マガジンのカバー画像

仁平幸春の考え

488
制作に関する考え、その他雑感を綴っております
運営しているクリエイター

2018年7月の記事一覧

印象の内と外

和装はたっぷり使われた布をまとう事によって、動きが制限されますが、逆にわずかな肉体の動き…

伝統の骨格が無いと制作物が観念的になってどうどう巡りになり勝ち

古いものを否定して新しいものを表現するぜ! というのはどこの文化にもありますが、なんだか…

必要な生命感のノイズ

昔の工芸品や、何かしらの創作品には、生命感を表すノイズ、ざわめきがありますね。 それはと…

それは単に文化の違い

良く、日本のモノづくりは特別に素晴らしい、ということが言われます。 しかし古今東西、手工…

極上のものは、一見普通に感じることがある

「おいしい」を超えて“極上”のお茶、お酒、スープなどは、意外に「一口目の瞬間からおいしい…

度外視でやるのが当たり前とされる危険

権威が伴わない創作的な活動は、あらゆることにおいて創作する当事者自身の犠牲と経営的度外視…

鑑賞の自由について2

「鑑賞の自由について1」の補足的な続きです。 何か、いわゆる芸術や音楽、小説など、何かを受け止めたら、何かを感じなければならないのではないか?感動しなければならないのではないか?気の利いた感想を言わなければならないのではないか? というプレッシャーを多くの人が感じるかと思います。 例えば、学生の時の「読書感想文」などのトラウマが蘇ります。 何やら小説や詩の名作を読まされる、時には先生の政治的プロパカンダ系の本を読まされ、先生の意図に合った感想を書かないと点数をもらえず

鑑賞の自由について 1

いろいろな創作品に対しての、鑑賞者、受け手の自由・・・ 良く言われる事ですね。 基本的に…

制作において制作者のみ理解出来るような繊細なことの殆どは相手に伝達されない

文様染や、織物などで、また、料理などで良くある失敗は 「作り手視点の、こだわりの繊細な表…

売れ線なんて狙って出来るもんじゃない

(画像・染額「月の舟に恵の雨が降る」) 技術や知識やキャリアのある人などは「あー、あの…

手作りだからいいわけじゃない

(画像・染額「枯れた花は月の涙で蘇った」) 手作りだからいいわけじゃないんですよね。 …

正確にあいまいであること

白か黒かハッキリしろ! ということが良く言われますが、それは一般的には覚悟のことであった…

「無関係であること」と「乗り越えられること」は違う

以前。テレビを観ていて。 とても有名な演劇の演出家が日本と反目している国で舞台をやり、…

職人とか作家とか言うけども

良く言われる職人と作家の違いですが、 いわゆる職人さんは「元々あるものをもっとキレイに、もっと速く、もっと細かく」という感じに進化することが多いですが、 いわゆる作家さんの場合は「観たことが無いもの、もっと面白いもの」という方向性に行く傾向がありますね。 ただし、職人技術の中にも一流以上の場合はアイデアや閃きが沢山あるし、優れた技術による仕事の出来上がりは創作的で他に替えがたい美があります。 また、作家も時に職人以上の技術を駆使します。 ようするに「職人と作家の違い