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神奈川8区 横浜市長選挙で自民破った立役者。 しかし接戦か? #36【選挙解説】


①神奈川8区のエリア

  • 横浜市

    • 緑区

    • 青葉区

②横浜市長を選任した立役者

神奈川8区は立憲民主党の江田 憲司氏の選挙区です。
江田氏は通算省出身の当選7回の衆議院議員で現在は決算行政監視委員会の委員長を務めています。
ちなみに橋本龍太郎元総理の総理秘書官でもありました。
2002年の衆議院神奈川8区補欠選挙で初当選を飾った一方で翌年に落選し、2005年で再度国政復帰を果たしています。
江田氏の特徴はかつての民主党系の議員でなく、立憲民主党から加わった議員さんですね。
そして立憲で残した快挙といえば当時の横浜市長選挙であると考えています。
立憲民主党の神奈川県連最高顧問に就任した際に、横浜市立大元教授の山中竹春氏を候補者に擁立し、見事横浜市長選挙で当選しました
当時の菅総理の地盤の首長を奪ったのですから、立憲民主党では快挙と言わざるを得ない素晴らしい成果とも言えます。
そうした擁立作業から選挙戦まで顧問として支えたのが江田氏というわけです。
対するは自民党の三谷 英弘氏です。三谷氏は当選3回の衆議院議員でこれまで弁護士をし、3回にわたって比例区で当選しています。
チケットの不正転売禁止法の成立を主導した方でもあり、弁護士出身であることから様々な解説本を出版しています。
またオリパラも政務官として開催まで菅内閣の一員として支えていたこともあります。
そして現在は自民党の遊説局長を務め党の選挙活動を支えています。
個人的にはお二方が東大法学部出身であることが注目のことかなと思います。
結構意外な共通点がありましたね!

③候補者紹介(予想される顔ぶれ)

ここで候補者を紹介いたします。なお選挙制度において公平性を記すために現職・新人・名前と年齢、所属政党を記します。


立憲【現職】江田 憲司候補(67歳)[7期]
自民【現職】三谷 英弘候補(47歳)[3期]
共産【新人】飯田 能生候補 (61歳)

④票差は縮まり共産も候補者を擁立へ

今回の選挙戦では三谷氏が前回以上の得票を掴めるかが焦点です。
前回の衆院選では117,963票を取った三谷氏は江田氏の130,925票に約1万票まで迫りました。
そして今回は日本共産党の飯田氏が候補者として擁立されました。
つまり野党内でも1本化できていないのです。
これは江田氏にとってもピリつく部分があるでしょう。
日本共産党は野党共闘を渋り候補者調整を打ち出す立憲の執行部に対し、不満を思っています。さらに労働連合もまた立憲と国民の候補者を支援するものの、共産党に対してはかなり険悪な中なのです。
こうなると立憲の執行部内でもバランスを失いつつあり、共産党に近いリベラルの立憲議員や維新・国民・立憲との連携を模索する中道系の議員、そして非民主党系の当選1-4回の若手議員などそれぞれが執行部の曖昧さに不満を露わにするのです。
一方で三谷氏が優勢にも見えますが、残念ながら完全にそうとは言い切れないのもポイントです。
維新や国民民主、参政党といった保守系に近い政党が候補者を擁立していないため、比較的保守層の獲得は良好と見られるものの、先の内閣改造に女性5名の閣僚登用や幹事長代理、副幹事長に6名の女性登用などの成果はある一方で、副大臣や政務官は女性0名となりました。
さらにマイナンバー問題や処理水問題もある中で、来年の総裁選に向けた岸田総理の戦略が極めて読みにくい以上、どうなるかは分かりません。
解散は同時に議員にとっても無職のリスクを背負っています。
また選挙には数千万円かかり借金の返済を続ける国会議員もいます。
その議員さんを少しでも与党で減らすために解散は万全な時期に総理が決断なされるでしょう。
常在戦場、注目の選挙戦です。

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