NHK朝ドラ『まんぷく』のこと
NHKの『まんぷく』は
今週(1/28の週)からチキンラーメンの本格的な製作期間に入っているのだが、
安藤百福が台湾・嘉義の出身の台湾人で台南を経て、
日本と行ったり来たりしていた出自をきちんと描いていないがために、
ここに来て百福が「変わり者」「不屈の精神」という側面だけで描かれており、
その奥にある深い人間性が
一切立ちのぼってこないことに苛立ちを覚える。
発明家、変わり者。
そんな理由で、チキンラーメンなんか作れるかよ。
台湾時代をきちんと描かなかったから、
終盤にきて、
長谷川博己演じる萬平(安藤百福のこと)の凄みが
画面から伝わってこない。
おそらく長谷川博己も、演じにくいのではないか。
人間性がツンツルテンになっているというか。
もっともっと深く描ける題材だったのに。
朝ドラは
これからチキンラーメンが全国的に普及する
エンディングへと進んでいく。
「ああ、安藤百福(ドラマでは立花萬平)はこういう人だったから、
チキンラーメンが作れたのだ」
という理由付けが乏しいがために
最後までキャラクターが走り抜けられるかが心配だ。
第3コーナーを回って失速する
競走馬のようにならなければよいのだが。
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