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正解を求める意識

ワークショップを企画していて、無意識のうちに「正解」を参加者にお伝えしようとしている自分にハッとした。

知識やノウハウをお伝えする企画であれば、そうあってしかるべきなのだか、今回のWSタイトルは「日本の自然×うふふなマイブレンドティーづくり」。身近な自然に目を向けて、ご自身が求める香りに出会い、ゆったりできる時間を過ごしていただくことがテーマ。

植物それぞれのお茶としての特徴を感じながら「私はこれがいいかな。」「この香り好き!」「この味にこの風味を加えたら・・・」などなど、参加者がご自身の五感と想像力を働かせる時間。皆さんに充実した時間を過ごしてもらいたいなぁと思いながら、準備する私が楽しくて、にやにやしながら一人で味見やブレンドにいそしんでいた。

お茶の世界は奥が深く、素材の新鮮さや形状、入れるお湯の温度、量、抽出時間などで味わいは変化する。今回合計8種類の素材を用意したので、その組み合わせは無限大。自分の感覚を信じるしかない。

準備を進めるなかでいつの間にか私は、参加者に「その場ですぐに」おいしく味わってもらいたい、ことに意識が強くなり「○○が1g、○○○が2gで、抽出時間が2分だと足りないな、2分30秒だとどうかな・・・」と研究、といえば聞こえはいいが正解を突き詰めるように。いろいろやりすぎて実はちょっと疲れるくらい(笑)。

そんなタイミングで当日ともに運営してもらう講師との打合せ。最後に設けるおしゃべりタイムの流れを確認しながら、彼女からとっても素敵な提案をもらった。

(講師)「マイブレンドを発表してもらいましょう。」       (私)「うんうん^^」                      (講師)「うげー!とか思った失敗作もシェアしてもらいましょう笑」(私)「!!」

ああ、そうだった。失敗することも含めて可能性であり尊い経験値なのだ。私は失敗をしたくない、怒られたくない、という思いを無意識に働かせていることに改めて氣づかされる。

ワークショップはそもそも「体験」が商品。自分の手やからだを使って試行錯誤できること、自分以外の方と経験を共有できるのがワークショップの良さ。それを自分自身で否定するところだった。

さらに言えば、正解を伝えてもそれは私の主観であり、特に味覚なんて人それぞれで正解なんてない。

そしてこのブログを書きながら氣がついたけど
「参加者に喜んでもらいたい」がいつの間にか
→参加者の方に満足してもらいたい
→すごい!って言ってもらいたい
→自分自身がよく見られたい
にすり替わっていたんだなぁ。準備で疲れてしまっていた理由はこれだった。この承認欲求に出会えてよかった(苦笑)。

もちろんプライドを持って臨むことは努力する原動力になるわけで大切なことなんだけど、その目的を俯瞰的に見つめる視点も忘れずにいたいと思ったできごとでした。

と、いうことで今はワークショップでの皆さんとの化学反応を楽しみに準備させてもらっています。こんな私ですがどうぞよろしくお願いいたします☆

いただいたサポートは無農薬、自然栽培の勉強に充てさせていただきます。