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2010年代の映画を10本を選ぶ

未来に持っていく2010年代の映画セットリスト
ちゃんと意識がある状態で10年という区切りを終えたのが初めてなので、これを記念し。
2010年〜2019年まで、各年代1個づつセレクトしていこうと思う。

2010年 『ソーシャルネットワーク』

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デヴィット・フィンチャー監督を知ったきっかけ。そして20歳の僕は初めて映画館に2度見に行った。逆にまだこれを見ていない人はいるんだろうか。ぜひ見て欲しい。当時のメモ帳によると

100点をつけられる映画って人生でどれくらいあるだろう。これは間違いなく満点です。

と書いてあるぐらいなので、よほど興奮していたっぽい。2020年になって冷静になった今、評価をあえて数字でつけるならば100点と言ったところ。

その他2010年ノミネート
『時をかける少女』
『REDLINE』
『かいじゅうたちのいるところ』
LIAR GAME ザ・ファイナルステージ
『トイ・ストーリー3』
『インセプション』
『カラフル』
振り返るとアニメが豊作の年でしたね。CGキャラクターの合成も除けば、よかった実写は「LIAR GAME ザ・ファイナルステージ」と「インセプション」ぐらいか。ライアーゲームはいくつか映画がありますが、これが最高です。脚本、映像美、興奮すべてが完璧だった。

2011年 なし

これは選べなかったよ。けっこう自分的には不作の年。一応、ノミネート作品を並べておく。

2011年ノミネート
『スーパー8』
『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』
『宇宙人ポール』
『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
どれも見た直後はすげー感動したんだけど「コレ!」と命を張っておすすめできるものはなかった。

2012年 『シュガーラッシュ』

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イェーイ。これは最高だよね。山寺宏一さんの演技もピカイチ。物語の根底は「終わった役割の喪失」でトイストーリーに似ているんだけど、ぬいぐるみのあっちとはちょっと落とし方が違う。ゲームには製作者の思い、そして膨大な人間が関わっている。そしてそれはこのように供養されるべきだと思った。ちなみに当時の映画メモには

心をイケイケの女子高生だとして言うならば
キャー!すげー良いから見ろ!!
ということ。感想を書くときにテンションが高まり心臓がバクバクする。
見れなかった物語、ここにあります。
そして過ぎ去ったものたちに、また愛を。
さようなら。

その他2012年ノミネート
『おおかみこどもの雨と雪』
『クラウド アトラス』
ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
『鍵泥棒のメソッド』
『これは映画ではない』
シュガーラッシュに関しては、2018年の続編もよかった。そして『ライフ・オブ・パイ』を劇場で見た自分を褒めたい。タイタニックと同様に主人公が過去を語るという形式なので、ハラハラしないかと思ったら、ラストにとんでもない謎解きが・・。

2013年 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

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そっか。10年を振り返って2013年が自分映画史としてはヤバかったね。ノミネート作品もすべておすすめしたい。この映画で初めてレオナルド・ディカプリオの凄さが分かったので、いろいろ改めて見直したい。奥さんに浮気が見つかってオドオドするシーンは必見。

その他2013年ノミネート
風立ちぬ
『ホーリーモーターズ』
『そして父になる』
さらに2013年を締めくくるなら『風立ちぬ』でしょうか。観て。頼むから。

2014年 『バードマン』

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正式名称は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』です。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の名前も好き。『127時間』みたいでいて、そして『ボージャック・ホースマン』のような哀愁もある。神様が劇場に降りてくる瞬間と、映画のそれとは少し異なっていて、その撮影手法(長回し)により神様が隙間に降りてくる。誰もいないスクリーンに拍手をしたのは何年ぶりだろう。

その他2014年ノミネート
クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん
この年はクレヨンしんちゃんが良かったね。最近10年なら絶対にこれを友達におすすめしているよ。だってアニメ史上もっともエグいことやってんじゃないの? そして「父性」という重要なテーマを2014年にやったのも今思えばベストという感じがする。

2015年 『ザ・ウォーク』

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雑誌「令和」にもレビューを寄稿したけれど、もう本当に自分を殴りたい。なぜこんな素敵な映画を劇場ではなくDVDで鑑賞したのか。テン年代の汚点だ。理由は「広告写真が魅力的じゃなかった」ってだけなんだけど、これを見ると911テロの悲しみが良くわかる。どのようにしてビルが嫌われ、愛され、そして壊されるのか。雑誌から少し感想を引用する。

批評不要でただ震える映画が見たいときはこれに限る。1967年にルイス・マンフォードは、ワールドトレードセンターのことを「書類用キャビネット」と評し、民衆からも嫌われたデザインのビルだった。そこに無許可で綱渡りした男がいた。そしてビルは誰からも愛されるビルとなっていった……。説明不要の物語だけれど、観終わった後ジーンと来るのだ。

嘘だ。今、恥ずかしがって嘘をついてしまった。ジーンとかそういうレベルじゃない。何度観ても泣けるのだ。意味わかんないよね。ビルが嫌われて、愛される。それだけ。それに至る行為が「渡るだけ」ってどういうこと? でも、なんだか人間の本質を掴んでいる気がする。

その他2015年ノミネート
『インサイド・ヘッド』
スティーブ・ジョブズ
2015年といえば『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキンが脚本を担当し、『トレインスポッティング』のダニー・ボイルが監督した『スティーブ・ジョブズ』も欠かせない。完全なるドラッグムービー。ただただ映画の享楽を味わえる。1度観たらなんどもモノマネをしてしまう中毒性があるが、安心して欲しい1ヶ月ほどでおさまる。だから何度でも泣けるよ。

2016年 『君の名は。』

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新海誠監督が花開いた作品。重層的で複雑な展開、素敵な映像に音楽。思えば身体が持っていかれる映画ってこうだったよな、と思い出させてくれる。というか改めてこの映画、凄すぎませんか・・?

その他2016年ノミネート
『シン・ゴジラ』
この世界の片隅に
『ズートピア』
『メッセージ』
本当に僅差なんですけど、『この世界の片隅に』もかなりヤバいです。真っ暗になって絵の具が飛び散るシーンとか、全国公開のアニメでこんなことやっていいんだ。アニメって自由だな!ってピュアな感動がありました。むしろ2016年はこれも同時に推したい。

2017年 なし

ノミネートもなし。
こんなことってあるんでしょうか。それとも2017年のいい映画に巡り会えてないってことなのか・・。

2018年 『カメラを止めるな』

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劇場で観た当時は全然普通ぐらいだったんですけれど、この文章を書くために改めてNetflixで観直してみたらめっちゃいいですね。クイズ的なヒントの出し方といい、還元濃縮されたエンターテイメントのエッセンスが時間によって復元されていく様といい、映像が撮られているということの喜びがあります。

その他2018年のノミネート
『レディ・プレイヤー1』
『ボヘミアン・ラプソディ』
シュガー・ラッシュ:オンライン
『グレイテスト・ショーマン』
シュガーラッシュの続編、すごいよかった。泣いちゃいました。検索窓が喋るシーン、涙が止まらなかった。

2019年 なし

その他2019年ノミネート
『ジョーカー』
天気の子
『WE ARE LITTLE ZOMBIES』

2019年はピカイチというものはなかったけど、ビターな映画が多かったように思う。2016年における『リップヴァンウィンクルの花嫁』の悪役が『天気の子』で更新されたように思う。<なし>の翌年は名作が出てくる気配がしているのでNetflix映画も含めて2020年代も乞うご期待!

<まだ観てないけど気になってるの>

まだ2010年代の映画を観終わったわけではない。
まだ6個ぐらい観てなくて心残りのものがある。
『アポロ18』(2011)
『アルゴ』 (2012)
『名探偵コナン ゼロの執行人』 (2018)
『素敵なダイナマイトスキャンダル』 (2018)
『プロメア』 (2019)
『映画ドラえもん のび太の月面探査記』 (2019)

これらの他にも面白い映画を知っていたら教えてね。

2020年の映画で気になるの

デヴィット・フィンチャー監督『Mank
クリストファー・ノーラン監督『TENET テネット
スティーブン・スピルバーグ監督『ウエスト・サイド・ストーリー
京極尚彦監督『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者
河合勇人監督『都会のトム&ソーヤ

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