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みんな違ってみんないい|手作りオーガニック醤油のお披露目会。

秋晴れの気持ちのよい一日でしたね。
今日は編集者の友人と我が家でミーティング。
面白いこと、始まりそうでわくわくしてきました。

さて、先日、手作り醤油を絞りました、とnoteにも書きましたが、週末、一緒に醤油を仕込んだ生徒さんに声をかけて我が家で「お披露目会」を開催しました。
もちろん、こういうご時世ですので、人数も限って、希望の方のみで。

仕込みの直前に教室旅行で訪問した、北海道・十勝の折笠農園さんで育てられたオーガニック大豆と小麦を使って作られた醤油麹を使い、それぞれが自宅で「育てた」お醤油。
家で絞った(落とした)マイ醤油と絞りかすを持参してもらったのですが、ぱっと見ただけで、淡い色から濃いめの色まで、みんな違う!
絞りかすも同様です。

同じガラス器に入れて、テイスティング。
「色が淡いけど、コクがある!」
「こっちはしょっぱめ」
「香ばしい」
同じ材料で、同じ期間仕込んだのに、全く仕上がりが違うのです!

皆さんのやりとりはこんな感じ。
「どこに置いてた?」
「うちは高層マンションだけど」
「うちは1階です」
「夏の高温で美味しくなるって聞いたけど」
「今年はコロナで家にいたから冷房が効いていた」
「どれぐらい混ぜた?」
「私は最初だけ」
「最後3ヶ月はほぼ放置」
「旅行中は冷蔵庫に入れていた」
「私はガラス瓶で」
「私はペットボトルを横にして置いてた」
「蓋は?」
「緩めてた」
「私はぴっちり」

「なぜこうなったか」という考察がすごい。
結論は出なかったのですが(笑)

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私はもう一つ、2016年に仕込んでそのままにしていた醪も絞りました。
こちらは、青ヶ島の「ひんぎゃの塩」の水塩を使ったもの。
写真お左から2番めの絞りかすと、その上のお醤油。
色はやはり濃いめです。
これはお醤油の中に含まれるたんぱく質(アミノ酸)と糖が反応して褐色物質を生み出すメイラード反応によるもの。
味は、と言いますと、こっくりした深い旨味と、後に少し苦味を感じます。
お醤油単体としての美味しさでいうと、1年ものの方に軍配が上がりますが、合わせるものによっては、この4年もののお醤油も面白い。

お醤油単体で味見をした後は、いよいよお醤油とお料理を味わう時間。
ジャジャーン!
能登・七尾の川端水産さんに送ってもらった能登のお刺身の盛り合わせ。
注文すると、代表の海富理(みどり)さんが電話を下さって、何人で食べるのか、入れて欲しい魚はあるか?等、こちらの希望を取り入れて盛り合わせを作ってくれます。
今回は貝を入れて欲しいとお願いしました。

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こういう時期ですので、おひとり分ずつ盛り付けまして。

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リクエストのサザエや赤西貝、バイ貝にブリや鯛、水タコ、アオリイカ、などなど。
これを、ずらり並んだお醤油と合わせて、相性を確かめつつ。
「赤西貝には○○さんのお醤油が合う!」
「ブリには4年ものの醤油かすがぴったり」
などと言いつつ。

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醤油かすディップと、醤油かすに漬けた鶏肉のソテーもご用意。

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この日のために、お醤油と大豆と小麦のふるさと、十勝の帯広畜産大学内で仕込んだ日本酒を入手しました。なんと今年デビューの初仕込み!
京都エーデルヴァインさんで仕入れたオーストリアの白ワインもね。

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生徒さんの差し入れのウンブリアのオレンジワインに合わせて、静岡からお取り寄せした無花果とマイ生ハムも!
(醤油には関係ないけれど、発酵つながりということで)

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デザートは、生徒さんが差し入れしてくれた手作りの「本気プリン」
ふるふるでとってもおいしかったのです!

久しぶりに生徒さんともお会いできて、楽しい時間でした。

お味噌や塩麹、甘酒は仕込む人も増えてきましたが、お醤油を仕込んでる人はまだまだそれほど多くありませんよね。
でも醤油麹さえ入手できれば、意外に簡単なのです。
火入れしていないフレッシュなお醤油。
手作りならではの贅沢です。
同じように仕込んだつもりでも、味も香りも違って、本当に面白い。
みんな違ってみんないい。
これぞ発酵の醍醐味ですね。

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