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「人生詰んだ‼︎」と思ったら『沖縄旅行』に行ってみるのもありかもしれない

THE BOOM「フェイスレスマン」と言うアルバムの一曲目に「いいあんべぇ」と言う曲があります。
「いいあんべぇ」とは沖縄方言で、「良い気分」と言う意味です。
この曲はポップスなのですが沖縄音階に
うちなーぐち(沖縄方言)のラップが入り、
さらにバリ島のケチャックダンスの「チャッチャッチャッ」と言うかけ声が入っています。

高校生の頃わたしは、この奇妙な世界にどハマりしビデオテープがすり切れるほど何度もこのミュージックビデオを見ました。

当時居間のテレビでビデオを見ていたのですが、
わたしの父がよく、
「これは、沖縄の音階の曲だね。」とか、
「バリ島のガムランだね。」と話しかけてきました。

そんな風にしてTHE BOOMの音楽は、思春期の娘と父との唯一の共通の話題でもありました。

『THE BOOM 13800km出前ツアー 』のビデオの中で宮沢和史さんが語っていたのですが、宮沢さんは初めに沖縄民謡をきっかけに沖縄を好きになったのだそう。そして次に沖縄民謡が生まれた背景や沖縄の歴史をもっともっと知りたいと思うようになった。そうやって、どんどん沖縄にめり込んでいったとのこと。

わたしの父の話になりますが、父はわたしが生まれるより前に、仕事で沖縄の与那国島を訪れました。
夜になると島の人たちが歓迎の席を設けてくれて、仕事の話をしながら呑むのかと思ったら、
歌や踊りでもてなしてくれたそうです。
『考え方や議論が優れている人』ではなく、
『歌や踊りができる人』が、皆に一目置かれていることにカルチャーショックを受けたそうです。
そしてそこには、沖縄の歴史的背景(中国や薩摩から来た使者への歓待が重要だった)があると教えてくれました。

宮沢和史さんやわたしの父は、わたしに

何かを好きになることは、
その文化や歴史、背景までを興味を持つことだと
教えてくれました。


その土地の人が、
どんな言葉や考え方、
生活習慣を持っているか。

どんな神様を信じていて、
どんなお化けを恐れていて、
どんな歴史や物語をもっているか。

『好きになること』は、
『その人を、その場所を、もっとよく知りたい
‼︎』と思うことだと。

THE BOOMが沖縄やバリ島やブラジルの音楽を取り入れていくと、
わたしも沖縄やバリ島の音楽を好きになり、
沖縄やバリ島について知りたいと思うようになりました。

沖縄民謡やガムラン音楽のCDを聴き、
沖縄やバリ島について書かれた本を読み、
そこで作られた品物に愛着を持ちました。

大学の友だちとの卒業旅行の行き先をバリ島にしたり、父と沖縄民謡についてしゃべったりました。

違う考え方や生活習慣を知ることは、
自分の考え方の偏りを知ったり、
他の選択肢があることに気付されることでもあります。


当時、わたしは高校生で、勉強も学校もつまらなく、競い合って勉強してこの先に何があるんだろうと意義を感じられないまま生活していました。
やりたい事を考えたり、
口にすることもできない状態にいました。

そんな時に、この曲は別の世界が存在すると予感させてくれる特別なものでした。


“異文化を知ることで、「自分が今いるこの場所が、世の中のすべてではない‼︎」と思えるといいな”と思います。

そして今、沖縄に移住して、何年も経ちますが、
沖縄好きで毎年旅行に来る知人がたくさんいます。

きっと沖縄を旅している人は、
旅行中に自分の日々の生活を振り返ったり、
人生の軌道修正をする人が多いのだろうと思います。

日々の仕事や人間関係で行き詰まって、
身動きが取れなくなった時には、
異文化の中に身を置くことを考えてみてください。
他の選択肢が見つかるかもしれません
😊

これからも、楽しい読み物をお届けしたいと思います。励みになりますので、是非よろしくお願いします😊