元スイミングコーチの独り言 17本目
プールの授業、ないってよ。
7月に入り、例年なら水泳の授業があるはずなんですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止になってしまいました。
(´・ω・`)
息子の通う支援学校のプールではカラスが我が物顔で水浴びをしている有様です。
さすがにスイミングスクールのプールではそんなことはないかとは思いますが…
スイミングスクールでは大体6月下旬から7月になると、入会する子どもさんが増えてきてにぎやかになるんですが、今年は厳しいのかなぁ。
今日はそんな「スイミングのちびっこクラス こぼれ話」を。
ちびっこクラスでは、コーチというより、保育園・幼稚園の先生状態。
私が勤めていたスクールでは3才以上(3才6か月だったかな?スミマセン、忘れました汗)から入会できたんですが、そういう子どもたちがやってくる時間帯は、さながら幼稚園や保育園のような雰囲気です。
「プール行く!!」とテンションの高い子もいれば、「ママと離れたくない、プールいやだ!!」と泣き叫ぶ子もいたりで、コーチ総動員でちびっ子たちの誘導を行っていました。
こういう、「泣いている子」の対応力もコーチには求められます。
一応、研修でそういう場合の対応を学ぶんですが、泣いている子も十人十色で場数をこなしてナンボ、な感じでしたね。
当時ユキノジは1回目の結婚をしてたんですが、子どもはいなかったので、対応に苦戦してました。
保育士の資格を持ったコーチや、子どもがいるコーチと情報共有しながら、自分なりの泣き止ませ方を会得していった記憶があります。
その時の経験が自分の子どもに多少なりとも役立っています。
息子の発達・知的障害に気づいたのも、その時の経験があったからだと思います。
ベンチでアトラクションを作る。
さて、なんとかなだめすかして泣いているちびっ子たちをプールまで連れていき、レッスンを始めます。独り言2本目あたりで出てきた、水深調節用の「ベンチ」を様々に組み替えて、遊び要素を取り入れて水慣れを目指します。
基本的な組み方はこんな感じ。
コースを2コース分使用してます。2コース分×5mくらいのブロックをコースロープで区切って使います。
「しかけ」の所で、独り言1本目で書いていたようなことを練習します。(池にお魚がいるよ~、雨が降ってきた~、のような声掛けをして、顔が濡れても平気になるような練習)
コーチAの所でちょっとだけベンチの隙間(1mくらい)がありますが、ここではコーチが手をつないで渡ります。慣れた子は、そのままバタ足やジャンプなどで渡ってもらいます。
水中を歩くこと・顔が濡れても平気になったら、次はバタ足で移動する練習に移行します。
少しずつバタ足で移動する距離を伸ばしていきます。
ちなみに、未就学児の子どもたちは、腕に「アームフィックス(腕につける浮き輪のようなもの)」という補助具を装着して練習します。
装着例
ベンチの組み方次第では、プールにちょっとしたアトラクションが登場します。
「滑り台」です。(イラストは横から見た図になります)
ベンチの組み方には一定の安全基準がありました。内容についてはまた別の機会に。
手遊び歌をたくさん知っているコーチは「神」
組み替える際は、安全のために子どもたちはプールサイドに座らせて待っててもらうわけですが、この時にただボーっと待たせるのはNGです。
独り言7本目でも書きましたが、ギャラリーから見ている保護者の方に「楽しそうにやってるな」と思わせることも重要なわけで。
こういう、「ベンチ組み換え中の待ち時間」を盛り上げてくれるのが、"手遊び歌"です。
手遊び歌というのは、例えば「グー・チョキ・パーで何つくろう~♪」とか、「ごんべさんのあかちゃんがかぜひいた♪」といった、手(や足、身体)を動かしながら歌う歌のことを指します。
子どもたちはこういう手遊び歌を普段から保育園や幼稚園で聞きなれているので、これをやると非常に盛り上がるんですね。
で、これを歌いながら、ベンチのセッティングを変えるわけです。ドリフターズみたいですが。
今でこそ、スマホでGoogle先生に聞けば動画付きで教えてくれるんですが、98年当時、スマホどころかインターネットすらほとんど普及してない時代において、手遊び歌は保育園・幼稚園の限られた場所で歌われる口伝の伝承歌だったわけです。(ある意味北斗神拳並み)
だから、他スクールのコーチが集まってやる合同研修とかではこの「手遊び歌研修」なんかもやってました。
でもねー、資料なんか渡されて意気揚々と自分とこのスクールに帰って落とし込みをやろうとすると、メロディーが思い出せんのですわ。悲しいことに。(-_-;)
講師の歌ってるとこの動画を撮ればいいじゃないかという向きもありますが、まだカセットテープとVHSビデオが幅を利かせていた時代でしたので…。
奥の手としては、おかあさんといっしょを見たりなんかしてました。子どもがいないのに見てたら、前夫に怪訝な顔をされましたが。
今だにEテレのヘビーウォッチャーだったりするのはそのせいなんでしょうかね。(笑)
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