「スケスケトイレ」で250,000いいね!Twitterでバズるとその後どんな事が起こるのか?
先週、通りかかった公園で見かけた新しい公衆トイレが斬新で、思わず写真に撮ってつぶやきました。なぜ斬新かというと、中が丸見えの透明な!壁だったからです。
その時はまだ工事中のようでした。「えっ?これどういうこと?」と思ってみていたら、関係者の方が鍵をかけた途端・・・壁が透明でなくなったんです!
これはすごい!きっと防犯目的なんだろうな、そう思ってTwitterにその日の夜に写真と共につぶやきました。
そうしたら、あっという間にバズって、「250,000いいね」に。
私はサイボウズでマーケティング、その中でも特にブランディングを担当しています。これまでに、
・オウンドメディア「サイボウズ式」
・働くママのムービー「大丈夫」
・働き方改革アニメ「アリキリ」
・サイボウズ式ブックス
・現在はテレワーク推進メッセージCM「がんばるな、ニッポン。」
こういったプロジェクトに携わってきました。
メッセージを発信し、それを多くの方々に届けるのが役目なので、かねてから「Twitterでバズった時って、どんな状態になるんだろう?」ということに興味がありました。
そして、その時は突然やってきたのです。さらに、これは自分のTwitterで起きたことなので、色々とデータを確認することができます。その記録をこちらに残しておきたいと思い記事を書きました。
まず、当該ツイートはこちらです。
その日の深夜に投稿したのですが、朝から通知が止まらず大変なことに。
アプリの通知画面をリロードするたびに通知が20〜30件来ているような状態です。お昼頃にはもう2万いいね、8,000RT、80コメント超えしていました。日本で3番目のRTの勢いです!とお知らせしてくれるアカウントも。
そしてまず起きたことですが、3社から転載・取材依頼のDMが来ました。すでに1社記事として公開されているのがこちらです。
ちなみにこのタイミングでフォロワー数は100名近く増えていました。今後、トイレのことをつぶやく予定はないので少し心配になりました。
仕事が終わり、またTwitterを見てみると相変わらずの通知の量。この時点でいいね数は100,000超え、RTは30,000超えでした。
ここからさらに取材や転載依頼が来続けます。某民放テレビ局のネットニュースサイトからも来ました。
特徴的だなと思ったのは、徐々に日本人以外にもツイートが拡散し始めることです。その結果、英語圏のYouTuberや海外の日本情報サイト運営者から転載依頼が届き出すことです。この時点で香港から2件来ていました。
サイボウズは中国でも展開しているので、プロフィールのリンク先はサイボウズ中国のサイトにしてくださいとお願いしてみました。もし今後英語メディアからも転載依頼が来たらサイボウズUSのサイトでお願いしてみようかと思っています。
さらには、リプライ欄で議論が巻き起こってきます。これまでは知り合いとのやり取りを中心にTwitterを使っていましたので、リプライがきたら返すのが当たり前の世界にいました。しかし、700件近くリプライが来たらもうカオスです。RTやいいねの通知に埋もれて知り合いのリプライも把握できません。リプライに対してさらにリプライがつき、とうとうバトルも始まってしまいました。
そこに来てようやく気がつきました。もうここは私のつぶやきではなく、「スケスケトイレについての1つのスレッド」を立ち上げたんだ、ここは掲示板なんだと。元のつぶやきが私の仕事だったり、私自身のでなかったことも幸いしました。どんな的外れなリプライが来ても、「そんな風に思う人もいるんだ」と、心穏やかに見ることができたんです。
ここまで来て、1つ思い出したことがあります。
1つのフォーマットとしての「バズったので宣伝させてください」です。これは果たしてどれくらいの意味があるのでしょうか?
私は1つ勘違いをしていたのですが、この宣伝つぶやきをバズった元つぶやきにぶら下げるのは、間髪入れてつぶやかないとすぐ下に表示されず、時間が経ってしまうとリプライの山の中に埋れてしまうと思っていたのです。なので、その後何もせず放置していました。今思えばなんともったいないことを・・・
しかし、Facebookの方で知り合いに「バズったら宣伝を」と言われ、もう一度見直してみたら、投稿者はバズったつぶやきの返信という形でつぶやけば、すぐ下に宣伝を入れられることに気がついたのです。
この時すでに150,000いいね。
さすがにこれ以上はもう伸びないか・・・もっと早くに気がつけば良かった、と思いつつも、念のためどれくらいの数字になるのか知りたくて、下記ツイートをつぶやきました。
そうしたら意外なことにこの後も元ツイートは伸び続けたので、この宣伝ツイートも拡散し、結果として現時点で610,000インプレッション、551いいね 、82RTという数字になりました。こんなコメントもいただいたりして、
「後からでも遅くないから、宣伝ツイートはしておけ」ということを学びました。
次に確認してみたかったのは、「普通のツイートをしたらどうなるか?」です。
元ツイートは拡散されるのですが、ではその後フォローされた方々も増えたので、あんまり面白味のない普通のつぶやきはどういう反応になるんだろう?ということが気になりました。
ちょうどこの日は2週間ぶりにオフィスに出社していました。昭和世代のおじさんは、長い期間在宅勤務をしていると苦しくなり、たまにオフィスに行って一息つかないといけない生き物なのです。
その帰りに、近くのラーメン屋さんで夕食をとったので、それをツイートしました。それがこちらです。
そうしたらなんと、普段は10件もつかないいいねが50件以上もつきました。ツイートがバズると、その後のツイートにも何かしらの影響が出るようです。ただこれは、元ツイートがまだまだ拡散していた段階なので、こういう結果になったのかもしれません。もっと落ち着いてからはどうなるかを確認しようと思います。
そして、この後も元ツイートは拡散し続けます。
この記事を書いている現時点での最新の数字をツイートアナリティクスで確認するとこのようになっています。
2000万インプレッション!
なかなかすごい数字になりました。そのうちの半分ぐらいの方々が何かしらの反応(エンゲージメント)をしてくれているそうです。いいねは25万件、RTは6万件となりました。プロフィールのクリック率が0.3%というのも驚きです。けっこう見てくれてるんですね。仕事の紹介を書いておいて良かった。
また、元ツイートをつぶいた際に一緒に「壁が不透明になる瞬間」を収めた動画もつぶやいていました。そちらはどうなったでしょうか。
なんと126万回再生になりました。しかし、アナリティクスを見ると、
インプレッションは61万回程度でした。短い動画ですし、多くの方は数回見たということなのでしょうか。
その後、近くの公園でも同じタイプのトイレを発見したのでつぶやいてみたところ、こちらもいいねが多数つきました。
ちなみに、このツイートに「エヴァみたいなカラーリング」というコメントがつきました。確かによくみるとそんな感じですね。間違っていたら申し訳ないですが、右から初号機、2号機、零号機でしょうか。設計関係者の中にエヴァンゲリオンファンがいるのかもしれません。さながら「エヴァトイレ」という感じですね。
ちなみにいま現在も拡散は続いています。この辺りになってくると、例えば企業アカウントが取り上げてくれたり、
外国の方への波及がさらに目立ってきます。
嬉しかったのは、「サイボウズのひと」という認知を得られていたことでした。
私はTwitterを始めてもう13年になります。そして2009年ぐらいから現在の黄色背景のプロフィールアイコンにしています。このアイコンを他のSNSやサービスを利用する際にも使っているので、わりと「あ、Twitter見たことあります!」という反応をいただくことがあります。今回も、同じようなコメントがありました。
以前、北野唯我さんとお仕事させていただいた際に、打ち合わせの部屋に入るなり唯我さんから「大槻さん、このアイコンは詐欺ですよ」とその後1分23秒ぐらいの間、詰められたりしました。
周囲からはもう10年以上経つのだからそろそろアイコン変えたらと言われるのですが、こういう反応を見るともはや資産となっていて、これからどういうアイコンに変えたら良いのか、わからなくなってきました。
しかし、アラフィフに近づくにつれて見た目は変わるので、いつか何とかしなければと思います。
とりとめなく、起きたことのまとめをしてきました。いまだに通知は鳴り止まず、さらに今後メディアでの露出も続くので、この数字はまだまだ伸びるのかもしれません。
とにかくずっと反応があるというのは、奇妙な体験です。人間は一度体験してしまうとそこから逃れるのは難しい、弱い存在です。
願わくば、今後訪れるであろう穏やかなTwitterで、反応が少ないことを(無意識的にも)嘆くようにならず、今回の件で新たにフォローいただいた400名強の方々にも面白いと思ってもらえるツイートを、自然体でお届けできたらなと思います。