ギリシャ神話 ヘラクレスの冒険 黄金の林檎とグリコーゲン

巨人アトラスの娘達(夜の女神ニュクスの娘ともいわれる)ヘスペリデス(複数形)が守る黄金の林檎をもってくる命令を受けたヘラクレス。
ヘスペリデスの居場所を知らないヘーラクレースは水神ネーレウスと取っ組み合い、これを捕まえた。
ネーレウスは怪物や水、火などに変身して逃れようとしたが、ヘーラクレースが捕らえて離さなかったため、やむなく場所を教えた。
黄金の林檎は百の頭を持つ竜ラードーンが守っていたが、ヘーラクレースはこれを倒して林檎を手に入れた。ラードーンは、りゅう座となった。

一方異なる伝説として
ヘーラクレースは、カウカーソス山に縛り付けられていたプロメテウスを救い出して、助言を請うた。
プロメーテウスは「ヘスペリデスはアトラスの娘たちだから、アトラースに取りに行かせるべきである」と答えた。アトラースは神々との戦いに敗れ、天空を担ぎ続けていた。ヘーラクレースがアトラースのところに赴き、ヘーラクレースが天空を担いでいる間に林檎を取ってくるよう頼むと、アトラースはこれに従い林檎を持ち帰った。しかし、再び天空を担いで身動きできなくなるのを嫌って、自分が林檎をミュケーナイに届けると言い出した。ヘーラクレースは一計を案じ、頭に円座を装着してから天空を支えたいので少しの間天空を持っていてほしいと頼んだ。承知したアトラースが天空を担いだところでヘーラクレースは林檎を取って立ち去った。

黄金の林檎は、ヘーラーの果樹園にあり、不老不死の力をもつ。元々ヘーラーとゼウスの結婚の際にガイアから贈られた。
ゼウスがこのリンゴを採っては恋の贈り物としてばらまいてしまうため、ゼウスの手が届かないように、アトラース山の頂にある果樹園にヘーラーが移し植えたとされる。

この話の主要登場人物をまとめると、
巨人アトラス
その娘ヘスペリデス(7人)
百の頭をもつ龍ラードーン

巨人アトラスは、天をたった一人で支えている。
つまり、脳の栄養源グルコースの素の炭水化物にあたる。
その娘ヘスペリデスは、グルコースをグリコーゲンに変える酵素群。たくさんあるので複数形。
ラードーンはグリコーゲン。
黄金の林檎は、グルコース

松果体(ヘーラー)から夜間分泌されるメラトニンはエネルギー代謝、特に 糖代謝に関して重要な役割を担っていることが明らかとなってきた。
松果体除去に より耐糖能異常および グリコーゲン合成の阻害が起きる事もわかっている。

グリコーゲン

多数のα-D-グルコース(ブドウ糖)分子がグリコシド結合によって重合し、枝分かれの非常に多い構造になった高分子である。
長くて複雑な網目構造をもつ。つまりラードーン。

肝臓で合成されるグリコーゲン。
代謝されるには、ホスホグルコムターゼによってグルコース-6-リン酸に変換される必要がある。
肝臓はグルコース-6-ホスファターゼを持ち、解糖系や糖新生でできたグルコース-6-リン酸のリン酸基を外すことができる。
こうしてできたグルコースは血液中に放出され、他の細胞に運ばれる。

つまり、ゼウスが林檎をプレゼントしまくる話につながる。

肝臓が絡むため、カウカーソス山のプロメテウスが登場したり、睡眠中の糖代謝に関わる為、ヘスペリデスらが夜の女神ニュクスの娘とされる。
どの話にしても全体は、ちゃんと整合性はとれている。

DNAヘラクレスは、こうしてグリコーゲン合成分解に関わる機能を獲得した。




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