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オープンDの音色を追って 29

(約5分で読めます)
 前回の記事を「邦楽 記事まとめ」と「音楽マガジン 記事まとめ」に入れていただきました。
 これまでのGAROの記事のセルフまとめは、マガジン「GARO」にあります。
 よろしくお願いいたします。

 GAROファンになって以来、当時からのファンの方に教えていただくことも多く、たいへんありがたいと思っています。
 前回ボーカルの還暦ライヴについて書いたところ、その様子を詳しく教えてくださった方があって大感謝です。
 セットリストは以下です。

・一人で行くさ(以下、カッコ内はボーカルのコメント:
 デビュー曲のB面だが、大好きな曲なのでA面にしたかった)
・たんぽぽ
・美しすぎて
・水色の世界(ライヴではほとんどやったことがない)
・遠い春
・四葉のクローバー(かまやつひろしのバックコーラスとして、
 マーク、トミーと初めて一緒にレコーディングをした曲)
・ラブソングはいらない
・一本の煙草
・君の誕生日
・ロマンス(デモテープの段階からほとんど変わっていない。
 マンドリンは『猫』の常富さんに貸したら返ってこない)
・暗い部屋
 ~アンコール~
・あなただけを
・ビートルズはもう聞かない
・時の魔法
・一枚の楽譜featuring高見沢
・木馬
 ~THE ALFEEから、還暦祝いの赤いギター贈呈~
・学生街の喫茶店
・ワンパイントのラム酒に乾杯
2009/10/28 with THE ALFEE 於:赤坂BLITZ 

 調べたところ、この年、マークも音楽活動をしていて、4月には「堀内護オフィシャルサイト マークワールド」を開設しています。
 しかし、このライヴには不参加。……そこはこれ以上掘らないことにします。

 当日は、ボーカル+THE ALFEE+キーボード、ドラムという編成でした。
 GAROの曲、御自分のソロ曲、他人に提供した大ヒット曲と非常に豊かでいいですね。

『ラブソングはいらない』大野真澄

 あおい輝彦の『あなただけを』は1976年にテイチクから発売され、その年の年間7位にランクインした大ヒット曲です。

『あなただけを』シングル盤

 ヒット曲集やカラオケのセットものには必ず入る曲だったので、昔テイチクに勤めていた私は何度となくJASRACへの申請書に記入をしたものです。
 まさか令和になってから「作詞:大野真澄」のファンになっていようとは。20年以上かけて回収された伏線です。そんなこと、ある?
 ちなみに、この曲の作曲が、マンドリンの件で名まえの出てきた常富喜雄です。

 ライヴの一曲目『一人で行くさ』は、デビューアルバム『GARO』の一曲目でもあります。

アルバム『GARO』
『たんぽぽ/一人で行くさ』

 イントロのきらびやかなアコースティックギターの音にKOされた音楽ファンは多いと思います。
 作詞作曲はトミー。
 トミーは何を参考にこの曲を作ったのか。
 そのことをトミー自身が書いたものがありました。
 エリック・クラプトンが最初のソロアルバムを出した時のことです。

恥ずかしいことに、このレコードが出た当時、ぼくはまだクリームにとりつかれていてこのアルバムでのクラプトンは理解できなかった。そして、正直いって、全然良くないと思った。(ただ、その中の一曲、イージーナウは生ギターの曲で、すごくイイと思い、その曲に感化され「一人で行くさ」 を作ったのだ。)
このアルバムでのクラプトンは、まさにスバラシイ。今までのギウソンをフェンダーのストラットキャスターに変えたのだった。こんなことは、仲々できるものではない。
その頃のインタヴューでストラットのマイクのスイッチを第一マイクと第二マイクの中間にセットすると言っている。
ぼくもストラットを使う時、いつもそのセッティングだ。『ビートルズはもう聞かない』のB面『惑い』 のギターの音を聴いてほしい。あれは、何をかくそう、何もかくすまい、ぼくがストラットでひいているのだ。

GAROファンクラブ会報第9、10合併号  TOMMYの作ったページ 1975年1月
文中の表記『惑い』は原文のまま

 マークのblog(MARKWORLD-blog 2012.09.30.Sun | 今週の一曲 70)によると「何をかくそう、何もかくすまい」はトミーの得意なジョークだそうです。

 ボーカルはデビュー盤のA面を『一人で行くさ』にしたかったと言っていましたが、私もそれに賛成です。
 デビューなので、生きのいいところを見せた方がいいと思うからです。
 もちろん実際にA面になった『たんぽぽ』もボーカルの詞、マークの曲、素晴らしいです。
 でも、ちょっと陰影があり過ぎたり、題名からフォークソングと誤解されやすかったりするので、そういった奥行きはもっとキャリアの後半で出せば……。
 しかし初手からこれができてしまうのがGAROの新人離れした実力、ということでもありますね。
 マークがすぎやまこういちと会った時の以下のエピソードが頷けます。

そういえば・・・・

ラジオ局で、男の方が近寄って来て、「君があの たんぽぽ を作った子か!?」 と人の顔を食い入る様に見ていました...

はい、そうです!と答えると、その方は そうか~~!!と言ってマークの顔をましまじと見てました。

そう、その方こそ後に深い関わりを持つ事になる すぎやま こういち さんでした

とりとめの無い話しでした(^^)

マーク

MARKWORLD-blog
2012.03.20.Tue | 今週の一曲 42

(つづく)
(文中敬称略)

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