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元スイミングコーチの独り言 3本目


クロールの息継ぎができない問題を解決しよう。

前回、
「鼻に水は入らなくなったけど、クロールの息継ぎは上手くできないから、ヤダ。」
というご意見がありました。

この、「クロール息継ぎ上手くできない問題」は、顔を横に向けるタイミングが重要なので、今回は「クロールの息継ぎのタイミングの練習」についてお話したいと思います。

左右どちらで息継ぎするか決めよう。

誰でも「利き腕・利き足」があるように、「向き癖/後ろから呼ばれてとっさに振り向く方向」があります。
最初に、「どちらに顔を向けやすいか」を自分で判断してもらって、そちら側を「息継ぎする方向(仮)」と決めます。これは、練習していくうちに「思ってたのと違う」のであれば、後から向きを変えてもらっても良いです。

こんな練習をしてました。

水中を歩きながら、またはプールサイドを持ちながら、「1、2、3、ぱっ」のタイミングで、先ほど決めた方向に向く練習をします。この時、先週お話した、「鼻から息を出して、口から息を吸う」練習も同時に行います。

  1. 息継ぎをしない方の向きの手(右で息継ぎをするなら、左手。左で息継ぎを   するなら、右手)でプールサイドをつかみ、顔を水に浸ける。

  2. 水中で「1、2、3…」のカウント中に、鼻から息を吐きます。

  3. 「ぱっ」で横を向き、口を大きく開けて息を吸います。

クロール息継ぎ1-1
クロール息継ぎ1-2

「1、2、3」のカウントが終わるまでに息を吐ききるのがポイント。
イラストではちょっと分かりにくいですが、1(ん~)、2(ん~)、3(んっ!)という感じで、3の時に勢いよく吐き出すとうまく行きます。

タイミングは分かった、でも… 

「顔を横に向けても口が水面から上に出ませんけど…?」とおっしゃる方がいますね。
そういう方は、たぶん、"肩"をあまり動かさずに、顔だけ横を向いて息継ぎをしようとしていませんか?

「3、ぱっ」の時にただ顔だけを横に向けるだけではなくて、肩も一緒に動かすようにしてみてください。

クロール息継ぎ1-3

イメージとしては、自分が焼き鳥とかバーベキューになったつもりで頭に串を刺されて回されているというか、うつ伏せから仰向けになるような感じです。

画像3

ストロークを付けて練習してみよう。

タイミングが何となくつかめてきたら、次はクロールのストロークをしながら練習します。

息継ぎする方向と「反対側」の腕から動かし始めるのがポイント。例えば右側で息継ぎをするのであれば「1、2」で左手を回し、「3、ぱっ」で右手で水をかくのと同時に横を向いて息継ぎ…となります。

右側で息継ぎをするなら、この反対です。

掻き始め右
掻き始め左

キック(バタ足)をつけて行うとこんな感じ。

クロール

ここでは、タイミングを覚えてもらう練習なので、フォームは多少ぎこちなくても良いですが、息継ぎの際、脚(バタ足)が止まってしまわないように注意してください。

「3、ぱっ」の時に

「3、ぱっ」の時に、息継ぎをしない方向の手(ユキノジの場合は左手)がギリギリ届くところの物を取るイメージでちょっと前に伸ばしてみるとやりやすくなるかと思います。

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こういう、クロールの仕方?というのかやり方を、「キャッチアップ・クロール」といいます。(手のひらが重なってから水を掻き始めるやり方)
ストロークや呼吸を意識して練習できるので、初心者におススメです。

慣れてきたら、息継ぎのルーティンを決める。

最後に、何とか息継ぎのタイミングとコツがわかってきたら、「何回水をかいたら息継ぎする」のを決めると良いです。大体2回~4回位のリズムでしょうか。
息が続かなく(ガマンできなく)なったら息継ぎ…だと、結局は体力を消耗というかペースが乱れて長くは泳げないです。
自分に合ったタイミングで行いましょう。


「何か練習ばっかりで疲れた~。プールって泳ぐだけじゃないでしょ?」

う~ん、それもそうですね。3回ともガチでスキル系の練習でしたからね。

それでは、来週はファン系(水中エアロビクスなど)プログラムのこぼれ話などをしてみます。





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