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#071 簡単に D2C なオンラインストアが作れる! - Shopify さんのセミナーに参加してみた

メーテレセミナー

先週金曜日(6月26日)の夜、メ〜テレ(名古屋テレビ)さん主催の「Shopify(ショッピファイ)」というオンラインストア運営プラットフォームのセミナーに参加してみました。

【メ〜テレ×Shopify】 無料オンラインセミナー
~ローカル発!ものづくりを世界に届ける冒険の書~
「今話題のD2Cとは?」&「その場でできるShopify入門」
https://nbn-shopify.peatix.com/?lang=ja

中小企業さんにとっても参考になる内容が多いと思いましたので、今回はその内容をご紹介したいと思います。

(セミナー資料やセミナー画面のキャプチャは公開不可との事ですので、以下の画像は Web で取得できるものを使用しています。また、セミナーの後で個人的に調べて追加した内容も含みます。)

メ〜テレさんと私

今回のセミナーをお誘い頂いたのは、過去、メ〜テレさん主催の「メイキンクエスト」というテレビ番組の制作・撮影にご協力させて頂いたご縁からでした。

メ~テレ開局55周年記念 メイキンクエスト - 名古屋テレビ【メ~テレ】
https://www.nagoyatv.com/hackathon/

岐阜のソフトピアジャパンという施設のホールを2日間借り切って、東海地区の地場の技術を活かした新しい製品を1泊2日で作る、というハッカソン形式の番組でした。

で、この番組を企画されたのがメ〜テレの伊藤さん。今回のセミナーは、この伊藤さんからご連絡いただきました。

伊藤 理 - PASSION! テレビの力で、できること。 - 名古屋テレビ【メ~テレ】
https://www.nagoyatv.com/saiyo_passion/ito.html

東海地域の産業(特に製造業)をもっと盛り上げたいという強い意志を持たれた方で、思い起こせば、この時の伊藤さんとの出会いが、その後私が中小企業診断士の資格を取ろうと思ったのにも影響しているように思います。
(番組収録が2017年5月、私が中小企業診断士の勉強をはじめたのがその年の秋です。)

ちなみに、今回のセミナーには Makuake の木内さんも参加されていました。
木内さんも、まだ私が東京で勤務していた2015年頃、Makuake 立ち上げ直後にお会いしたことがあります。
Makuake というプラットフォームを通して、日本各地に埋もれている素晴らしい技術や製品を世の中に出したいという強い想いを持たれていらっしゃる方です。

D2C とは

今回のセミナーのキーワードの1つが「D2C」でした。

D2Cとは、"Direct to Consumer" の略で、「消費者に商品を直接販売する仕組み」のこと。
オンラインショップというと Amazon や楽天のようなモール形式のものが有名ですが、D2Cなオンラインストアは、それらとは違う、以下の3つの特徴があります。

1. 自社サイトから直接顧客に販売する。
2. 顧客情報を自社で把握する。
3. 様々な方法で自社ブランドの世界観やストーリーを伝え、自社のファンになってもらう。

単にオンラインでものを売る、というところから更に1歩踏み出して、自社のブランドストーリーを伝えて、顧客とのより強いつながりを作ることに価値を置くのが D2C です。
モール形式のオンラインストアだと、複数のお店で価格を比較して一番安いところで買うといった購買行動になることも多いですが、D2C なサイトでは、お客さんが本当に気に入ったものを、ファンになったお店から買う、という購買行動が期待できます。

Shopify の概要

そんな D2C のオンラインストアを運営することのできるプラットフォームが「Shopify」です。
一番安いプランだと、およそ月3,000円くらいから自社のオンラインストアを持つことができます。

Shopifyでネットショップを作ろう | ECサイト構築を無料体験
https://www.shopify.jp/

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Shopify によるストア立ち上げのステップは、以下のとおり。
全て Web ブラウザの画面から行います。非常にシンプルです。

(1) Shopify のアカウントを作ってログインする。
(2) 売りたい商品を1つづつ登録していく。商品の写真、値段、品番、在庫数、などを入力する。
(3) 画像やロゴマーク、レイアウトを調整してショップ全体の見た目を整える。

今回のセミナーの後半では、実際にアカウントを作るところからショップの体裁を整えるところまでハンズオンで実践していましたが、1時間程度でそれなりの完成度のサイトを作ることができていました。
非常にわかりやすいインタフェースで、これなら初めてオンラインストアを作るような方でも大丈夫なのではないかと思います。

ちなみに、この Shopify を使って運用されているオンラインストア、今では全世界で100万以上もあるそうです。

Shopify の強み

Shopify のように、テンプレートをつかって自社のWebサイトを公開するサービスは他にもありますが、Shopify がこれだけ世の中で使われている理由はどこにあるのでしょうか?

私がセミナーを受講して感じた、Shopify のいいところを以下にあげておきます。

・何はともあれ安い
→ 月3,000円でレンタルサーバー(SSL証明書つき)、サイト構築ツール、売上げの決裁機能、が全部使えるのはお得だと思います。

・簡単に使える
→ オンラインストアの運営に特化されているので迷うことが少ないですし、逆に、ストアの運営に必要なかゆいところに手が届く機能が充実しています。

・豊富なフリー画像やロゴマークの自動作成ツール
→ 見栄えの良いかっこいいサイトを作ろうと思ったら、きれいな写真を用意したり自社のロゴマークをデザインしたりするのが大変になるのですが、自社のストアで使える写真素材や、ロゴマークの自動作成ツールを無料で使うことができます。
ロゴマークの自動作成ツールに関しては、以下の URL ですぐに体験できます。試しに遊んでみてはいかがでしょうか?

ロゴメーカー&ロゴクリエーター - 無料のオンラインロゴジェネレーター
https://hatchful.shopify.com/ja/

・実店舗の POS や Amazon 在庫などとの連携
→ お店によっては、実店舗や、Amazon などのモールに出展している別のオンラインストアと在庫管理を共通化したい事があると思いますが、これら在庫管理を連携させることが可能です。実店舗向けには、スマホで動作する POS アプリも用意されています。

・別のWebサイトでの販売との連携
→ Shopify 以外のWebサイトに商品の購入ボタンを貼り付けることができます。これにより、Facebook や既に運営している自社の別サイトでも、ものを売ることができるようになります。

・多くの実績と様々なアプリ(プラグイン)

→ 既に多くの企業が Shopify 上でストアを運営しているため、これらの既存ストアの要求が随時反映され、どんどん使いやすいプラットフォームになっています。また、「アプリ」と呼ばれる追加機能も日々開発・追加されており、ますます細かいところまで手が届くシステムになっています。
(例えば、お客さんにメールを出すアプリ、納品書や運送会社の送り状をを発行してくれるアプリ、在庫がなくなりそうになったら教えてくれるアプリ、などがあります。)

Shopify を使ったサイトその1: 「MITSUBOSHI 1887」

セミナーでは、実際に Shopify を使って運営されているオンラインストアの紹介がありました。

1店舗目は、岐阜の「MITSUBOSHI 1887」という尾州毛織物のお店。

MITSUBOSHI 1887(ミツボシ 1887)| 人と素材の素敵な関係
https://www.mitsuboshi1887.com/

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尾州地方(ここでは、愛知の北西部から岐阜あたりを指します)は、昔から毛織物の代表的な産地で、ここで織られた布が海外の高級ブランドの製品で使用されているとのこと。
しかし、なかなか自社ブランドが世の中に出ることが無く、以前から、自社の職人さんに対するインナーブランディングの一環としても直接お客さんとつながりたいという想いがあったとのことです。

上記のサイトからも変わるとおり、優れた素材を活かした自社ブランドの魅力が良く伝わるサイトになっていると思います。
1枚14,000円のTシャツも一見高そうに感じますが、その素材の良さやストーリーをきちんと伝えることで、価値が分かる方にとっては決して高くはない商品になっているのではと思います。

Shopify を使ったサイトその2: 「かたくち屋」

もう一つは、名古屋市にある「かたくち屋」というお店。
「かたくち」とは、片方に口がついた鉢のことで、オーナーの方はその美しいたたずまいに魅力を感じて、いろんな作家さんの作られた「かたくち」を集めたショップを立ち上げられたとのことでした。

片口の店-かたくち屋 | 日本 | 陶磁器 | ガラス | 木工 | 漆 | 金属
https://www.katakuchi.jp/

かたくち屋

このお店、今は名古屋市内に実店舗を持たれていますが、最初はオンラインストアのみで事業を開始したとのこと。
お店をはじめた当初は実店舗を開くだけのお金が無かったから、とのことでしたが、大きなリスクをとらず、まずはオンラインストアからスモールスタートするというのは良い戦略だと思いました。

このお店の場合、オンラインストアのお客様はヨーロッパなど海外からの注文が多いそうで、オンラインストアでファンになった海外のお客様が来日した際に実店舗に来店される、というサイクルができているとのことでした。

まず使ってみては

この Shopify ですが、14日間無料で試してみることができます。
こういうツールは、いろいろ調べることの大切ですが、とにかく実際に触って使ってみるのが価値を理解する近道だと思います。
興味のある方は、とりあえずアカウントを作って使ってみてはいかがでしょうか。

まとめ。

(1) D2C とは 「Direct to Consumer」の略で、「消費者に商品を直接販売する仕組み」のことを言います。オンラインストアというと、これまでは Amazon や楽天のようなモール形式が有名でしたが、自社ブラントの価値やストーリーをきちんと伝え、お客様と直接つながることのできる D2C なオンラインストアを自社で運営する例が増えてきています。

(2) Shopify は、こうした D2C なオンラインストアを運営するのに非常に適した、全世界で100万社以上の導入実績のあるプラットフォームサービスです。ストア運営に必要な様々な機能が安価で提供されており、中小企業にとっても導入しやすいサービスだと思います。

(3) この Shopify、無料で14日間使うことができますので、もし興味があるようでしたらまずはお試しでアカウントを作って使ってみるのが良いのではないでしょうか。

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(ここに書かれている内容はいずれも筆者の経験に基づくものではありますが、特定の会社・組織・個人を指しているものではありません。)

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