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精神的DVでパートナーと別居するまで

つい最近、パートナーの精神的DVに耐えきれず、子供を連れて別居した。

あれからまだ1ヶ月も経っていないが、時折、「これで良かったのか」「頑張れば、また家族みんなでの暮らしに戻れるのでは?」という不安や期待が浮かんでくる。

今の考えを整理するために、これまでの経緯を書きたいと思う。

初めてのDV

パートナーは結婚前はとても優しく、穏やかな人だった。普段は家事も積極的だし、態度や言葉遣いも穏やかで、とても優しかった。

しかし、結婚してから数ヶ月経ったある日、突然私の目の前でスマホを床に叩きつけた。

直前は普通に会話をしていて、何も前触れがなかったので、とても驚いたのを覚えている。
スマホの画面はバリバリに割れていた。

「突然どうしたの?」と聞いた私に、パートナーは
「別に理由はないけど、ちょっとイライラして」と答えた。

その時はまさかそれがDVの始まりだとは思わず、
生活環境も変わって少しイライラしていただけだろう、と思った。

二度目のDV

前回から数ヶ月後、再びDVを受けた。
今度もスマホを床に叩きつける、という物理的DVだった。

さすがに怖くなり、
「どうして物に当たるの? 物に当たられるととても怖いから、やめて欲しい」と伝えた。
パートナーは「昔からイライラすると物に当たってしまう。自分ではコントロールできない。どうしようもない」と言った。

私は戸惑いつつも「それだと一緒に暮らせなくなるよ。物に当たるんじゃなくて、他の方法でコントロールしていこう」と伝えた。

パートナーは「できるかわからないけど、なるべく物に当たらないよう気をつける」と約束した。

次あったら本気で別れようと思ったが、その後は物に当たることはなくなった。

怒りっぽくなるパートナー

物に当たらなくなったパートナーは、反面イライラすることが増えた。
そして長時間不機嫌な態度をとったり、頻繁に溜め息をつくようになった。

次第にイライラは強くなり、
「ストレスで限界だ」「物に当たりそう」などの発言が増え、私は非常に気を遣うようになった。

パートナーのストレスを少しでも解消しようと料理に精を出したし、ストレス解消の方法やイライラを抑える方法について書籍を読んだりして、一緒に解消しようと頑張っていた。

ストレス解消の技術や、アンガーマネジメントの技術は、それなりに効果はあった。しかし、根本的な解決にはならず、パートナーのイライラは慢性的になっていった。

度々の喧嘩

そうした緊張状態が頻繁に起こる中、些細なことでパートナーから叱責されたり、言い争いになることが増えてきた。

その際にごめん、と謝ってもパートナーは不機嫌なままだった。さすがに耐えられなくなり、その日1日は口を聞かないなどもあったが、翌日は「私も悪いところはあったのかも」「これくらいは夫婦喧嘩のうちだろう」と思ってぐっと堪えた。

あまりにも傷ついて、布団の中で泣きながら過ごしたことや、苦しくてたまらず死にたいと思うことも何度もあった。

しかし、自分がメンタルが弱すぎる、傷つきすぎなのかもと思い込んでいた。

それに、実家での環境に比べたら全然マシだし、物に当たらなければ、ただの夫婦喧嘩で普通の範囲だと思っていた。

子供が産まれてから

子供が産まれてからも、度々DVはあった。
むしろ、子供が産まれる前よりも増えた。

一度、子供の夜泣きが激しい時に、まだ生後半年にも満たない赤子の耳元で大声で怒鳴ったことがあった。その時は寝不足でお互いにイライラして余裕がなかったからだと思った。
すぐに取り上げて次はないと伝えた。
その時は涙ながらの謝罪もあり、その後は怒鳴らなくなった。

しかし、その後も度々、不機嫌・イライラする時期→些細なことで私を責めて怒りを爆発→謝罪やケーキなどの手土産を買ってくる→優しい時期→不機嫌・イライラする時期を繰り返すようになった。

この典型的なDVサイクルはどんどん早くなり、別居直前は週1で怒りの爆発が起こっていた。

怒りが爆発している時は、人格が変わる

パートナーの怒りが爆発している問は、人格が180℃変わり、口調まで変わる。

普段の穏やかな姿からは想像がつかないほど、口調が変わり、目付きも鋭く殺意を感じるほど睨まれる。

その変貌する姿がまるでジキルとハイドのようで、いつ鬼になるかわからない人間が家にいることで、私は毎日緊張するようになった。

パートナーが帰宅すると、今日はイライラしていないか、無意識に顔色を伺うようになった。

そのうち頭痛・腹痛・不眠なども出始めたが、ずっと育児疲れだと思っていた。

しかし、明らかにおかしい理由や本当に些細なことで怒りの爆発が起こるようになり、「これはさすがにパートナーがおかしいのでは」と段々思い始めるようになった。

きっかけは知人への相談

おかしいと思い始めたものの、私は自分の感覚に自信がなかった。

私は幼少期に機能不全家族で育っており、父はアル中で理由のわからない理屈で突然怒り出すことが多かった。話しかけても無視をされることが多く、朝の挨拶すら、まともに返してもらったことがない。

母はカサンドラ状態で些細なことで怒り出すし、父と母の喧嘩は日常茶飯事で、時には父が母に皿を投げつけて怪我をさせるなどもあった。

そんな家庭で過ごしていたので、パートナーが「普通」なのか「おかしい」のかが判らなかった。

そこで私は、何人かの知人に相談をした。
さすがにこの程度は夫婦喧嘩の範囲だと言われるのではないか、と思っていた。

しかし、返ってきた返事は「それは普通ではないと思う」「モラハラなのでは」というものばかりだった。

別居当日

知人に相談したことを皮切りに、私はどんどん精神的な苦しさと身体的な症状を自覚するようになった。

突然の腹痛、不眠、頭痛などが、無視できないレベルになった。

殆ど眠ることができずに朝を迎えたある日、
パートナーから軽い謝罪があった。
数日前の怒りの爆発についての謝罪だった。

「ここ数日暗いけど、自分のせい?
そうだとしたら、何かごめんね?」と言われて、
その時に何かがプツンと切れた。

この人は今、とりあえず謝っただけだ。
こちらがどれほど悲しかったかとか、
どれほど我慢しているかとか、
何も理解せずに、とりあえず謝ってるだけ。

これまでに何度も話し合った。
私は何度も怖いから止めてくれと言った。
昔の環境を思い出すし、とても傷つくから止めてくれと何度も伝えた。

でも結局パートナーは自分のしたことを軽く考え、理由を全て私のせいにして、何度も怒りの爆発を繰り返した。

そして、軽い謝罪やケーキなどを買ってくれば、それでまた元に戻れると思っている。そうすれば、馬鹿な私はまた大人しく言うことを聞くから。

あまりにも軽い謝罪。
そう感じた。
そして、とても悲しくなった。

これ以上ここにいたら駄目だ。
これ以上ここにいたら、自分が壊れてしまう。
「家を出よう」と思った。

前々から計画的に別居しようと考えていたわけではなかった。

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