見出し画像

「はざまの街で」の感想をいただきました

創作大賞2024に応募した「はざまの街」にsanngoさんから感想文をいただきました。ありがとうございます。

この話を書き始めたのは一年近く前で、sanngoさんはその頃、愛するご主人の死からまだ立ち直れない状況だったようです。
その時に「私は、この物語に救われた」と言ってもらえたのは非常に嬉しいです。

sanngoさんが書いているように、人は絶対にいつか必ず「死ぬ」んですよね。
しかし、誰にでも起こる出来事だけど、ひとつひとつが残された人にとって特別な出来事。
ひとつとして「ありきたりな死」は無いんですよね。
ボクは未だに18年前に亡くなった父に対して後悔を持ち続けています。
それが実は創作の原動力にもなっていて、この「はざまの街で」も父の死がなければ生まれなかったと思います。

ボクは非常に日本人的な無宗教。つまり、初詣に行ったり、神社にお参りに行ったり、お盆にはお寺にあるお墓に手を合わせるけど、特定の宗教を信じているわけではない(これ、敬虔なキリスト教徒やユダヤ教徒、イスラム教徒の方々には信じられないでしょうね)。
だから生まれ変わりも信じていないし、前世占いなんてあるけど、それだって冷ややかな目で眺めていた、というか、今でもそういう占いなどは信用していません。
だけど歳を重ねて、父を亡くし、ひとり、またひとりと大事な人たちを亡くしていく中で、幸せな生まれ変わりを願う自分に気がつきました。
生まれ変わりを願うのは、決して宗教的なことではなく、大事な人の死を乗り越えるために必要な癒しなんですよね。
つまり、ボク自身もこの話を書きながら癒されていたということです。

sanngoさんには情景描写についても褒めてもらいましたが、まさにこの街の中で見えている風景、登場人物の言動を「描写」していました。なんというか、絵を描くように。
小説を書くということは、もっと計画性やストーリーとの距離感が必要な気もしますが、どっぷり浸かっていた感じです。
それだけに独りよがりになっていないか心配でしたが、街の空気が伝わっていたようで嬉しいです。

sanngoさんの悼みがあふれた時に書くノートには愛があって、そこに残されている方々のコメントには優しさを感じます。
そうした感情もまた「はざまの街」を作り上げているのだと思います。

sanngoさん、感想をありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?