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葉もれび
新緑が美しい季節、青紅葉狩りなどなど、散歩したくなるフレーズがテレビや雑誌、ネットにあふれる。
25度前後で寒くもなく、むちゃくちゃ暑いわけでもなく、窓をあけているだけで気持ちいい微風が入ってくる梅雨前のこの時期が好きだ。
気持ちいいな~と思いながら、緑のトンネルの中を歩いて出会うのが葉と葉の間から日が差し込み、葉の形を映し出す、まさにこの天然のレンズ。
日の差し込み方や、風がゆれるたびに変わる影の模様。これらを見て歩くだけで楽しい。夏になって葉が生い茂りすぎると日があまり差し込まなくなるため、緑がまだそれほど多くない今が絶好のタイミング。
ところで、この現象を一言でいうとしたら?
木漏れ日という人が多いのではないだろうか。かくいうわたしも
「木漏れ日が好き」
といっていた。
この木漏れ日にもう一つ言い方があるのを知っているだろうか。
広島にある「葉もれび」という名の宿にいったときに初めて知った。
まさしく「葉もれび」が木漏れ日のもう一つのいいかただ。
「葉もれび」とは、木々の葉の間を通してもれる日の光のことで、宿周囲は桜や紅葉などの自然の木々に囲まれ、この宿の名にしました。
尿もれ、水がもれる、隙間からもれてくる・・・などなど「もれる」はあまりよろしくないときに使うことが多い。光がもれるもそのひとつ。しかし、葉の間を通してもれる日ってなんともうるわしい。もれるって素敵じゃない!と思ったのもこのホテルのおかげ。
木漏れ日も素敵な響きだが、葉もれびの響きはさらに雅。
日本人らしいわびさびを感じる。
沖縄や奄美が梅雨入り。葉もれびが楽しめるのも残りわずかだ。
もれを楽しむぞ。
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