タイプ2について

3が自分を自分で無価値だと思ってしまうことを恐れるように、2は自分で自分をいい人ではないと思うことを恐れるのではないか、と私は考える。4は自分で自分をユニークな存在(いつでも本物の自分自身でありたいという意味)ではないと認識してしまうことを恐れる。自分で自分を価値のある存在・いい人・ユニークだと思いたい。そのためには他者を必要である(そう見せたい対象がいないと意味がない)。それがハートセンターなのではないか。演出したい自分があり、それを周りにも見せ、自分のイメージと乖離のない評価をされたい。そのため3は自分の価値を提供し、2は人に尽くし、4はさりげない自分自身をアピールする。

タイプ2は自分で自分をいい人だと思いたい。そう思うためにはどうするかというと、周りに意識を向け、自分をアピールすることにより(尽くしたり親切にしたりする)自分はいい人間だと思おうとする。そんな2を周囲は親切な人間だとみなすが、2の内面は綺麗な部分だけで構成されているわけではない。

利己的なのはよくない。見返りを期待しているだなんて知られたら、みんな私に失望するだろう。みんなどう思うだろう。そういう汚い心を持つ人間は愛されないと、愛を受け取る権利がないと、幼い頃の経験から学習した。

タイプ2は自分の抱える負の面を見ようとしない。本当の自分を知れば、自分自身が一番失望してしまうからだ。

父親的存在から愛されるためには、母親的存在となり、父親的存在に尽くさなければならない。そうすれば、父親的存在は、私が望むものを与えてくれる。一方で、自分はこんなに尽くしているのだから、見返りをもらえて当然だと、分裂先の8が顔を出すことがある。自分のニーズを前面に押し出してしまえば、欲しいものが手に入らないと、2は知っている。だから、あえてニーズがない振りをする。上からきつく蓋をして、そんなものはないように振る舞う。

「みんなが私を語るときは、必ずいい人って言ってくれるの。だから私はいい人なのよ」

そんな2にとっての父親的存在は周りの人間(いい人だと思われたい対象)ではないか、と私は考えた。過去から現在までの習慣だとしたら、たとえば過去に父親(実不父)に尽くすことにより保護をえていたとして、今は友達に尽くすことにより「最高の親友」だと思われるために行動している。

タイプ2の本当にほしいものは、自分が望んだ通りの見返り(相手がタイプ2をいい人だと評価することから発生する見返り)。

タイプ2が相手に与えているものこそ、相手から期待している見返りだという自覚が重要である。相手に傘を差し出すのは、自分が雨から守られるためである。相手の誕生日を覚えていることで、相手にも覚えていてもらいたいと願っている。

新エニアグラムより


タイプ2の記述に頻出する愛情を言葉のまま捉えるのではなく、気持ちのこもった見返りと表現するのはどうだろうか。だから、該当心理機能がFeなのでは。たとえるなら、ハートビジネスのような。私はこれをやってあげるから、あなたはこれをしてね(相手の意志は無視するところに8の横暴さが滲む。

自分で自分を嫌な人間だと思いたくない、が根深い場合は一度2を検討するのもいいかもしれない。エニアは無自覚の囚われなので、自分に根付いたパターンにほとんど無意識だと思うが、タイプ2の場合は、自分自身をいい人だと感じていたい。不健全時には、私はあなたにこれをしてあげたよね?の他にも、私はと周りにこういう風にいい人だと思われていて、この前もこう言ってもらえたの!なんて私はいい人なんだろう!のような言動がある場合も注意。それは半分不健全に片足を突っ込みかけている。(8と結びついているので2は割と我が強い)

8がメインの場合、誰にどう思われているか、自分はいい人なのか悪い人なのかをそもそも気にしていないので、そういう話をしない。ガッツは人にどう思われているかではなく、自分の主観の話が多い。8は結論一言、1は結論を長々と。

分裂の方向に酔いが滲むことを考えたら、誰かから誰かを守る発言を繰り返ししている場合、2の8分裂とも考えられる。

こちらを参考に。

8は別にわざわざアピールしないと思う(自分の過去ツイートを遡ったところ、びっくりするくらいそういう発言がなかった)。自分は攻撃から誰かを守った、いいことをしたんだという意識が強いときは、健全なタイプ2が8分裂を起こしているとも捉えられる。特定の相手にだけ執着する、自分というユニークな存在を誰も見てくれないから相手に尽くすことにより見てもらおうとする場合は、4の2分裂を検討。

お礼を言われないことの他にも、自分のしたことで相手にいい人だと思われなかった場合はどうだろうか。2は苛立つかもしれない。1はその行動をしたときの姿が自分の理想と反していたら気にするだろう(相手に感謝されている・されていないを問わずに気にする。ガッツは自分がどうであるかが大切)。8は気にしないし、(そのため周りを気にかけることが課題になる)そもそも大切な相手以外に尽くさない。それ以外に何か思われたところでなあ、と考える。

「自分は周りにこう思われている」「よくこう言われる」など、周り→自分視点の発言が多い場合、自分を外に売り込むような発言が多い場合は、ハートセンターを検討。


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