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月額500円で学ぶさっきょく塾マガジン

ノート版さっきょく塾です。この月間マガジンでは、わたなべゆきこのミニ楽器法コラム、ゲスト講師による思考論、対談など、作曲に関するものを月に3記事ほど更新します。現代音楽に興味のあ…
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2021年6月の記事一覧

Malin BÅNGの「Hyperoxic」を読んでみることにした。➂

前回、前々回とマーリン・ボンの「Hyperoxic」を見てきましたが、分析していて気付いたことがあります。この作品は、一つも音程が出てこないんです、全て息音ノイズなんですよね。相対的な息音の中での高低感はあるにしても、明確な音程はない。通常、クラシカルな作品では和声分析、もしくは旋律の音程関係などで分析を試みることが多いわけなので、これはどう分析すべきか、悩みました。

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Malin BÅNGの「Hyperoxic」を読んでみることにした。②

さっきょく塾では、それぞれ塾生が好きなことを語る会「聞いてください」を毎月開催しています。今回はスウェーデンの女性作曲家Malin BÅNGの作品を取り上げてみたいと思います。 前回に続き、マーリン・バングの作品「Hyperoxic」を見ていきたいと思います。まず作曲家のウェブサイトに書かれている曲解説から一部を抜粋します。 Hyperoxicでは、人間の必需品であり管楽器の基礎でもある酸素に注目し、バスフルートに空気を送り込む異なる方法を模索しています。日常には空気を基

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Ana Dall'Ara Majekレクチャー②

2021年6月12日に行ったAna Dall'Ara Majekのレクチャーから抜粋でお届けします。通訳は、渡辺裕美さんです。(書き起こし・編集:わたなべゆきこ) Diaphanous Acarina (2015) 前半で語った複合オブジェに対する興味は続き、2015年に書いた「Diaphanous Acarina」では、全ての要素が複合オブジェによって作られています。

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Ana Dall'Ara Majekレクチャー①

2021年6月12日に行ったAna Dall'Ara Majekのレクチャーから抜粋でお届けします。通訳は、渡辺裕美さんです。(書き起こし・編集:わたなべゆきこ) Ana Dall'Ara-Majekさんは、モントリオール在住の作曲家、サウンドアーティスト、研究者です。主に器楽と電子音響による相互的関係性について研究されています。2016年にモントリオール大学で作曲の音楽博士号を取得し、現在は同大学の客員教授として後進の指導に当たられています。 さて、さっきょく塾レクチャ

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Malin BÅNGの「Hyperoxic」を読んでみることにした。①

さっきょく塾では、それぞれ塾生が好きなことを語る会「聞いてください」を毎月開催しています。今回はスウェーデンの女性作曲家Malin BÅNGの作品を取り上げてみたいと思います。 Malin BÅNG マーリン・バン(1974年~)は、スウェーデン在住の作曲家で、Curious Chamber Playersの創立メンバーです。多種多様なオブジェクトを使い、楽器と融合させることで、独自の世界観を作り出しています。 今回は、その中で2021年7月3日に北千住BUoYで行われる

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ナ・ソクジュレクチャー②

2021年5月21日に行ったナ・ソクジュ(Na SukJu)のレクチャーから抜粋でお届けします。通訳は、キム・ヨハンさんです。(書き起こし・編集:わたなべゆきこ) ナ・ソクジュレクチャー① Ringo for 6 players (2016/19)ナ・ソクジュ:続いて「Ringo」という作品についてお話したいと思います。「Ringo」は日本語のリンゴそのままで、娘のニックネームです。小さい頃に彼女がギターを使って遊んでいたことがあって、それが面白かったので録画しておいたん

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ナ・ソクジュレクチャー①

2021年5月21日に行ったナ・ソクジュ(Na SukJu)のレクチャーから抜粋でお届けします。通訳は、キム・ヨハンさんです。(書き起こし・編集:わたなべゆきこ) わたなべ:ナ・ソクジュさんは、ソウル大学を卒業されてからオーストリアのグラーツ音楽大学、そしてフライブルク音楽大学のKonzertexamen課程を修了されて、現在は韓国を拠点に活動をされている同世代の作曲家さんです。今日はナさんの最近の作品について、また今回さっきょく塾でテーマにしている「楽器・非楽器」にも触れ

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