩が、ないわけではない。
電車が止まるは仕方がないが、せめて知りたや運行情報(その2)
で、「新幹線運転状況等というサイトがあるが、そこに接続するのが大変だ」と述べた。
ところが、最近では、新幹線の座席の後ろにQRコードがあり、そこから運行状況のサイトに飛べるようになっている。大変な進歩だ!
もっとも、同じような情報提供サービスは、コミュニティバスである「ムーバス」で暫く前から提供している。
世界に冠たる新幹線は、やっとコミュニティバスのレベルまで追いついてきたわけだ。それにしても、なんとも喜ばしいことである。
事故が起こるのはやむを得ない。しかし、せめて情報を知らせて欲しい。
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