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イメージが持つちから

うふふなミカンを始めるにあたり、たくさんの応援のお声やできごとがあり、スムーズにスタートできた私。今思えばよく始めたなぁと自分に驚いています。

始める直前の1年間、私は風と土の自然学校(当時山梨県)で自然農や自然に寄り添った暮らし方を学んでいました。 豊かさとは何か、様々な体験のなかで素晴らしい仲間とともに学ぶ1年間。笑いの絶えない、かけがえのない時間でした。

この講座で印象深いことのひとつが1年の集大成としてつくる「宝地図」。宝地図は自分の思い描く夢を1枚のボードに表現して、未来をありありとイメージすることに役立つと言われているツールです。

ポイントは「考えない」こと。頭に浮かんだこと、氣になった写真、きれいだなと思った雑誌の切り抜きや文字をどんどん選んで貼っていくものなんだそうです。

実はずっと自分自身に向き合うことを本能的に避けてきた私。自分が本当に何をしたいかなんて、ひとりで腕組みして考えても一向に浮かびませんでした。そんななか宝地図の準備ワークの最中に、ふっとミカンづくりのことが浮かんだのです。

でもね、速攻で頭の中が騒がしくなりました。「実家から離れて20年、静岡に住まないで農業なんて無理」、「農業の勉強なんかしてない私にできるはずがない」、「長男がいるのに私がしゃしゃりでるべきじゃない」、「薬を使ってきれいなミカンをつくることに使命感を燃やす父と無農薬でやりたい私とのギャップ」…

いつものようにできない理由がいくつも並びだします。ふと浮かんだイメージに対して『単なる思い付きなんだからね』、と自分に言い聞かせるように思考が頭の中をぐるぐるグルグル…。

そのグルグル思考を経て、普段ならとできない、と結論を出すところなのですが、実は同時にそんなことをイメージした自分に驚きを感じていたのです。「あぁ、私、ミカンのこと、畑のこと、氣にしていたんだな」と。

それが義務感からなのか、やりたいことなのか、その点についても思考がうるさかったのですが、そんな自分に出会えたことが何だか嬉しくて、そのまま宝地図に載せることにしたのです。まぁ、やるやらないを今決めるわけじゃないし、という軽いノリで。「直感を信じてみる」という私にとっては新鮮な体験でした。

宝地図もつくってみると意外と楽しい作業。作る前はなんだか氣が重かったのですが、とにかくやりだしてみると(←ここ大事)自分がこんな雰囲気が好きなんだなとか、やけに目につくキーワードがあったり。私にとって自分自身に出会う作業でした。

今宝地図を見返してみると、半分くらい叶っているから驚きます。思い付きで作ったものなのに、です。宝地図は案外実現することが多いと言われますが、セルフイメージを明確にすると自分にもまわりにも自然と道が見えてくるんでしょうね。講座の最終回で自分の宝地図を発表するのですが、これって実は自分自身への決意表明をしてたんだろうなって今更氣がつきます。肚をくくっていざ動き出してみたら、たくさんのサポートが目の前に降りてきた(きている)、というのが素直な感想です。

思ってるだけじゃ叶わないけど、想像は創造、だと私は思っています。できないことはイメージができないそうです。逆に言えばイメージできることは自分の可能性=少し先の自分の未来。怖くて立ちすくむこともあるけれど、自分の心が躍るイメージを小さな一歩から行動に移していく作業の奥深さにはまっています。


いただいたサポートは無農薬、自然栽培の勉強に充てさせていただきます。