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ジャパニーズネロリで極上の癒し時間を

  ミカンの花(↑写真)はジャスミンの香りをよりすっきりとさせた華やかで甘美な香り。(ネットで香りが伝わればいいのに…)5月上旬頃になると町中に花の香りが広がり、由比の町でも例年解禁になる桜エビとともに風物詩となっています。

今、新型コロナウイルス感染防止のために多くの方がストレスを抱えながら限られた空間での生活を余儀なくされています。こんな時にこそ香りのチカラをかりてリラックスタイムを楽しんでいただけるよう、うふふなミカンではミカンの花を「香りの宅配便」としてお届けします。

ミカンの花の利用

 ミカンの花はアロマセラピーで使われる「ネロリ」という精油の原料として海外で古くから使われています。(ヨーロッパなどではビターオレンジの花 を使います(*1) )花びら1枚から抽出できるオイルの量は本当にごくわずか。原料を大量に必要とし(1gの精油を抽出するのに1kgの花が必要!)かつ開花時期が約1週間と短く、収穫も手作業なのでネロリ精油は非常に高価で希少な存在になっています。

ネロリの効用としては交感神経を鎮めてリラックス効果や安眠効果があると言われています。イライラした氣持ちや不安で緊張した心をゆるめて落ち着かせてくれる効果も期待できます。血行を促進させて肌の新陳代謝を促し、緩やかな収れん効果もあるので化粧品としても成分が広く使われています。

国産ネロリが希少な理由 

日本でもネロリの香りは人氣が高いのですが国産のネロリはさらに希少です。なぜなら日本の慣行栽培(農薬できれいなミカンを作る栽培方法のことね)では、花の時期に農薬(殺虫剤)を散布するから。

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写真のように花粉を食べに来るハナムグリの仲間や体長1ミリにも満たないアザミウマの仲間など様々な生きものが花に集まります。その際ミカンの赤ちゃん(写真のミドリの丸い子)が傷つけられ、その傷がミカンの収穫期まで残り「商品価値を著しく傷つける(こともある)ことを防ぐ」のが農薬散布の目的。(うふふなミカンではその傷は味に影響がほとんどないと考えています。)

そもそも農薬の安全性は「収穫前○日前まで使用可能」という尺度で考えられています。口に入れる前までに人への影響がなくなればOKであり、栽培途中での利用はそもそも想定外。

だから日本にもネロリの原料はたくさん存在しているのですが、香り成分を体内に取り入れてその効能を利用するアロマセラピーで、安全に利用できるネロリ精油の生産はごくごくわずかなのです。

うふふなミカンで国産ネロリを楽しむ

 実はミカンの花は農家も驚くほど大量につき、そのほどんどを地面に落下させ自らの栄養(共生関係にある微生物のエサしているとの説も)にしています。さらに残った花も果実にするには数が多く、木への負担が大きいので農作業として花を摘み取る作業(摘蕾・摘花)があります。

これまで、うふふなミカンではイベントとして参加者の皆さんに摘花作業をお手伝いいただきながら、無農薬である特性を生かしてネロリの香りを楽しんできました。アロマのプロを講師にお招きし、摘んだ花を蒸留しアロマウォーターを抽出したりアロマクラフトを手づくりしたり。アロマとしての魅力はまだまだ農家も知らないことばかり。講師や参加者の皆さんから教わることも多く私たちにとっても貴重な機会になっていました。

  アロマセラピーに詳しくなくとも、そのままお部屋に置いてドライフラワーにしても長く楽しめますし、下の写真のように蒸留酒に浸してティンクチャーにして入浴剤やルームスプレーなどにも活用できます。またフラワーシロップの香りにはきっと驚かれると思いますよ。ご活用のしおりも同封しますので参考にされてくださいね。

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ご自身で楽しまれるのはもちろん、普段がんばっている奥様や彼女さんへのプレゼントにいかがでしょうか。小さな彩りでお部屋の雰囲気また植物としてのミカンの観察も興味深いと思います。ミカンの赤ちゃん、かわいいですよ~。お子さんといっしょにミカンを始めとする果物が大きくなっていく過程について調べてみても面白いかもしれません。

 コロナウイルスで心まで侵されないように、ジャパニーズネロリ 香りの宅配便で安らぎの時間が増えることを願っています。

*1 ネロリ産地のヨーロッパや地中海沿岸ではビターオレンジの花を使います。ビターオレンジと温州の花は人の感覚レベルではほぼ同じ香りなので温州由来のネロリを「ジャパニーズネロリ」(文中ではネロリ)としてご紹介しています。

いただいたサポートは無農薬、自然栽培の勉強に充てさせていただきます。