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日米経済構造の違いを、3つのステップで理解しよう

『野口悠紀雄の経済データ分析講座:企業の利益が増えても、なぜ賃金は上がらないのか?』が、ダイヤモンド社から11月28日に刊行されます。
これは、第5章のトップ・ページです。

◇ 新しい試みに挑戦
これまでは、書籍に掲載されているグラフや図表をそのまま受け入れることしかできませんでした。
ところが、本書に印刷されているQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ると、本書のサポートページを開くことができます。ここから、本書に掲載している図表のデータをダウンロードできます。
これを用いて、データを自分で加工し、新しい問題点を発見したり、説明を考えたりすることができます。
本書は、印刷物が持つ一覧性と、インターネットの大量情報提供機能を結びつける新しい試みです。

第5章 日本の将来を担う産業は何か?

5章のポイント図表


◆3つのステップで日米経済構造の違いを理解しよう

(1)疑問を持とう――日本経済の将来をどのような産業に託したらよいか?
 日本は長期的な経済停滞から脱却できません。半導体産業や液晶産業などの不調が報道されています。ところが、アメリカ経済は成長を続けています。何が違うのでしょうか? 日本経済が停滞から脱却するには、どうしたらよいのでしょうか?

(2)仮説を立てよう――アメリカ経済が好調なのは、新しい産業が成長しているから
 日本が停滞から脱却できないのは、新しい産業が登場しないからです。つまり、日米の経済には、構造的な違いがあります。

(3)データで確かめてみよう――アメリカでは製造業の就業者が減っている
 産業別就業者や賃金の動向を見ることによって、日米経済構造の違いを理解できます。このためには、日本の統計だけでなく、アメリカの統計を見る必要があります。

 アメリカで、高度サービス産業は目覚ましい成長を続けています。ここには、情報関連、ファイナンス、専門的、科学・技術的サービスなどが含まれます。
 1990年代の末には、高度サービス産業と製造業の就業者数はほぼ同じだったのですが、中国の工業化などによって製造業が先進国から新興国に移行したため、製造業の就業者が顕著に減少しました。その半面で高度サービス産業の就業者は増加を続け、現在では製造業の就業者の2倍近くになっています。

◎グラフを自分で描いてみよう
図表5-5のデータと、それをグラフに描く方法の説明が、サポートページにあります。
書籍にあるQRコードをスマートフォンのカメラで認識させて、開いてください。

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◇ 経済データはどこで入手できるか?

「使える日本経済データ」ナビゲーション

◇ エクセルでグラフを描くのは簡単

・エクセル「超」活用法(目次)

◇ 日本経済をデータで分析する

 ・日本経済を理解する3つのステップ

サポートページの説明3


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