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了解台灣 和製マジョリカタイル

台湾のことで新しく知ったこと興味深いことを記すシリーズ。
和製マジョリカタイル。

以前にTBSテレビ「日立 世界・ふしぎ発見!」で紹介されていた、カラフルなタイル。台湾の伝統的な古い家に飾られていたものだそうですが、時代が移り変わっていくと共に、姿を消しているものだそうです。

テレビで見て、カラフルで可愛いタイルだなぁと思っていたのですが、なんとこれが東京で観ることができると知り驚きました。場所は、南阿佐ヶ谷にある美味しい台湾茶を味わえるカフェ、茶嘉葉。

ここには、実際に台湾にあるマジョリカタイルが展示されているのと、レプリカが販売されています。カフェも本当に素敵な空間ですので、今度改めて紹介します。写真の和製マジョリカタイルは、すべて茶嘉葉で撮影させて頂いたものです。

タイルは色鮮やか。大きさは10㎝×15㎝くらい。モチーフが立体的で、ひとつひとつ丁寧に色が塗られています。図柄に意味が込められているものもあり、桃やバナナなどの果物が入っているものは子孫繁栄とか、おめでたいものが多いようです。

このタイルについて詳しいことは分からずに、茶嘉葉で見惚れていたら、店主の方がいろいろと教えてくれました。ここの店主さんは、台湾出身の女性。多分年代も同じくらいでとても気さくにお話をしてくれました。

これらのタイルは、日本統治時代に日本が台湾に輸出をしていたものだそうです。当時、日本の産業のひとつとして和製マジョリカタイルの輸出があったらしく、台湾だけではなく、アジア各国に売っていたようです。しかも、国や地域の好みに合わせての制作がされていたそう。タイルの裏には、日本製であることが書かれているですって。華やかで派手なものが台湾では好まれていたようです。

タイルは、非常に高価なもので、家にたくさんのタイルが貼っていることは、富の象徴だったそう。カラフルで精緻なタイルがたくさん並べるのは、さぞかし誇らしかったんでしょうね。

時代が流れ、台湾では現在、和製マジョリカタイルの飾られた家が、次第に取り壊されています。その一方、このタイルを保存して次代に残すために、博物館が出来ています。それが嘉義にある「台湾花磚博物館」です。

茶嘉葉の和製マジョリカタイルは、嘉義にある「台湾花磚博物館」から譲り受けたものを展示しているそう。店主のご友人が博物館にいて、日本でも展示できるようにと計らって下さったそうです。
私は、台北にしか行ったことがないのですが、台湾に行けるようになったら嘉義の博物館も行ってみたいです。嘉義は、映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」の舞台ですし、日本人も多く暮らしていた場所だったんでしょうね。

日本の産業のひとつだった和製マジョリカタイル。
100年近くが経っても美しい色合いを保つタイルを眺めながら、当時の人たちはどんな想いを持っていたのだろうか?とか、悲しい歴史もある中でもタイルはずっと生活に溶け込んできたこと、そして老朽化に伴い建物が取壊される時に、タイルを救出して保管してくれていることなど、いろんなことを思ってしまいました。

まだまだ知らないといけないことも、たくさんありそう。文化を知るって、“流行っている” とか、"親日" とかだけではなく、もっと深く学ぶことかもしれないですね。

和製マジョリカタイルは本当にキレイで、眺めていると心躍ります。
レプリカや、マジョリカタイルをモチーフにした雑貨などもたくさん売っているから、そういうのも買ってみたいです。

和製マジョリカタイルについては、LIXILのHPに詳しく出ていましたので、より深く知りたい方はそちらを見てみてください。興味深かったです。



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