6と8の比較


6特有の行動

・反射的に何で?と聞く。外に答えを求める。

→外部に答えを求め、その答えで安心を得たいから。もっと詳しく言うと、自分の信じているもの、行動、選択などが他者の言葉で揺るがされそうになっていると感じたときに、こういう反応が起こる(6は反応型)。他者の言葉が自分を揺るがすものではないとわかれば、安心して行動できる。

何で?と尋ねる理由によっては、ヘッドの他タイプの可能性もあるので、自身の心の動きや外からの見え方などを考え、多角的に捉えて判断する必要がある。

・疑問系で怒る

→自分の行動が揺るがされそうになったから怒っている。不安を隠すための怒りとはこのことか。他者に答えを求めることにより、安心を得たい(自分の行動が間違っていないという保証がほしい)。

怒り方の一例だが、

タイプ6が一人だけ残業をしないで帰ろうとしたときに、6さんだけ帰るんですね、と白い目で見られたとする。

怒り方としては、

何でそんなことを言われなければならないんだ?大体、仕事というものは業務時間内で終わらせるべきであり、残業を美徳とするのは間違っている(または間違ってないか?という言い方をする)。けれどそれを言ったら白い目で見られるんだろうな。それに、不利になるかもしれないし、そうなったら面倒だから、やめておこう。

といった感じだ(これは6-1かも。しかしメインが6であれば、順を追った話し方をする)。エネルギーが内と外のどちらにも向いている。

以前別の記事にも書いたように、上記でも6の話し方(A→B→C)が守られている。

詳しくはこちら。

内心怒りを感じつつも、それを表に出すことにより今の環境(安心と安全)が損なわれることを恐れる。だが、6なりに信頼関係があると感じられていて、安心と安全が損なわれないとわかっている状態では言い返すことも。権威を信用できないと感じたときも同様の反応が見られる。おそらくこれが6の矛盾で、8には見られない傾向だ。8は一貫していて、自分がどうであるかで怒りをあらわにする。

相対的なものの見方をしているがゆえに、無意識のうちに権威を自分の上に置いている、と6の相互が言っていた。多分こう思われてるんだろうなあ、の視点がある。

それゆえ、無意識のうちに相手は権威的存在であるから逆らえない、逆らったらどうなるだろうと不安に思ったり(この不安はほぼ無自覚的なもの。本人は不安を覆い隠すための怒りしか感じ取れないこともあるだろう)、考え込んだりするらしい。自分の身を守るために沈黙することも。

これら全ては父親的存在と一体化していたことに由来する行動だろう。

36の場合、意識したくなくとも、どうしても周りを意識してしまう。

6-9ラインの場合、「言っても無駄」「面倒事を起こしたくない・巻き込まれたくない」が発生する。8にはない傾向だ(8は主張により権利を勝ち取ってきたから、言っても無駄と諦める=死に繫がる)。

タイプ6はおさえつけられると大人しくなるが(不満と怒りは内側に募る)、8の場合は猛反発する。


8特有の行動

・なぜ?は相手の意志を試す目的か、純粋に疑問に思ったから聞いている(8-5ライン。ただし、トライタイプのヘッド6である場合少し変わるかもしれないから、注意が必要だ。現時点で8-6を界隈で見かけたことがないので、検証するのが難しい)。

・一言で怒る。

上記で説明した6のようなシチュエーションに置かれたとしたら、

①うるせえ!ならとっとと仕事終わらせて貴様も帰れ!
②文句を言われる筋合いはないわ!
③無視(相手にしていない)

いずれか(もしくはいずれも)になるだろう。

何が悪いんだよ!がメッセージであり、「何が悪いんだよ!(言えるなら言ってみろ!)」と怒りをあらわにする=力でおさえつけるに繋がる。怒り方そのものに鉛の法則が滲んでいる。エネルギーは外に向けられている。

8は自分がどう思うかが大切であるため、相手にしていない人物からそう思われていたとしても、微塵も気にしないだろう。

8は結論を一言で話しがちなので(もしくは出来事の一部を切り取り、自分を中心とした話題展開をする。なおこちらも結論の連続といった感じで、6のように秩序的な話し方をするわけではない)、6のようにA→B→Cと順を追った喋り方にはならない。

6のように相対的なものの見方をすることはない(だからこそ、見られる意識がないとも言える)。

上記を参考に。

8はいつでもどこでも自分が中心である感覚がある(誰が何と言おうと、自分はこうだ!)。もちろん自分>権威で、これが逆になることはない。そのため8は怒りや衝動性、欲望などを抑えることが課題となる。

いつも怒りをあらわにしながら自己主張をしていては、周りを傷つける。そうすると、自分も傷つくことがわかる。そういう経験からの学びにより、次第に力の使い道や怒りのあらわし方を考えるようになり、他者のために怒りを表現したり、他者に力を分け与えたり、他者の中に可能性を見出そうとしたりする(分裂先である5を利用し、2へ統合する。Understanding the enneagramにもあるリソの理論。そして8のNe)。

8が怒りを抑えるときは周りへの被害を考えたとき、自分が守りたい相手はそれを望んでいないだろうとわかるときなど、周りの人間の心を8なりに慮った場合である。自分一人のときはお構いなしに主張することもあるが、主張した相手と周りがやりづらくなったら困るなと考えたとき、これを言ったら相手は傷ついてしまうだろうと想像したときなんかは、あえて口をつぐむことがある。

8が丸く収めようとするのは事なかれ主義がベースにあるのではなく、誰も傷つけないためである。傷つくことがどれだけ苦しいか理解している8は、そういった形で自然と相手を思いやるようになる。

その他の比較

支えるとなる存在から安心を得られたので、安心して独立できると思った。独立したい→6

支えとなる存在が見つからなかったので、独立することを選んだ(周りはだめだという失望がある)→6

独立したい・したくないの選択肢はなく、そうせざるを得なかった。意志を試したい、主張するのを好むのではなく(幼少期そうしてきた名残が今まで残っていて、それを好むというかごく当たり前の行動として認識している人はいるかもしれない)、そうしなければ生きられなかった→8

周りに期待する=頼ろうとする。8にはその視点が抜け落ちているので、周りに失望することがない。健全であればむしろその人の可能性を引き出そうとする(自分がその人を生かす・使う側に回る。8のNe)。

権威を乗っ取りたいも8特有の思考である可能性がある(そうすることにより不当に苦しめられてきた人たちを保護したい。自分もその苦しみがわかるから)。

8は結局2ラインなので、愛情(自分がほしいから・誰かを守りたいから)のために主張した(そうしなければ与えられなかった)。

6の主張はその限りではない。

なので、自分が納得できないだけの理由では、6の可能性も捨てきれない。主張に2のラインが全く見られない、相対的に物事を見ていて(客観重視)、自分が絶対ではないという場合は、6(とりわけsx)である可能性がいっそう高まる。

支配されることを不安に思い、コントロールされることを恐れるは8ではなく6である(不安から生まれた怒り)。
8は傷つけられることにより主導権が奪われ、自分の意志で抗えなくなることを恐れる(存在を奪われることを恐れる。8にとっては意志が存在そのものに結びつく)。
傷というワードに過剰反応しなければ6。傷というワードが2統合にどう繫がるのか肌と心臓で理解できるなら8。

8にとっては、自分には力があると自身が感じられることが大切だ。ガッツは主観でものを考えたり見たりする。

実際、通常のタイプ8は、その性生活も含めて、生活のあらゆる分野で膨張的である。男性のタイプ8は、他の人たちがほら吹き、傲慢としか考えていなくても、自分のことを男の中の男、マッチョであると考えている。精神分析用語でいえば、彼らは男根露出症患者である。(「私が一番偉大だ!」)

性格のタイプより(8の説明)


自分が強いと思えば強いのであり、他者の評価を必要としていない。評価されたところで揺らぐこともない。

彼らは自分を脅かすものすべてに対し、あまりにも強く攻撃をしかける。彼らは自慢し、「タフガイ」だといばり散らし、反抗的で好戦的になり、他人をどれほど困らず妨害しても、自分は邪険にできない相手であることを証明する。

性格のタイプより(6の説明)


自分には圧がある、強く見られるなどアピールしたり、そこにこだわったりする場合はメインが6である。

8は他者から見て圧があるかないかはどうでもいい。健全な場合は、自らの振る舞いを改善しようとするだろう。

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