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【お題コンテスト】私たちの餃子

初めてお題コンテストに参加する。
ただ自分の書きたいことをつらつらと書くのも好きなのだけど、日常にちょっとした刺激は欲しい。
だから、定期的に、こういうものにも参加しようと思ったのだ。

#餃子がすき
そんなときに見つけたこのお題。
是非、私の大好きな餃子を紹介したい。

我が家の週末

私は餃子が好きという以前に、週末の夜ご飯が好き。
それぞれの帰宅時間が違った我が家は、週末の夜だけ家族そろってご飯を食べる。
たこ焼き、お好み焼き、お鍋、そして餃子。
みんなで囲んで食べられる料理を私か兄がリクエストする。

どんな料理でも席は固定。
一番台所に近い席に母。
テレビを正面で観れる席は父。
反時計回りに兄、そして私。

この席順も我が家らしい。
父はいわゆる亭主関白を好むタイプ。
お茶ですら自分で用意しない。
料理して、運んできてくれて、片づけてくれるのは全部母。
だから一番動きやすいところに母、一番食べやすいところに父なのだ。

ずっとそれが普通だったけど、一人暮らしを経験してからは、やってもらうばかりではいられない。
就職で実家に戻ったときは、何もしない父にしばらく文句を言っていた。

でも、そんな我が家も、餃子の日は「働かざる者食うべからず」のルールが適用される。
私はそれがなんだか嬉しい。
普段食べるだけの父も一緒に料理をするのが、なんだか嬉しい。
だから私のリクエストは餃子によっている。

我が家の餃子

#餃子がすき
このお題を書くならば食べないわけにはいかないと、先週末餃子をリクエストした。
兄が結婚して家を出た今は、私のリクエストが100%通る。

買い出しからのスタート。
父はやることがあると家に残った。
出かけついでだったし一緒に行ってくれればいいのにと思いながら、包むときは絶対逃がさないぞと許すことにした。

帰ると母が餡を手際よく作ってくれる。
台所に広がるニラの匂い。
そうそう、これこれ!と嬉しくなる。
隠し味は母手づくりの甘味噌。
これがあるから我が家の餃子はどこにも負けない餃子になる。

餡の準備が出来たら、ようやく私と父の出番。
父はパソコンで何やら作業をしているが、そんなの関係ない。
「働かざる者食うべからず」だ。
指示をされるのが嫌いな父もやる気にさせるのが私の腕の見せどころ。
私が頼めば、大体のことは小言を言いながらもやってくれる。
娘も自覚するくらいに、父は私に甘い。
今回も娘という立場を利用して、一緒に包んでもらうことに成功した。

今回はロシアンルーレットしようよと母からの珍しい提案があった。
柚子胡椒を入れた餃子を先に母が用意する。
中央に置かれた3つの餃子のどれかが当たりだよと説明があり、その周りに次々と包んだ餃子を並べていく。
母は豚肉と牛肉が苦手なので、母の分は鶏ひき肉で作った餡を包む。
焼いたあとでもわかるように、私と父のは片面をジグザクに、母のは両面ジグザグにして揃える。
2種類の形をした餃子が並ぶのも我が家の特徴だ。

待ちに待った焼きたての餃子を食べるとき。
醤油と酢を混ぜて、ラー油を少し入れたタレを用意する。
が、まず私はわかめスープにドボンする。
餃子の日にはいつもわかめスープがセットだ。
いつからか、そのスープにカリカリの餃子を入れて水餃子風にして食べるのが私流になった。
餡にもしっかり味がついている我が家の餃子だからこそ楽しめる食べ方なのかもしれない。

ある程度お腹を満たしてから、みんなでロシアンルーレットに挑戦する。
それぞれ1つ選んで口に入れる。
近づけていくと柚子胡椒の匂いがすごいのでこれは当たりだと思ったが、辛さは想像以上だった。
辛さに悶えているとみんな同じ反応をしている。
どうやら、母は3つ全部に同じ量の柚子胡椒を入れたらしい。
これじゃあロシアンルーレットじゃないじゃんと思いながらも、1人だけ辛さを体感するのは可哀そうでしょと笑うお茶目な母に、さすが母だなと思った。

「好き」理由

書いていて思ったが、我が家の餃子は我が家だからこそのものがきっと多い。

餡までしっかり味のする餃子。
父の作る不格好な餃子。
母用に作られる鶏肉の餃子。
わかめスープに入れる水餃子風の餃子。
母の優しさが詰まった、全部大当たりの柚子胡椒入り餃子。

家族しか知らない特別の味がある。
だから、私は餃子が好き。












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