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東京12区 自民・維新・国民の保守分裂へ 岸田総理、国民出身議員を総理補佐官に#29 【選挙解説】


①東京12区のエリア

  • 北区

  • 板橋区の一部

    • 本庁管内の坂下1丁目27・29〜41番、坂下2・3丁目、東坂下2丁目、蓮根1〜3丁目、相生町、高島平1〜9丁目、新河岸1〜3丁目、舟渡1〜4丁目

②自民比例現職を擁立へ

東京12区は公明党の選挙区でした。しかしこの度の10増10減に伴い、北区と足立区がそれぞれの選挙区に分かれ、東京12区は主に北区、29区は足立区の部分となりました。
そうしたことから公明の岡本氏は29区に移動し、12区は自民党議員が出馬するようです。
それに対し、維新は前回比例復活した阿部司氏を(1期)早速擁立し、北区区議会出身の比例現職(2期)の自民の高木 啓氏とみんなの党出身で国民民主元職(1期)の大熊 利昭氏を擁立するといった保守三つ巴の戦いですね!
このほかにも共産党が候補者を擁立するかもしれません。

③候補者紹介(予想される顔ぶれ)

ここで候補者を紹介いたします。
なお選挙制度において公平性を記すために現職・新人・名前と年齢、所属政党を記します。


自民【現職】高木 啓候補(58歳)[2期]
維新【現職】阿部 司候補(41歳)[1期]
国民【元職】大熊 利昭候補(60歳)[1期]

④保守野党がライバルも・・・野党票分散で自民有利か?

まず北区と板橋区の区議会、都議会を見てみましょう。
北区議会議員
自由民主党議員団:11名
公明党議員団:10名
日本共産党北区議員団:7名
立憲クラブ:4名
都民:1名 国民:1名
維新の会北区議員団:3名
板橋区議会議員
板橋区議会自由民主党議員団:16名
板橋区議会公明党:10名
民主クラブ(立憲民主党・国民民主党・社会民主党):7名
日本共産党板橋区議会議員団:7名
日本維新の会板橋区議会議員団:2名
都議会議員(北区)
自民:1名
共産:1名
公明:1名
都議会議員(板橋区)
公明:1名
立憲:1名
都民:1名
自民:1名
共産:1名

こうして見てみますと、北区と板橋区は自民や公明が勢力圏を維持しつつも、立憲や共産などの政党も比較的強い力を持っていると伺えます。
特に選挙協力で今回の国民候補に連合の票が加われば、自民としても油断できない相手になるでしょう。
一方で前回の衆院選で公明の岡本氏に敗れたものの、比例復活を果たした阿部議員は共産党候補が擁立されなければ、野党の票が半数を超え当選していたかもしれません。
しかし今回は公明党がリベラルだった分、浮立つ保守票が自民候補に流れるとも見えるため、それはそれで維新の会も対策は必須でしょう。
自民の場合は公明との選挙協力が復活しましたが、高木議員が小選挙区で当選するには当然、保守票だけでなく無党派にも浸透させることが課題です。
さらに自民としてもう一点有利に働きそうなのが、国民民主党と連立を組めば、当然選挙区調整が働き、維新の会封じになり得ることです。
まだ可能性の話で、当然国民出身の方を総理補佐官に起用しただけなので、可能性は低いです。それに国民民主党には大臣を輩出したとしても、候補者調整がしづらくなり、さらに連合も難色を示しています。この中で連立に加わるのも同時にリスクやリターンが両方とも低くはないのです。
いずれにせよ注目の選挙区ですね!


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