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なんで今さっきょく塾なのか。

秋になると10年前にグラーツに来た頃のことを思い出します。

当時の私は、現代音楽アンサンブルを作ることに野心を燃やしており、敬愛するKlangforum Wienの創始者であり、作曲家のBeat Furrerのところへ勉強に行くことに決めました。

その後、アンサンブル結成どころか、欧州でのアンサンブル乱立の状況を見て、その方向性に疑問を持ち、その野心はどこへやら、ただひたすらに作曲に打ち込みました。

そして2018年欧州在住10年目、子供も幼児になり、多少ながら余裕が出てきた矢先、また企画への情熱が燃え始めたのです。

先日夏に行ったPPP留学フェアと題したイベントではータイトルこそ、何かどこかの英会話教室イベントの一貫のようですが(笑)ー 同世代の、同じように長く海外で研鑽を積んだ仲間の協力のもと、二日間の作曲アカデミーを企画しました。

開催1か月ほど前に突然思い立ち、急ピッチで準備を進め、幸運なことに8名の女性作曲家(殆どが10年来の友人です。ありがとう。)を集めたサミットの開催、3時間枠のレクチャーを二つ、レッスンも予定を大幅に越え、枠外でも時間を持ち、受講生さんたちの作品、それぞれ楽しく読まさせて頂きました。

作曲家というと、いつまで経っても若手扱い、いつまでも見習いで、私自身も卒業から数年しか経っていませんが(とはいえ人生一生学びです)、今回留学フェアを終えて、30代半ばの私たちだからこそ、より若い世代に残せるものがあるんじゃないか、システムについて労働環境について考えていかなければならないんじゃないか、そんな思いをまた強くし、来年に向け、現在準備を進めています。

ご存じの方は多くないと思いますが、10年前も同じように企画活動に力を入れていた時期があります。ただ、コンサート企画活動をなさっている多くの方が苦労されていると思いますが、一番大変なのは資金繰りです。

今来年に向け、あらゆる方法で資金作りに励んでおりますが、その一環として、note.muでの掲載を始めました。

11月から来年夏のイベント開催までの10か月限定、こちらでさっきょく塾と題したオンラインアカデミーを開講します。掲載のご要望の多い、2018年中堅女性サミット、2000年以降の現代音楽史、現代音楽理論などもこれから載せていく予定です。

どうか、一年間お付き合いください。

Project PPP代表 わたなべゆきこ

若手作曲家のプラットフォームになるような場の提供を目指しています。一緒にシーンを盛り上げていきましょう。活動を応援したい方、ぜひサポートお願いします!