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元スイミングコーチの独り言 10本目

この前は、背泳ぎのあれこれをお話ししました。最後の方で「バサロ泳法」ができれば、バタフライも夢じゃない!…と書いたので、バタフライの超入門の練習や、バタフライのキックを応用した変わった泳ぎ方などを書いていこうと思います。

イルカになって

バタフライと言えば、真っ先に思い浮かべるのが「ドルフィンキック」ではないでしょうか。

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つい、脚の動きばかりに注意が向きがちですが、まずは体全体の動かし方から練習していきます。

まず最初は、「イルカジャンプ」を練習します。

「何それ?」という方に説明しますね。下図のようになります。

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補助をするのであれば、横に立って軽く手首を持ち、潜った瞬間に体がうねるように手を引いてあげても良いです。

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練習する人も、自分が細長い布になったイメージで補助する人の手の動きに合わせて体を波打たせるようにしてみてください。この時、頭(というかあご)を軽く動かすと滑らかに行くかと思います。

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バサロ泳法ができる方は、以上の練習はスキップしてもらって良いです。(バサロを裏返しというのか、下向きでやるということなので)

イルカジャンプ③の時にキックを打つよう、タイミングを練習します。深く潜らずに、浅い位置(水面付近)で体をうねらせるようにします。

補助がなくても、体の動かし方が分かり、なんとなくドルフィンキックっぽい動きができるようになったら、これに手の動きを合わせていきます。

ストロークの練習をしよう。

私の居たスクールでは、「2回キック・1回ストローク」でタイミングを取って教えていました。

まずは陸上で「キック・キック・ぱっ」という声掛けでリズムを覚えてもらいます。

次に水中で練習しますが、下図のような補助をしたり、ビート板を使って片方の手でストロークと息継ぎのタイミングの練習をします。(片手バタフライ)
片手バタフライの場合は、行きと帰りで左右を入れ替えて練習します。

慣れてきたら、ビート板無しでやってみます。補助する時は、「キック・キック」で手の甲を触って、「ぱっ」の時に手を押しやります。押しやられる瞬間に顔を上げて息継ぎをします。

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ちなみに…。

バタフライの手の動かし方はこんな感じで動かしています。

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クロールの時と同じで、「スカーリング」を上手く使いましょう。イメージとしては、かぎ穴というか前方後円墳の形を描くようなイメージで動かすとうまくいきます。最後は水を斜め後ろに押しやる感じです。

…以上、かなりざっくり初歩の初歩を説明してみました。

ユキノジは、当時、バタフライのスキルはあまりなかったので(要はとりあえず泳げるけど、上手じゃない)、このクラスの指導はほぼ「サブコーチ/指導補助の役割」で入っていたので、あんまり偉そうなことは書けませんが…。バタフライの練習の雰囲気を感じていただけるとありがたいです。


ハイブリッドな泳ぎ方をしてみよう。

ドルフィンキックができるようになると、クロールでもない、平泳ぎでもない、不思議な泳ぎ方ができるようになります。

ユキノジが勤めていたスクールでは、「ドル平(ひら)」とか「片手バタフライ/片(かた)バタ」とか呼んでいました。

どんなものかを説明すると…、

「ドル平」…
ドルフィンキックをしながら、手は平泳ぎのストロークをする。

「片バタ」…
ドルフィンキックをしながら、手はクロールのストロークをする。

何だか難しそうに聞こえますが、タイミングさえ合えば、意外と簡単にできます。いずれも「キック・キック、ぱっ」のタイミングで息継ぎとストロークを行います。
試してみてください。(^^)

「ドル平」は、バタフライの息継ぎの練習をするときにも役立ちます。
「片バタ」は、バタフライのストロークの練習はもちろん、クロールの息継ぎで左右差を無くす練習の時などにやっていました。


おまけ

バタフライができると、ちょっとドヤ顔で泳ぎたくなります。でも、泳いでいると盛大に水しぶきと波が発生することが多く、また、結構幅も取るので(同じコースで泳いでいる人と手が当たりそうになる)隣で泳いでいる方がちょっと嫌そうにしている場面に遭遇することがたまにありました。

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特に隣がウォーキング専用のコースだとかなり嫌がられるので、(顔をあまり濡らしたくない方がいる)バタフライを泳ぐときは、周囲に少しだけ気遣いがあると良いかなぁ~と思います。(個人の感想です)


ここまでで、一通りざっくりと泳ぎ方に関するうんちくは書いてしまったわけですが…。

次回からは月イチを目安にコーチよもやま話などを書いていきます。


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