マガジンのカバー画像

同時代音楽のための月刊マガジン【無料】

108
同時代に生きる音楽家のインタビュー、エッセイなどを月刊でお届けします。紙媒体のマガジンを目指して、記事ストック中です。 【音ポスト】 【ゆきちか日々の書簡 (不定期)】 【今日の…
運営しているクリエイター

#北嶋愛季

Loch(穴)チェロソロのための

日本語では「穴」、ドイツ語では「Loch」。2010年に書いたチェロのための作品です。オーストリアのウェブマガジン、micaでお話したインタビューから引用します。 Als ich das Stück „Loch für Violoncello“ für den steirischen herbst 2010 schrieb, stellte ich mir die Frage, wie man die Perspektive des Publikums verändern

仮想レジアカ対談ー北嶋愛季(チェロ)×橋本晋哉(チューバ)

※この記事は「投げ銭」スタイルの有料ノートです。実質無料で全文お読みいただけます。投げ銭は、プロジェクト資金の一部とさせて頂きます。 仮想レジアカは、作曲家向けオンラインアカデミーです。2020年6月・7月の二か月間を仮想のレジデンスと仮定して、一分の作品をプロフェッショナルな演奏家と交流しながら作り上げていきます。参加希望者は、以下の記事より詳細をご覧ください。 ―――――――― 仮想レジアカに参加する演奏家による対談をシリーズでお届けします。第二弾は、チェロ奏者・北嶋

¥390

北嶋愛季に〇〇について聞いてみた(3)

ちょっときいてみたい音楽の話。第二弾はチェリスト、北嶋愛季さん。 インタビュー連載(2)はこちらから。 ——現代ものの楽譜って所謂クラシックと違う部分が沢山あると思うんですけれど、例えば弦楽器だったら鳴る音が単純に書いてあるんじゃなくて、どう弾くかが書いてあるものとか。右手はここの位置、左手はこう動く、そして最終的に鳴る音は書かれていなかったり。 よく現代チェロソロ作品の引き合いに出されるヘルムート・ラッヘンマン(Helmut Lachenmann)のプレッション(Pres

北嶋愛季に〇〇について聞いてみた(2)

ちょっときいてみたい音楽の話。第二弾はチェリスト、北嶋愛季さん。 インタビュー連載(1)はこちらから。 ——話しにくいテーマかもしれないけれど、敢えてきかせてください。北嶋さんはフリーランスとして現代音楽の初演などにも関わっていますよね。私も内情を知りつつ心苦しい話題ではあるんですけれど、現代音楽を演奏するときのギャランティって必ずしも高くないですよね、寧ろ凄く安い。大変な割に稼げないので、それこそモチベーションがないと続けられないと思うんです。 これは若い頃から変わって

北嶋愛季に〇〇について聞いてみた(1)

「ちょっときいてみたい 音楽のはなし」第二弾は、チェリストの北嶋愛季さんをお迎えします。北嶋さんはバロックチェロと現代音楽、その両方を演奏されるなど、その活動は多岐に渡っています。約1年前にドイツ留学から帰国された北嶋さんに、今回はドイツ留学から帰国後の活動について、また現代音楽や古楽の演奏についてもお話を伺いたいと思います。北嶋愛季さんウェブサイト ——北嶋さんは、桐朋学園大学チェロ科を卒業されてから東京音大に移り、その後ドイツ留学と演奏活動を続けてこられました。北嶋さん