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同時代に生きる音楽家のインタビュー、エッセイなどを月刊でお届けします。紙媒体のマガジンを目指して、記事ストック中です。 【音ポスト】 【ゆきちか日々の書簡 (不定期)】 【今日の…
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2019年7月の記事一覧

ゆきちか日々の書簡 07 * ゾンビとドール

コンポーザー二人の毎日のやり取りを切り取ったもの。きほん何気ない話です。今回は安野太郎さんのゾンビ音楽から、数日前に初演された森下の新曲まで。そういえばゾンビとドール(人形)はどこが違うんだろう? ---------------------------------------------------------------------------- わたなべゆきこ 作曲家、ケルン在住、四歳児の母。もう少しで韓国そして日本! 森下周子 作曲家、ベルリン在住。とにかく締め切りが

宗像礼に〇〇について聞いてみた(3)

PPP Project 「ちょっときいてみたい 音楽の話」第六弾は、指揮者で作曲家の宗像礼さん。「なんでスウェーデン?」「ターニングポイント」に続き、最後は、時間と音楽について(わたなべゆきこ)。 時間と音楽(宗像)僕はね、自分の音楽は一種のセラピーなんじゃないか、って思ってるんですよ。自分にとっての。 ――(わたなべ)セラピー? 日本を離れてもう30年弱。人生の半分以上、外国に住んでいるわけなんです。アメリカに最初に移ったときは「日本には帰りたくない。アメリカが一番!

宗像礼に〇〇について聞いてみた(2)

PPP Project 「ちょっときいてみたい 音楽の話」第六弾は、指揮者で作曲家の宗像礼さん。「なんでスウェーデン?」に続き、ここ十年で起きた生活上そして音楽上の変化についておききしました(わたなべゆきこ)。 ターニングポイント ――(わたなべ)私が最初に宗像さんの作品を聞いたのは、確か2010年のダルムシュタット夏季現代音楽講習会だったと思うんです。 (宗像)あの年のダルムシュタットは、実は苦い思い出しかないんです。公募作曲家として書いた曲も全然うまくいかなくて。

宗像礼に〇〇について聞いてみた(1)

「ちょっときいてみたい 音楽の話」第六弾は、指揮者で作曲家の宗像礼さん。今回、宗像さんは率いる、スウェーデン、ストックホルムを拠点とするアンサンブル、Curiouos Chamber Players※のビデオプロジェクトに作曲家として参加させて頂くことになり、数日お宅に滞在している間にお話を伺いました。(わたなべゆきこ) ちょっときいてシリーズバックナンバーはこちらから。 スウェーデン ――(わたなべ)確か宗像さんを始めて知ったのは、6、7年前だったと思うんです。それから、