見えない本を読む
私の目の前で
えぃ子さん、びぃ介くん、しぃ彦くんが
雑談をしているとする
えぃ子さんが言った言葉と
言わない心
びぃ介くんの見せた反応と
一生しまっておく本音
しぃ彦くんの放ったツッコミと
放たなかった感情
それらが
本みたいに
すらすらと読めるような
そんなときがある
そんなとき私は
それぞれの本の読者なのである
涙がこぼれそうになるエッセイ
滑稽なマンガ
しあわせ溢れる絵本
スリリングな小説
寄り添いたくなる童話
いろいろ
こんなふうに
見えない本を読めるのは
私の唯一の特殊能力だと思う
結構
気に入っている
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