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仁平幸春の考え

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制作に関する考え、その他雑感を綴っております
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2019年7月の記事一覧

未熟の稚味を味わう民族が日本人なのに

成熟した大人の皆さんがたの、就活生たちの板につかないリクルートスーツ萌え(男女)があるよ…

フォリアの古典文様について

(紬名古屋帯「桃山の藤」・桃山時代の着物の刺繍を題材に制作したもの) フォリアでは、今ま…

どうやっても無駄だと知り、止めたことのひとつ

私は、弟子を入れるようになって20年ぐらい経つのですが(2019年時)そのなかで学んだことがあ…

日本酒の提供方法を変える時期が来たような気がします

日本酒が、世界に出ていって広がりつつある、という話が最近持ち上がりますね。 世界の人々が…

浴衣に夏のミュールを合わせるのはアリだと思う

先日、仕事の特性上引きこもりのわたくし、用事で外出しましたら花火大会があったのか、浴衣姿…

わかる人がいなくなったのではなく、自然のなりゆき

何かの手仕事系職人がいなくなったり、それによって職人技術が失伝し無くなるのは、新しいより…

フォリアが制作する和装品について

こちらの着物は、工房構成員の甲斐凡子が、大島紬の無地を染めたものです。 名古屋帯は、親方の仁平幸春が染めた桃山時代の辻が花を題材にした「菊疋田」という題名のものです。疋田の部分は、あえて辻が花の黎明期のような感じに不揃いに、一粒一粒手で糊を置き、表しています。 下の写真は、同じ大島紬の着物に、帯が「全面ロウムラ加工」という、ロウによる色のムラを強調した名古屋帯で、ちょっと北欧的な感じの配色です。題名は「氷壁」です。 このような取り合わせは、おそらく「着物に特に興味の無い

美味しいけども高級品になれないもの

先日ウチの娘が、妻がつくった前の日の野菜スープに、コーンが追加されたのを見て「コーンはと…

伝統と新しく出会い再構築する必要があると考えます

いわゆる伝統工芸品や、伝統文化で素晴らしいとされている物事の多くは、それは伝統文化だから…