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雪割納豆のあれこれ⑰納豆の消費量は典型的な東高西低!いったいなぜ?

総務省の家計調査から、都道府県別納豆消費ランキング(県庁所在地と政令指定都市)が毎年発表されている。福島市や盛岡市・水戸市などが1位を争っている。この調査で注目したいことは、北海道・東北・関東と全国的に見て、典型的な東高西低型で、北日本が圧倒的に高いことである。昔から、関西人や西の人は納豆が嫌いと言われることがあるが、嫌いの一言で終わるようなお話では勿体ない(笑)。長い長い歴史と文化が大きく食文化に関係していると考えたい。そこで、本日はいったいなぜ東高西低なのかある1つ資料から考察していきたい。昭和50年に全国納豆組合連合会が発行した「納豆沿革史」という書籍がある。発行当時の全国各地の組合や事業者数の記載について紹介する。
北海道(101)青森(29)岩手(38)宮城(61)秋田(24)山形(39)福島(63)茨城(49)栃木(36)群馬(19)埼玉(32)千葉(19)東京(65)神奈川(31)新潟(40)北陸(17)山梨(8)長野(24)静岡(27)東海(17)関西(24)岡山(5)四国(5)九州(31)合計805の記載となる。この数字を見てわかるように、北海道・東北・関東・新潟・長野で654を数え、全体の約8割を超え、圧倒的な事業者数をしめす。また、静岡と岡山を除けば、西日本地域は都道府県単位の組合ではなく、地方単位の組合設立が特徴的である。そして、各組合の設立期は昭和20年前後から30年ごろまでの設立時期であるが、西日本の組合設立のほうが遅い特徴がある。事業者数の分布を見ただけでも、納豆の消費量が圧倒的に北日本・東日本が高い結果になることは想像がつく。やはり、納豆の好き嫌いで終わる事は勿体ない、納豆という食文化に大きく関わっていることが見えてくる。歴史・文化・風土・自然環境・経済と多岐に渡って関係していることがプンプンしている。納豆食文化の大テーマであり、大きな謎を秘めている。このテーマと謎はこれから色々な視点でお話していきたい。本日はこのへんで。お読み頂きありがとうございます。
ゆきんこHP


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