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#2021年の100冊 8月に読んだ本ベスト3

#2021年の100冊 は、ジャンル問わずとにかく本を読んで勉強することを目的に開始しました。8月31日時点で77冊なので、月9冊強の計算です。

8月は11冊読みました。8月のベストスリーはこの3冊!

1位: 24人のビリー・ミリガン (ダニエル・キイス)

先月読んだ上巻と合わせてランクイン。子どものときの虐待をきっかけに24人もの人格を持つことになってしまったアメリカ人男性のノンフィクション。24人は、性別も年齢も国籍も異なり、お互い「内側」でコミュニケーションをとる。

上下通して千ページくらいありましたが、いつになく読み耽りました。心理学や虐待などの社会問題に興味がある人におすすめ。

2位: 深夜特急(1)(沢木耕太郎)

騒々しく薄汚い香港の安宿からの音や色、繁華街の匂い、マカオに渡る船が進む深夜の海、カジノの熱気、ネオンの灯り、そんなものが色鮮やかに浮かび上がってくる、生々しい小説でした。

3位: 街場の文体論(内田樹)

神戸女学院大学での、フランス文学者による「クリエイティブ・ライティング」の授業を文章に起こした本。授業とはいえ、用意された言葉ではなくその場の空気と彼の頭の中の化学反応が、その場限りの熱量のある言葉を生み出している。すっと入ってくる言葉ばかり。

久しぶりに気骨のある、知的好奇心を揺さぶる文章が読めました。

8月のリスト11冊

ベスト3は以下の11冊から選びました。さらっと読める本で数稼いじゃった感があります。が、考えさせられる本も多かったです。

#67「無敵の思考」(ひろゆき)

消費するのか創作するのか?時間とお金はどちらに使っているのか?それだけが心にずしんと残った本でした。ひろゆきさんの思考には初めて触れました。

#68「広告がなくなる日」(牧野圭太)

広告って、ときに悪者扱いで、何億もかけて数十秒のCMを作ってもあっという間に忘れられて、クライアントが選べないから、売りたくない商品やサービスもマスに伝えて買ってもらわなくてはいけない、そんなイメージがあります。だから手に取りました。

そんな違和感は業界の中で感じる人もいたようで、この本はポジティブに、アクティブに、新しく、本質的なことを語りかけてきました。実はそれを全身で表現したのがこの本のページの向きです。

これこそが広告の役目で、広告が世の中を変えられるかも、こんな仕事をしてみたいかも、と思わせてくれる本でした。

#69「風の時代に自分を最適化する方法」(yuji)

世界的なパンデミックとか、個の時代だとか、世界が変わっているというのはこの本を読まなくても自明なのですが、星読みの視点から説いてくれている本。斜め読みしました。

個人的には「副交感神経が優位になる人と一緒にいると良い」という恋愛面は当たっていると思いました。

#70「街場の文体論」(内田樹)

ついていくのは少し難しいですが、フランス文学者の視点で別の文学についての知識を得たり、文学にまつわる概念を学べたりして、読み応えのある本でした。

#71「日本人が海外で最高の仕事をする方法」

仕事面で、現地からの「信頼」は思ったよりも大きな課題になっています。人のためになる時間をとったり、考えたりするよりも、つい自分の日々のタスクをこなして満足してしまいがち。やらなくても当面は回るから。

でも信頼が得られていないと大事なところで苦労してしまう。マネジメントについては、勉強よりも「時間をとる覚悟」が必要だと感じました。

#72「セールスコピー大全」(大橋一慶)

仕事で必要で買いました。商品・サービスのフェーズによってどういうコピーを考えるべきか細かく分類されており実用的でした。

ペルソナの前に考えること: どのような商品でもターゲット層は大きく3つに分類できます。(中略)セールスコピーでよくあるミスは、「買ってくれない人」へ売り続けること。(p.40, 41, 45)

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#73「届く! 刺さる!! 売れる!!! キャッチコピーの極意」(弓削徹)

なにがその商品のウリなのかを抽出することが8割、表現は2割とのことです。

ウリを考えた上で、表現が見つかる31の法則が掲載されています。上記と同様コピーを考える上で、考えながら戻ってきたい本です。

#74「深夜特急」(沢木耕太郎)

読み終えて数週間経っても、心に絵がくっきり浮かんでくる小説。7巻まであって、デリーからロンドンへ陸路で目指す話らしい。まだ香港。ということはまだスタートラインにも経ってない。続きもしばらくしたら読んでみようと思います。

#75「24人のビリー・ミリガン(下)」(ダニエル・キイス)

24人の多重人格者のビリー・ミリガンについて語ったノンフィクション下巻。「彼が生きる希望を失わず、自殺せずによかった」と思うほど、後半も悲痛な人生だった。上下込みで、今月のベスト本。

#76「よいこの君主論」(架神恭介・辰巳一世)

1500年代に書かれたマキャベリの「君主論」を、小学生のグループ派閥争いになぞらえて解説しているぶっ飛んだ本。

誰が5年3組の主導権をとるのか?リーダーがとるべき戦略と、やってはいけない行為は何か?庶民(部下)をモチベートしたり、敵対する君主とネゴったりなど、ビジネスでも使える視点があるかも。ネタがネタだけに面白くて一気読みできます。

#77「ユナイテッド・ピープル」(関根健次)

ユナイテッド・ピープル。社会派の映画を配給している会社のイメージだったけど、クリック募金事業から始まっていた。

イスラエル・ガザ地区を旅したときの社長の思いからはじまっている熱い会社。ユーグレナやマザーハウスに並ぶような日本のソーシャルビジネスをひとつ知れてよかった。

2021年8月までのベスト本たち

2021年が残り1/3ということで、これまでの月間ベスト本たちを並べてみました。1,2月は1冊読むごとにレビューしてたのでランキングつけてません。

4月と7月がいい読書してるので、何か1冊読んでもらうとしたらその2ヶ月から見てもらうのがおすすめです。各タイトルの詳細は、それぞれの月の記事を見てみてください。

1位:「僕は君の『熱』に投資しよう」(佐俣アンリ)

2位:「風立ちぬ」 (堀辰雄)

3位: 人間の建設 (小林秀雄・岡潔)

1位:「クララとおひさま」(カズオ・イシグロ)

2位:「フェルマーの最終定理」(サイモン・シン)

3位:スマホ脳(アンデシュ・ハンセン)

1位: 門(夏目漱石)

2位: 君を成功に導く49の言葉(岩田松雄)

1位: 「insight いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力」(ターシャ・コーリック)

2位: 「しろいろの街の、その骨の体温の」(村田沙耶香)

1位「キッチン」(吉本ばなな)

2位「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス)

3位「24人のビリー・ミリガン」(ダニエル・キイス)

興味を惹く本に出会うきっかけになりますように!#2021年の100冊、あと23冊。2021年の残りも楽しみたい。


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