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エッセイ*しあわせは、ごはんが連れてきてくれる

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思い出はいつも食べ物と一緒に蘇る。あの人と食べたごはん。旅先で初めて出会った味。一目惚れした器。また行きたいお店。 そんな食まわりのあれこれの、ひそやかなつぶやき。
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2020年4月の記事一覧

お気に入りの料理道具のこと。

昨日書いたのは、祈りのおむすびバトン そして、今日は「私の愛用キッチン用品リレー」をInstagramとfacebookにアップしました。 愛用のキッチン用品も、好きな料理本などと同じく、たくさんありすぎて選ぶのが大変! 長年愛用のもの、何気なく毎日使うもの、最近お気に入りのもの、などなどありますが、新生活がスタートする春ですので(今年はちょっと微妙なんだけれど・涙)、一人暮らしや結婚などで一からキッチン用品を揃えたい、という方にお勧め、という視点で選んでみました。 〇長

私の好きな料理本 1 「妄想系」

巣ごもり生活中、みんな自分自身や周りの人を、元気づけよう!楽しませよう!とyoutubeやSNSを通じて、いろいろ発信していますね。 ◯◯リレーというのもそのひとつ。 先日、私のところに回ってきた「料理リレー」は、料理人や料理研究家が、家にある食材で簡単に作ることができるレシピを無料公開する、というものでした。 こちらでも記事にしたので、ご覧いただいた方もいらっしゃるかと思います。 そして、次に回ってきたのが「料理本リレー」でした。 これは、料理本に携わっている人が「好きな

すり鉢があったなら。

和え物が好き。 胡麻和え、味噌和え、白和え。 ピリッと大人味の芥子和え。 枝豆を潰して、ずんだ和え。 そんな和え物に欠かせないのが、すり鉢。 器じゃなくて道具だから、繊細さは要求されない。 丈夫で頑丈が信条。 擂る時に簡単には動かないようにどっしりと、重みも欲しい。 そして当たり前のことだけれど、内側には、必ず溝がないといけない。 大きくて重くてかさばる。 毎日料理する人でも、すり鉢は持ってないという人も多い。 うちの教室の生徒さんに聞いてみても「実家にはあったけど……」

冷蔵庫の主

とにかくいっぱいなのだ、冷蔵庫が。 引っ越しを機に大きめのものに変えたのに、その当時は、これで充分、と思ったはずなのに、いつの間にやら、ぎゅうぎゅうおしくらまんじゅう状態なのである。 すっきりと風通しよく、が理想なのに、おもたせのケーキもすっと冷蔵庫の棚に収めたいのに、ちょっと待ってね、とあわあわしちゃうのが現状なのだ。 原因は、常備菜やらお酒やら。いや、一番は調味料。封を切ったお醤油は冷蔵庫にいれなきゃいけない。濃口醤油に淡口醤油、再仕込みに白たまり。いしるやナンプラーも。

コペンハーゲンの、白菜のサラダ

あれは暑い夏の日のことだった。 コペンハーゲン。 お皿の上には、ミートボールとサラダがのっていた。 18歳の夏休み。初めてのヨーロッパは、観るもの聞くもの、全てが新鮮だった。 バックパッカーの旅では、立派なレストランに入ることもなく、ランチはもっぱら屋台のホットドッグや安食堂だった。 そんなある日、私の目の前に登場したのが、白菜のサラダだったのだ。 ざくざく切られた白菜は、ずいぶん前もって用意されていたのか、パサパサ乾燥気味で、その上にオレンジ色のとろんとしたドレッシングが