オープンDの音色を追って 60 ~映画やドラマに見るGARO~
GAROは活躍した時期が早過ぎたせいで、あまり映像が残っていません。
家庭用ビデオデッキが普及する前だからです。
ボーカルは1973年の紅白歌合戦に出たあと、吉田拓郎からGAROの出演した場面のビデオを見せてもらって、すぐに自分でもビデオデッキを買ったそうです。その頃のビデオはVHSでもベータマックスでもなく、Uマチックという規格で、テープも186mm×123mm×32mmと大きいものです。
GAROは写真ですらモノクロのものも多いです。
いくらなんでもモノクロってことはないだろう、テレビだって70年代中頃にはカラーだったし……と思いますが、事実なので仕方がありません。
ちなみにカラーテレビの普及率が50%を超えたのが1972年です。
ちょうど『学生街の喫茶店』が出た年ですね。
今日は、映画やドラマに映像として残るGAROを集めてみました。
松竹映画『街の灯』(1974年 監督:森崎東)
堺正章主演のロードムービー。
松竹と田辺エージェンシーの提携作なので、当時の所属歌手であったGAROが出たようです。
かろうじてギターは持っていますが、歌うわけではありません。
雨宿り中の堺正章一行にちょっかいをかける若者、といった役どころで本筋にからむこともなく、出番は一瞬です。
しかもトミーが見切れています。
時代はずっと後になり、2003年。
松竹映画『釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!』(監督:朝原雄三)
ボーカルが出演しています。
バーの歌手の役で二曲歌っていますが、一曲目はBGM過ぎて何の曲だかわかりませんでした。
二曲目は『悲歌(えれじい)』です。歌い出しの部分だけで出番は終わります。
『悲歌(えれじい)』はアルバム『吟遊詩人』(1975年)に収録された曲です。このアルバムはバックコーラスがシュガーベイブ、吉田美奈子です。
2011年。
『水戸黄門』第34部第10話「父と呼ばれて… 岡崎」。
八丁味噌の味噌蔵を訪ねるご老公。そこはかつて恋仲だった娘の嫁ぎ先であった、という話。
愛知県岡崎市の栄誉市民であるボーカルが、うどん屋の客・ごん助として出演。名古屋弁を披露しています。
街の若者や歌手の役ならまだしも、時代劇は意外な感じがしますね。
【オマケ】
AIに生成してもらった絵で、やっとトミーに近いのが出ました。
ご覧ください。
(つづく)
(文中敬称略)
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