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雪割納豆のあれこれ④雪割って?

3月に入り、いよいよ長い冬が終わり、桜のシーズンがやってくる。とは言っても今年の米沢は例年にないほど雪が降っていない。雪かきもほんの数える程度、もちろん雪下ろしはしていない。会社の屋根に積もった雪もなければ、駐車場の除雪の山も小山だ。いつもなら5月のGWぐらいまで庭先の雪は残っている。米沢に戻ってきて15年ほどたつが、これほど雪がない年も10年前に1度、あの時も驚いたが今年も同様である。温暖化といってしまえば、それまでだが、いろいろと考えさせられる。
雪割納豆の誕生は昭和31年68年前になる。雪割納豆の雪割は雪国ならではの雪割作業からきている。雪割作業といっても近年でもほとんど見なくなった。農家の方や除雪のお仕事に携わっている方はピンとくるかもしれないが、早く雪を解かすために積もった雪をひっくり返したり、路面の固い雪を割ったりする。私も中学や高校の時、グランドに積もった雪をスコップでひっくり返し、茶色の土の面を上にして、早く雪が解けることを願ったものだ。雪割納豆の生みの親、加藤氏はこのように記述している。
「雪国米沢で一番活気溢れるのは早春の時期です。3月10日、全市一斉に雪割作業に取り組み、一冬降り積もった固い圧雪の路面をツルハシで破砕し、自転車荷車、馬車等をはしらせ、子供は長い冬ごもりから解放され、屋外の遊びに夢中になる、まさに全市挙げて活気溢れる季節となるのです。
そうした北国ならではの早春の喜びにあやかり、雪国よねざわの特産品として大成できるようにと『雪割納豆』と名付け、商標登録を申請いたしました。」なんとも素敵で雪国米沢にふさわしい名前。ひきついで良かったとしみじみ思う。本日はこれにて、次回につづく。ゆきんこHP

昭和30年代の米沢銀座、雪は多いが活気に満ち溢れている、もうすぐ春。



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