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【部分文字起こし】2023.8.26 荒川央先生/新田剛先生 待望の直接対談



文字起こしにあたって

科学者同士の対談。
明るい未来を願うばかりです。

対談者

◆荒川央 @HiroshiArakawa_
◆新田剛 @takenitta

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文字起こし

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文中の「▲」は聞き取れなかった部分です。
お分かりになられた方、教えていただけると幸いです。
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前半 33:50〜37:03 LNP/RNA製剤への賛否

■荒川「新田先生に特に聞いてみたいことがあったんやけど、例えば一般論としてね、LNP/mRNA製剤の研究開発事業化に賛成か反対か言うたら、新田先生の立場はどっちです?」

■新田「え?すみません、もう一回言ってください。LNPの?」

■荒川「LNP/mRNA製剤、コロナワクチンに限らず他のmRNAワクチン、もしくは他のmRNA製剤。ワクチン以外の。」

■新田「僕、全然反対でも賛成でもないですよ。」

■荒川「賛成でも反対でもないっちゅうことは、反対でもないっていうことですか?」

■新田「他の薬剤と全く同じで、抗体医薬でもDNA医薬でもなんでもそうですけど、特に反対でも賛成でもないです。コロナに使うのは反対です。」

■荒川「ということは、反対ではないっていうことですね?」

■新田「反対ではないですよ。いかなる研究にも特に反対ではないです。」

■荒川「うん。例えばね、コロナワクチン。正確な数は分からないけど、コロナワクチン接種前と比べてね、超過死亡の合計はもう30万人規模になってると思うんですよ。」

■新田「日本でですか?」

■荒川「日本で、です。世界中ならおそらく何100万人の規模。なんでか分からないけど、僕はコロナワクチンの害が非常に大きいんやないかと思ってる。」

■新田「そのうち何万人ぐらいと思われます?」

■荒川「僕は正直全部ちゃうかなと思ってる。」

■新田「30万人?」

■荒川「30万人規模でmRNA製剤が日本人を死なせてしまったんやないか、と僕は疑ってます。僕は疑ってるっていうだけで、ほんとのところは分からない。」

■新田「あぁ、そこまではないと思ってるんですけどね。たぶん今報告されてる方が数千人と言われてて、その中におそらく本当は原因じゃない方も含まれているかもしれないけども、実は報告されてない方っていうのもいて、おそらくその数はそれほど、実質の数はそれほど変わらないと思ってるんですよ。数千人から1万人程度じゃないかと思っています。なので、それ以外はコロナで亡くなったり、この前の副反応検討会でもいろんな意見が出ましたけど、いろんな合併症で、いろんな原因で亡くなった方を含めて数10万人が亡くなったということは事実で、これを国がほっといてるとかマスコミが報道しないっていうのは、めちゃくちゃだと思っています。」

■荒川「たぶんこれも正直なところは、ほんとのところはまだまだ分からないと思うけど、僕はほとんどはコロナワクチンが原因やと思ってる。けど、新田先生はそういうふうには思ってない。というところで、考え方違うと思うんですよ。」

■新田「数10万人が全部コロナワクチンのせいで死んだとは思ってないです。」

■荒川「いや、全部って言ってもね、1割なのか5割なのか9割なのかで、だいぶ認識が違うわけですよ。」

■新田「30万人っていうのがそもそも、30万人だったかちょっと忘れましたけど、10数万人ぐらいだったか20万人ぐらいだったか忘れましたけど、おそらく数千人から1万人ぐらい亡くなったんじゃないかと思います。」

■荒川「うん、このへんの考え方もいろんな考え方があるから、僕とは違うということです。」

■新田「はい。」


前半 37:03〜50:35 コロナワクチンによる免疫抑制

■荒川「コロナワクチンの作用機序の中には、抗体依存性自己攻撃、T細胞依存性自己攻撃っていうのもある。これはコロナワクチン、mRNAワクチンを受け取った細胞がスパイクタンパクを発現して、それに対してできた抗体、もしくはT cellレセプターが受け取った細胞を攻撃するから。これはコロナワクチン、スパイクタンパクに限らないわけですよ。他のmRNAワクチンでも起こるし、おそらく他のmRNA製剤でも。」

■新田「はい。」

■荒川「コロナワクチンの副作用で、IgG4抗体とか制御性T細胞によるもの、もしくは他の免疫抑制についてはどうお考えですか?」

■新田「IgG4抗体が上がるっていう論文はありましたね。繰り返し、いわゆるブースター接種を何回も繰り返すとIgG4が上がってるっていうのがあって、あれは確からしいと思いました。それっぽいですよね。つまりクラススイッチを繰り返して最後にできてくる抗体、役なしの抗体ができてくるっていうことで、トレランスの位置まで言えるかどうか分からないですけど、あり得ると思いますよ。」

■荒川「最後かどうかは分からないですけどね、スイッチ認証の時からconstant regionの並ぶ順番は1、2、3、4て並んでるわけやなくて、同じ染色体にIgAとかIgGも並んでますからね。」

■新田「Gの中では4が最後じゃなかったでしたっけ?」

■荒川「ちょっと確認してみますね。手元にありますか?」


上図引用元:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/65/6/65_764/_article/-char/ja/


■新田「γ(ガンマ)4が一番最後ですよ。その後にεとα2がありますね。」

■荒川「じゃあ、もしかしたらα2にいくかもしれへんやないですか。」

■新田「そう、たぶんそこはεにいくかαにいくかはサイトカインが決めてるから、Gがクラススイッチを繰り返していくとIgG4ができる、っていうことですよね?」

■荒川「生物学的な意味からしたら、これ、免疫系の監査システムやと思うんです。」

■新田「そう思います。」

■荒川「で、同じ抗原に何回も出会ったら、免疫が再学習して、これは基本的に危険な抗原やない、攻撃しないようにしよう。僕らの身の回りでも時々起こってるんやったら、例えばなんかの食べ物のアレルギーになったけど、知らんまにアレルギーが治ってた。例えば花粉症の減感作療法でも、花粉を繰り返して接種させると花粉症に対して緩やかに反応が変わってきたりする。ああいうのはIgEが主流やったんがIgG4が主流になって、IgG4の役割としてはブロッキングみたいな感じなんですよ。」

■新田「たぶん、IgEからIgG4にはスイッチしないですよね?」

■荒川「いやこれね、スイッチだけじゃないんですよ。例えばIgEをつくるB細胞もあるけど、あとで同じのを認識するIgG4をつくるB細胞ができたらね・・・」

■新田「あぁ、別のB細胞です?分かりました。」

■荒川「で、IgG4はジスルフィド結合が弱くて、抗体4量体の2量体と2量体で別れたりするんですよ。」

■新田「スイッチしますもんね、ていう論文ありますもんね。」

■荒川「スイッチっていうかね・・・」

■新田「シャッフルしますよね、キメラ抗体みたいに。」

■荒川「そうそう、それで免疫コンプレックスをつくりにくいとか、補体活性化しにくいとか、Fcレセプターに結合しにくいとかで、なんかに結合する抗体があってもIgG4が邪魔して抗体の反応がいかんようにする。せやからIgEからIgG4にスイッチするというよりは、IgEもあるけどIgG4が主流になったらIgEの下流の反応が起きにくくなる、ということやと思います。」

■新田「はい。」

■荒川「で、制御性T細胞が増えるっていう、これもね、抹消の免疫寛容で、その抗原をあまり危険視しないように、という反応やと思います。」

■新田「それ、制御性T細胞増えるんですか?」

■荒川「あのね、コロナの時に見たんやないけど、mRNAワクチンでTreg(制御性T細胞)が優勢になるという論文は見たことがあります。」

■新田「えっと、どの論文ですか?」

■荒川「今急に見つかるかな。あとで見つけときます。」

■新田「EAE(実験的自己免疫性脳脊髄炎)の論文ですか?2020年Science。」

■荒川「ScienceかNature系の絵を出して載せてたやつ。」

■新田「Kariko(Katalin Kariko)入ってたやつですよね。あれはね、僕もあれは読んだんですよ。ラボのジャーナルクラブでも紹介したりとかした論文なんですけど、あれ、LNPが違うんですよ。あれ、(▲)complexを使ってて、LNPじゃなくてLPXて書いてあるんですけど、あれやると抑えるんですよね、免疫をうまく働かせずに。それは他の論文でもあって、LNPと、本当はシュードウリジン化してないRNAやると一番強力なんですけど、シュードウリジン化すると適度にいくと。LPXを使うとTregを誘導するって言うんですけど、私あの論文ちょっと本当かなと思っていて、EAEって相当強力な自己免疫モデルじゃないですか。それをTregで抑えれるっていうのが、なんか、ウソちゃうかと思ってるんですけど。」

■荒川「まぁそういうのもあると思います。想像も含めてやけどね。同じ抗原に繰り返し免疫したり、抗原が長いこと存在したら、それに対して反応をあんまり起こさへんような免疫が誘導される、というのは理にかなっていると思うんですよ。それと別個の仕組みで、全体的に免疫抑制が起きてるんやないか。これはなんとなくの観察です、いろんな種類の感染症が増えてるから。IgG4と制御性T細胞がおそらく抗原特異的に免疫抑制して、それだけではない免疫抑制も起きてるようにも見える。コロナワクチンを接種された方で。」

■新田「ちょっと繰り返し。コロナワクチンでTregっていう論文はあるんですか?Tregが上がる。」

■荒川「僕正直、それを知らない。それは想像も含めてです。」

■新田「それ、結構勘違いしてる方がおられて、実際ね、調べてる先生、私知ってるんですよ。さっき荒川先生がおっしゃった検討会を主催しておられた先生のひとりが調べておられて、確か結果は微妙だったんですよ。はっきりそういうのは見えなかったと。実際見えないと思うんですよ。全体のTregの数が増えたりするわけじゃないから。」

■荒川「1回小島先生の講義を聞いたことがあって、血液検査でいろんなパラメーター、細胞の割合とかサイトカインとか、何を調べてたかはうろ覚えなんやけど、免疫異常を持ってる人は増えてるけど個人差が多すぎて全体の共通した傾向を見るのはすごく難しい、って言ってたから、仮に制御性T細胞が増えてても1人1人免疫の異常パターンが違うから見えにくいのかもしれない、と思うんですよ。」

■新田「なるほど。はい。」

■荒川「だからね、これは増えてないっていうのは確かとは違って、みんなオープンクエスチョンやと思うんですよ。おそらくね、コロナワクチンを受けた人で、例えば帯状疱疹が増えてるとかで免疫抑制系の免疫異常、確かに増えてるように思う。おそらくこれはスパイクタンパクの性質っていうよりは、抗体を強く認識して、抗原が長い間存在するmRNAワクチンの特徴やないかと疑ってるわけです。」

■新田「はい、はい。」

■荒川「もうひとつね、意見を聞いてみたいんやけど、LNPについて。LNPって強いアジュバント作用があるやないですか?」

■新田「ありますね。間違いないです。」

■荒川「炎症作用を起こす。で、コロナワクチンの仕組みでターゲット細胞が膜にスパイクタンパクを持つ。筋肉注射で、正直あれ、体中あちこちどこでも行きます。」

■新田「行きます行きます、はい。」

■荒川「仮に筋肉に留まるとしても、スパイクタンパクは筋肉の中で親和性成熟が起こって強い抗体をつくるわけやなくて、どっかのGerminal center(肧中心)に運ばれなあかん。」

■新田「おっしゃる通りです。」

■荒川「で、膜タンパクのスパイクタンパクが運ばれるっていうことは、どうやって運ばれるんか。エクソソームっていう考え方もあるけど、炎症反応で壊れた細胞が露出して、その中のスパイクタンパクがGerminal centerに運ばれるとする。としたら、細胞の他の成分も間違えてGerminal centerに運ばれて免疫誘導するかもしれない。基本的に、強いアジュバント効果の裏返しは、自己抗体を産む元となるんやないか。」

■新田「自己免疫ですね。」

■荒川「そうです。それはまるっきり全部どんな抗原にも自己抗体ができるんやなくて、基本的には自己、非自己の識別で自己免疫を抑えるような仕組みを僕らは持ってるわけやけど、万能やない。たまに破綻する。これでいろんな種類の自己免疫疾患が起きてるんやないか、と思うんですよ。」

■新田「それはね、私、あると思ってます。免疫抑制っていうのはそう見えるんですけど、もう1つよく聞く誤解じゃないかと思ってる説は、シュードウリジン化されたRNAを使ってるからToll Like Receptorが抑えられる、って言う人がいるんですけど、それはないですよね?シュードウリジン化されたmRNAを使うと、投与すると、Toll Like Receptor 7による自然免疫が抑えられる、って言う人がいるんですけど、そうじゃなくて、Toll Like Receptorに認識されないっていうことでしょ?Toll Like Receptor 7に認識されないから激しいインターフェロン応答が起こらなくて、抗原タンパク質のスパイクの翻訳抑制がかからない、と。だからたくさんスパイクがつくられるっていうことであって、自然免疫が抑えられるっていうのは根拠がよく分からないんですよ。あり得るとしたら、異常にスパイクに免疫が集中してしまうので、T細胞もB細胞もスパイクに対して攻撃しようとするから、すごく偏る、と。その結果・・・」

■荒川「基本はね、それはあると思うんですよ。もう1個の弊害は、今、新田先生おっしゃったこともつながるけど、例えば免疫系にもニッチがあるわけですよ。」

■新田「ありますあります。おっしゃる通りです。」

■荒川「血管があって、それぞれのGerminal centerとか脾臓とかパイエル板とか骨髄とか、相対としての免疫組織があって、その中に居ていい細胞数は限られてる。で、免疫の細胞はみんな骨髄幹細胞由来やけど、それぞれの細胞の頻度とか、もしかしたら反応によって変わってくる。でもある抗原に対しての抗体産生は過剰になる、あるところに負担をかけたら、たぶんニッチのうちの大部分を支配してしまったら、あとの強い活性化は細胞死のシグナルにもなるし、強い活性化でいっぺんにリソースが枯渇してしまったら全般的に免疫抑制が起こる。それは基本的には一時的なもんやけど、人によっては一時的で済まないかもしれないし、繰り返しのワクチンで枯渇がどんどん進むかもしれない。単純に免疫抑制の1個の仕組みが、ソースの使いすぎで枯渇させてしまって、人によってはそれがなかなか戻らんことやないか、と思ってるんですよ。」

■新田「私もそれに近いですね。」

■荒川「こういう問題、スパイクタンパクの毒性にあえて触れんかったんやけど、基本はね、LNP/mRNA製剤に共通した問題やと思うんですよ。」

■新田「長期的な副反応っていうか影響ですよね。」

■荒川「そうです。例えばたくさん抗体を産むっていうのは良い点やと数えられてる。ただ、なんかを強く刺激すると、副作用っていうか、免疫の副作用というよりも、一般的な意味で、他に負担をかけてしまう。」


後半 03:45〜10:40 がんワクチンへの応用とmRNA製剤の欠陥

■新田「このmRNAワクチンは入った細胞自身が大量のスパイクタンパクをつくるので、それがおそらく何割かが直接MHCクラス1にペプチドとして乗って、CD8Tを異常に活性化させるんですよ。これは本当にびっくりするぐらいで、ヘルパーTの活性化はむしろあんまり見えないんですよ。」

■荒川「そうかもしれへんですね。」

■新田「Germinal center Bの活性化とかも実は普通のアジュバントの方が高いぐらいかもしれないんですけど、とにかくCD8Tを異常に活性化させて、マウスに注射した去年出た論文を見ても、全CD8T細胞の20%とか30%が単一の抗原に反応するようになったりとかね。」

■荒川「すごい負担をかけてるわけですね。」

■新田「そうなんです。人でも数%の細胞が、ELISPOTとか使ってスパイク抗原反応性になってる、と。異常な活性化をしてるので、それで免疫細胞、T細胞のリソースを使われてるとか、パターンが偏ってるということがあるんじゃないかと私は思ってるんですけど。」

■荒川「僕、京大の学生の時にね、同じラボの助教の先生、僕とはだいぶ専門分野が違ったんやけど、T細胞が専門で、僕はB細胞、抗体遺伝子が専門やったんやけど、その先生のずっと追いかけてるテーマは、がん抗原やったんですよ。先生は、正常細胞に存在せずにがんだけに共通して発現するマーカーはないかって、その当時から探して、実際、がん抗原って今いくつか見つかってるけど、共通していろんながんに発現してるわけやないし、正常細胞には本当に発現してないかって言ったら、そういうわけでもないと思うんですよ。」

■新田「はい。」

■荒川「結局、治療に使うんやったら話は別やけど、ワクチンでがん予防するっていうのはね、理屈からして無茶やと思うんですよ。」

■新田「はいはい。」

■荒川「で、mRNA製剤の理屈からする根本の問題は、例えばワクチンやったら、たいがいタンパクに対する抗原を誘導します。例外もあるかもしれへんけど。今までのワクチンやったら、例えば生ワクチンにしてもタンパクだけとは限らへんけど、mRNAワクチン製品のつくる目的はタンパクです。タンパクを精製するのは、なかなか1個ずつ性質が違って難しい。mRNA製剤っていうのは、仕組みからして未完成品やと思うんですよ。完成品は体の中の細胞につくらせる、タンパクを。体をタンパクの製造工場として利用する。実際には細胞をタンパクの製造工場として利用する。体がバイオリアクターみたいな働きをさせられてる。体が工場として利用されるわけやけど、個人の性質によっても、mRNAワクチンを取り込んだ細胞ごとの性質によっても、工場の質も量も変わってくる。しかもその後、抗体依存性自己攻撃とか、さっき新田先生が言われたようなCD8による攻撃、T細胞依存性自己攻撃とかで製造工場ごと破壊されてしまう。で、抗原を長い間つくるから、それに対する免疫抑制がかかってしまう。未完成品を使って、しかも細胞をあとで免疫に破壊させてしまった上に免疫抑制も起こってしまう。ということで、mRNA製剤っていうのは仕組みからして根本的な欠陥やと思うんです。」

■新田「はいはい。」

■荒川「あと、これは倫理的な問題やけど、もともとmRNAを体に入れる理屈からしたら遺伝子治療の応用やと思うんです。遺伝子治療でよく使われるのはアデノウイルスベクターとかレトロウイルス、レンチウイルスベクターかもしれないけど、遺伝子を体に入れて製品をつくらせるっていうのは、遺伝子治療の応用です。その中にどうしてもDNAが入ってしまう。僕が思ってるのはすごく単純なことなんですよ。健康な人の体で遺伝子導入実験してはいけない。何があるかっていうのは、一週間、ひと月、そんなんでは分からへんのですよ。がん化とかも免疫抑制の結果起こるかもしれない。中長期の副作用と言われてるけど・・・」

■新田「荒川先生、今、話の流れがどこに行ってるのかがよく分からないんですけども・・・。」

■荒川「mRNA製剤の欠陥についてです。僕はmRNA製剤っていうのは根本的に欠陥があると思ってるんやけど、それは免疫抑制からがんを起こしたりする。がんていうのはワクチンで予防できるもんでもない。がんに応用するからmRNA製剤はこの先有効やっていう考え方は、僕はまるっきり同意できないんですよ。」

■新田「なるほど。確かにがんワクチンって成功した例がないですよね。」

■荒川「仕組みからして無茶なんですよ。」

■新田「ていうのは、古典的なmRNA以外のがんワクチンも。どうしてかって言うと、がんっていうのはそもそも免疫を抑制してがんになってるものだから、いくら抗原性が高い、リンパ球が浸潤しているというようながん組織であっても、効かないことが多いし、実際効いてないわけですよね、これまでね。それをこの技術があればクリアできるとは思わないですよ、私も。だけど製薬会社がやりたいって言うならっていうぐらいで、免疫チェックポイント阻害剤がそこをクリアしたのは、抗原特異性ではなくて免疫の底力を全部上げるからと、活性化を全体的にさせるからということであって、それだって全員には使えないわけでしょ。ほぼ全員に自己免疫疾患が起きるから、副作用がひどいって、亡くなる場合もあるわけで。健康な人に使うもんでももちろんないですよ、mRNA。」

■荒川「今のはオプジーボとかの話。その点は、僕もまさにそうやと思います。」


後半 10:40〜14:05 DNA混入問題

■新田「最初のDNA混入の話に戻ってもいいですか?」

■荒川「じゃあそっちにいきましょう。」

■新田「先生がおっしゃった、最初に私がメールした件なんですけど、確かに入手しにくいものなんですけど、実は入手している研究者はいるんですよね、日本で。違法っていうことなんですけど、例えばマッカーナン博士は違法じゃないわけです、違法なんですか?」

■荒川「僕も契約を知ってるわけやないです。僕が聞いた範囲で判断してるのは、国と製薬会社の間に契約があって、その契約の内容が他には分からない。ただ、国は製薬会社との契約に縛られている。僕の理解ではですよ。ほんとかどうかは知らん。」

■新田「例えばリー博士とかBuckhaults博士はどうなんですか?」

■荒川「Buckhaults博士のことはあとにして、ケビンさん、マッカーナン先生については私企業のCEOで、国に縛られてなかったからね。まずは国が罰されて、国と契約あるような国公立の研究機関とかやったら国が罰されたら研究機関も罰される。研究機関が罰されたら、結局個人に罰がいく。そういうことがあるかなと思ってるんですよ。ケビンさんの場合は私企業で、僕が想像してるのでは、国と全然関係ない人がたまたまバイアルを手に入れて、自分の設備、国と関係ない設備で実験して結果を発表しても罰されようがない。ケビンさんのはたぶん、立場としてはそっちに近い。」

■新田「なので、そういう方がいらっしゃるか、ということなんですよ。データを持ってる人がケビン・マッカーナンさんだけじゃなくて、他にもいらっしゃるか。荒川先生ご自身がお持ちとは、私も流石にそこまでピンポイントでお持ちとは思ってなかったですけど、もしそういった他にも調べてる方がいて、先生ご自身のルートでそういう第2のデータ、第3のデータをお持ちですかっていう意味でおたずねしたんですよ。」

■荒川「いや、それも言えないんですよ、仮に知ってたとしても。」

■新田「あ、そうですか。今だから公表してる人がいるじゃないですか。」

■荒川「公表してるからこそ言えるんですよ。」

■新田「なので、公表する前の情報を何かご存知で、公にしなくていいんですよ。」

■荒川「あのね、公にしないとしてもね、言えないんですよ。そのデータがどういうふうに行くか分からないから。」

■新田「分かりました。今現在Buckhaults先生とかリー博士とか、私全部把握してるわけじゃないですけど、報告というか発表され始めたということで、私は今満足しています。DNAの混入はある、まぁ、ありますよね。  量についてもどれぐらいかっていうデータが出始めていて、私は今納得してるんですけども。」


後半 14:05〜34:00 DNAの定量法

■荒川「量についてはね、一般論としてqPCRで測れないと思うんですよ。」

■新田「その話にいきましょうか。」

■荒川「なんでかって言うと、あれ、DNase1で切断されてるもんやないですか。」

■新田「はい。」

■荒川「これ、一般論ですよ。DNase1で切断されてるDNAって、qPCRで定量できると思いますか?」

■新田「できますよ。」

■荒川「なんでですか?」

■新田「切断の程度によりますけど。」

■荒川「だから、切断の程度が分からないんですよ。」

■新田「qPCRで検出できなければ、充分切断されてるっていうことですよね?」

■荒川「いえ、検出されたとして、元の量がいくらやったか、です。本当に理想的に切断されてたら、1塩基、2塩基レベルまで切断される酵素で、せいぜいオリゴヌクレオチドタイプです。で、プライマーより短いわけですよ。切断されてるのに、なんか増えるものがある。けどその中で間で切れてるものもある。極端な話、スパイクタンパクの端と端でプライマーをつくって増やしたものと、50ベースの距離で増やしたものとなら、検出される量は全然違うはずやないですか。」

■新田「それでPCRがかからないっていうことは・・・」

■荒川「かかったとして、そこで測った量を・・・。基本原理としてPCRの限界は決まった配列を、例えばプライマーが結合する配列がありますよね。しかも精度が要る。PCRポリメラーゼをどっかの酵素の会社から買おうとするやないですか。たいがいのPCRポリメラーゼには、それをとってきた元のバクテリアのジェノミックDNAが若干入ってるんですよ。」

■新田「そんなに入ってないですよね?何ngとか、fgとか入ってるわけじゃないですよね?」

■荒川「いやいや、そんなにじゃなくてわずかに入ってるんやけど、僕らみたいな普通にヒト細胞とかPCRをやる人にとっては別に問題にならないけど、例えばバクテリアを研究対象にしてる人にとっては問題になるんですよ。」

■新田「もちろんTaqのDNAが入ります、Taqそのものを酵素として使ってた人も知ってますので。」

■荒川「で、一般論の話なんやけど、そういう人にとっては困るから、紫外線を照射してDNAに傷を入れてるような処理をして、それからポリメラーゼを売ってるような会社もあるんですよ。」

■新田「あの、話がちょっと見えないんですけれども。」

■荒川「言いたいのはね、傷が入ってるDNAってPCRで増えないんですよ。」

■新田「傷が入ってるんですけど、ある程度サイズがあるわけでしょうか?」

■荒川「だから、増えたものがどんだけあったかって言っても、増えなかったものがどんだけあるんか分からないじゃないですか?」

■新田「たぶんね、私思うんですけど、断片化したDNAってプライマー入れなくてもある程度増幅するんですよ。増幅っていうか複製されるんですよ。どうしてかって言うと、いろんなことで切断されてるので・・・」

■荒川「あの、やったことありますか?」

■新田「断片同士がアニーリングして、違う断片同士がアニーリングするんですよ。で、要はオーバーハングPCRっていうか、オーバーラップPCRっていうことが起きますよね?」

■荒川「知ってます。それは、長鎖DNA合成にたくさんオリゴを使ってPCRするという方法なんか今どき普通やないですか。長いDNA合成する時に。」

■新田「やってみたら分かるんですけど、プライマー入れずに断片だけでやってやると、はやく増幅するようになるんですよ。」

■荒川「だからそれを、PCRプロダクトなんでもええですよ、今回のスパイクタンパクでもpBluescriptのネイティブなやつでやる。で、過剰量のDNase1で1時間処理して、PCRで増やしてみてくださいよ。増えますか?」

■新田「1時間ですか?」

■荒川「1時間です。」

■新田「そりゃ増えないでしょう。」

■荒川「そういうことですよ。」

■新田「酵素活性によりますよ。ユニット数によりますよ、そんなの。通常はRNAを対象としてるので、RNAをあんまり壊さんようにDNase処理をするわけでしょ。今回の場合、さらにDNase処理のあとProteinase K処理までしてるんですよね。おそらくRNase FreeのProteinase Kを使って。そういう処理をして、分解されたものをフィルターしてるので、だいたい平均サイズが50ベースか100ベースぐらいのところにくるっていう、Buckhaults先生のデータは妥当かなと思ったんですけど。先生、どのぐらいのサイズになってると思われます?」

■荒川「それもケビンさんのデータに入ってます。彼はデジタル電気泳動してるやないですか。短い断片が、だいたい上から見返してみたら、100ベースぐらいのところに大きい波がある。ただ、もうひとつ小さいピークがあるのが、完全長クラスですよ。あと、その間にだらだら続いてるサイズのものもある。」

■新田「その完全長ピークはどれぐらいの量ですか?」

■荒川「量からしたら分かんないですよ。100ベースのところにTapeStationのアーティファクトで、あそこにマーカーがくるんですよ。それがその断片と被ってるから、断片がどれぐらいの量か分からない。こういう断片長解析っていうのはデジタル電気泳動見たら、電気泳動解析しないと分からへん。」

■新田「断片の量が分からないんだったら定量ができないですよね。どれぐらいの量で、サイズがどれぐらいのものが入っているのかっていうのが・・・。」

■荒川「じゃあ最初からいきましょう。まずはどんな配列が入ってるか調べないと、その配列っていうのを調べられへんのですよ、PCRで。そのためにディープシーケンス。一番最初のディープシーケンスはRNaseのおまけやったわけやけど。もっと極端な話、スパイクタンパク、このベクター以外のDNAが混入してたら新田先生の方で検出できますか?」

■新田「スパイクタンパク以外の?」

■荒川「DNAです。全然関係ないです。例え話です。」

■新田「それはね、できない。はっきり、できないと思いますよ。」

■荒川「そうです。」

■新田「例えばファイザーとモデルナって薬剤耐性遺伝子が違うじゃないですか。」

■荒川「そうですね。」

■新田「だからそのプライマーは交差しないと思いますよ。」

■荒川「抗生物質耐性遺伝子も、ベクターによって同じか変えてるかも分からない。最初にどんな配列が入っているかが分からないと、配列依存的に調べる方法って使えないわけです。」

■新田「はい。」

■荒川「例えば新田先生、ヒトでもマウスでもいいけど、ゲノムDNAを精製してきたとします。濃度どうやって測りますか?」

■新田「ODで測りますよね、普通ね。」

■荒川「いえいえ、例えばね、Qubit使ったことありますか?」

■新田「Qubit使ったことないです。うちのラボにはないです。」

■荒川「実験の手法によって、何を使えって要求されることがあるんですよ。僕はNanoDrop、分光光度計と、Qubitのキットを使い分けてるんですけど、今でもよく質問されるんですけどね、だいたいゲノムDNAをODメーターで測るのとQubitで測るので、10倍から20倍は濃度に差が出るんですね。」

■新田「はいはい。」

■荒川「これなんでかって言うとね、Qubitは何種類も測定キットが出てて、核酸ならRNA測定キット、ds(ダブルストランド)DNA測定キット、ss(シングルストランド)DNA測定キットがあります。で、dsDNAとssDNAもね、All or Nothingやないんですよ。例えば長い1本鎖DNAやったら二次構造とって、一部だけ2本鎖になってるところもある。ゲノムDNAやったら精製の段階で部分的に物理的に壊れるんですよ。きれいな染色体、端から端までじゃなくて・・・」

■新田「もちろんフルレングス(完全長)のゲノムとかだったら、そういう取り方じゃダメですよね。もう精製したらバラバラになってますもんね。50キロぐらいの断片になってますからね。」

■荒川「エタ沈でも物理的に衝撃が入るし、だいたい50kBから何100kbの間ぐらいのブツ切りの断片になってると言われてて、その中でssDNAが露出してるところもある。二次構造をとってるところもある。dsDNA測定キットならそういうのを数えないんですよ。」

■新田「はい。ちょっと話の流れが分からないんですけど。」

■荒川「なんかで測ったって言ってもね、測定法を変えると数値が10倍変わることって普通にあるんですよ。例えばRNAを分光光度計で測って、DNAをQubitで測って、10倍量が違った。じゃあ10倍量が違うのかって言ったら、そうとは限らんわけですよ。」

■新田「ちょっと待ってください・・・」

■荒川「新田先生はRNAを別の方法で測定して、DNAをqPCRで測定した。しかもこれは断片化されてて、qPCRに向いてないような断片。しかも配列・・・」

■新田「DNAはね、少なすぎて測れなかったんですよね、実際。RNAとDNAって分けられないじゃないですか、簡単には。」

■荒川「それもね、精製の方法、少しでもいいから取ってこようっていうんやったら、フェノール処理とかで取る方法があるけど、微量のDNAかもしれないんやったら、その方法でやったらロスがどれぐらいになるか分からんやないですか。」

■新田「微量なんですか?どれぐらいの微量なんでしょうか?」

■荒川「分からないですよ。だから、微量かどうか分からないんやったら、その方法を使ったらダメなんですよ。」

■新田「私、一応コントロールをとった実験をやったことがあって・・・」

■荒川「コントロールをやるとしたら、DNase1で分解した断片をLNPで包んで、それをコントロールに使わんとダメです。」

■新田「いやいや、LNPで包む意味はないです。どうせLNPはぶっ壊すわけだから。」

■荒川「LNPはどうやって壊したんですか?」

■新田「SDSで壊れますよ。」

■荒川「どうやって確認してますか?」

■新田「いや、SDS入れたらなくなるでしょ。0.1%SDSとかでなくなるんで、その後フェノール・クロロホルム処理をすると、DNAは落ちます。私、コントロールの実験をしたんですけども、ナノグラムのDNAであれば、だいたい回収できます。回収率は50%ぐらいに落ちます。つまり2倍ぐらいの誤差は出ます。なので、ナノグラムのDNAだったら逃さないと思います。それ以上少ないと、ピコグラム単位のDNAだとしたら逃してる可能性があるので、それは気をつけなきゃですね。だからどれぐらいの量かってことですよ。私がずっと言ってるのは。で、QubitにせよTapeStationにせよ、DNAとRNAを厳密に分けることはできないので、私が思ってるのは、同じ製剤からRNAを精製してきたものと、同じ製剤からDNAを精製してきたもので、量をきちっと調べたらいいじゃないですか。」

■荒川「例えば新田先生がゲノム解析をする時、その材料をどうやって定量してゲノム解析をやられますか?」

■新田「いやいやゲノム解析じゃなくて、今、混入してるDNAの話ですよね?」

■荒川「そうです。あのね、Qubitとデジタル電気泳動は、ゲノム解析前のDNA、RNAの定量で一番定評があって、その方法でないと定量データ、僕の今の研究でも前の研究でも、とってくれなかったですよ。」

■新田「定量っていうのは、QubitでもTapeStationでもDNAとRNAが混在してる状態で、どちらかを・・・」

■荒川「それのために使うものです。あれは。」

■新田「どうやってDNAとRNAを染色し分けてるんですか?」

■荒川「今どきやったら、精製できないものでも、二重鎖DNAとか特異的に染色するような方法は他にもあるやないですか。例えば細胞のカリオタイプとか調べるのとか、細胞周期を調べるのに、RNAとDNAを分けて染色しないといけない。」

■新田「私が知る限り、低分子化合物でDNAとRNAを正確に分けるって難しいと思う。たぶん不可能だと思うんです。どうしてかって言うと、DNAとRNAってほとんど構造が同じなので、構成単位で言うと酸素原子が1個ないだけでしょ。だから例えば原子的に言うと、エチジウムブロマイドでもPIでも何でもいいですけど、RNAだけを染めるとか、DNAだけを染めるって、たぶん難しいんですよ。だから、RNAを分解した状態とDNAを分解した状態をつくっておいて、それぞれの量を調べたらいいですね。」

■荒川「いや、納得してません。」

■新田「DNAとRNAを分解するっていうのは酵素による働きなので、これはDNAだけを分解する、RNAだけを分解するっていうのがかなり特異的にできるんですよね。だから、それでやったらいいんじゃないか。その結果、RNAの方は逆転写してもいいですし、NanoDropで測ってもいいですし、DNAの方は微量すぎるからqPCRでやればいいじゃないか、あるいはもうちょっと量があればバイオアナライザーとかでいけると思うんですけど。どうでしょう?」

■荒川「いや、ダメだと思います。」

■新田「どうしてですか?」

■荒川「それは測定法と機械への認識の違いです。DNAとかRNAとかが混入してる時に使うのに便利なのが、Qubitなんかです。」

■新田「それが、どうやって分けてるんですか?QubitとかTapeStationとかは。RNAが例えばたくさん入ってる時に、その量にまぎらわされずに、DNAだけを定量するっていう装置はないと思うんですけど。」

■荒川「そこの認識の違いですよ。」

■新田「認識の違いっていうか、原理的に難しくないですか?だからQubitの、Qubit 3かな、添付文書とか説明書を見ましたけど、RNAとかDNAは相互にクロスコンタミが起こりますよね?シグナルのコンタミが起こりますよね?」

■荒川「それ、何10%じゃなくて0.何%とか、そういうのならゼロではないですよ。どんな測定法も測定原理があるし、測定原理に見合った結果が出るもんです。」

■新田「測定原理として、RNAが何10倍も多い量入ってたら、DNAの測定の値に混入しますよね?」

■荒川「そんな何10%も混入しないですよ。」

■新田「今回の場合、RNAが主成分でしょ。RNAが主成分で、DNAの混入が当初35%って言われましたけども、例えばDNAの混入が基準値のように3000分の1、0.03%だとしたら、そうなりません?そうすると、RNAがDNA染色試薬によって染まってしまってDNAのシグナルが高くなる、ていうことになりますよね。だからその方法は、不適切かなと思うんですけど。」

■荒川「いえ、例えばTapeStationで見てみたら、パターンが違うのが分かるやないですか。」

■新田「TapeStationはどうやって定量してるんですか?」

■荒川「あれも似たようなものです。二重鎖DNAにインターカレートする、一本鎖DNAだけ結合する、RNAだけ結合する、そういう蛍光試薬を使ってるわけですよ。」

■新田「『だけ』っていうのはどういう原理なんですかね?」

■荒川「それは調べてください。」

■新田「それがまさにそこで、一本鎖DNAだけに結合して・・・」

■荒川「あの、ゲノム解析されたことないでしょ?」

■新田「どういうゲノム解析ですか?」

■荒川「例えばね、QubitとNanoDropで10倍、量に差が出てくる理由みたいなもんですよ。僕も最初知らんかったからびっくりしたんですよ。ディープシーケンスするのにサンプル量が100ng必要で、NanoDropで測って100ng持っていったつもりが10ngしかなくて、やり直せって。」

■新田「そりゃもちろんダメですよね。NanoDropではダメですよね。それはバイオアナライザーとかマイクロ流路を使った電気泳動解析装置でやらないと、もちろんダメです。それぐらいは私もやってます。ゲノム解析もRNAシーケンスもやってます。」

■荒川「じゃあデータ、数値がなんで違ってくるんか、ということですよ。染色の原理が違うからですよ。」

■新田「染色っていうか、NanoDropはそこに存在する核酸の量を測る・・・」

■荒川「だからRNAとかssDNAとかdsDNA、みんなごっちゃに測るからやないですか。」

■新田「そうそう、そうですよそうですよ。」

■荒川「それを分けて測ってるから、色が薄くなるわけですよ。」

■新田「分けて測ってる?」

■荒川「特定の、例えばDNAがほしい時なら、DNAだけ染めるようなそういう試薬を使ってるわけやないですか。バイオアナライザーで。」

■新田「はい。それは、RNAも混入したらRNAも染めます。」

■荒川「で、新田先生の話に戻るけど、例えばRNAをNanoDropで測って、DNAはqPCRで測る。」

■新田「それはですね、RNAは大量にあるでしょ、今回の場合。だって主成分だから。」

■荒川「だから測定法が違ったものを比べても、その値は比べれるのか、ていうことです。」

■新田「違う違う。RNAは主成分なので、容易に測れるんですよ。RNAは測り間違うことはまずないですよね。」

■荒川「そんなん、分かんないやないですか。」

■新田「いやいや。つまり、30μgのRNAを、しかも同じ種類のRNAですよね。多少変なものが入ってるとしても主成分は4000ベースぐらいのRNAなので、これを測り間違えるっていうことはまずないです。これはもうキットの通りにやったってなんだろうが、きれいに測れますよ。だけどそこに混入してるDNAを測るっていうのは難しくて、主成分のRNAを完全に取り除かないと、残ったDNAは分からない、見えてこないじゃないですか。」

■荒川「いや、それ新田先生の思い込みやと思いますよ。」

■新田「そんなことないと思いますけどね。本当ですか?これ別に誰に説明しても反対されなかったですけど。だって、どうやってやるんです?もともとDNAが大量に混入してるんだったら、見えますよね、それこそ電気移動でも。」

■荒川「もっとじゃあ、時間もあるし、本質的な話をしましょう。」


後半 34:00〜42:07 混入DNAの量と質

■荒川「あのね、どんだけの量なら安全っていうのはないんですよ。」

■新田「そう、それですよそれ。ゼロリスク思考ではないですよね?私、それだとちょっとついていけないんですけど。」

■荒川「それとね、これ、やってる規模を考えてください。地球の人口の、けっこうその何割ぐらいにこのワクチン打ってしまったわけですよ。」

■新田「はいはい。5回とか6回打ってますもんね。」

■荒川「pg(ピコグラム)とかng(ナノグラム)とか言ったら分かれへんけど、分子数にしたら膨大で、合計の分子数も膨大で、膨大な数の細胞に打ってしまった。で、結果が見えてくるのがね、半年や1年やないんですよ。10年、100年、1000年かかるかもしれない。」

■新田「1000年?1000年ですか、100年ですか。ていうことは生殖系の細胞になんか影響が、DNAが入るっていうことですか?」

■荒川「例えば、近い例で聞いても月経異常とかが起きてる人、コロナワクチンの接種後にけっこう見られるわけですよ。」

■新田「それは卵子に入ったからっていう機序を考えておられるんですか?」

■荒川「それは直接やないけど、卵巣にLNPが分布してるっていうのもある。で、生殖系に異常があるということは、子宮とか卵巣で何かが起こってる。スパイクタンパクが子宮に入ったとか卵巣に入ったは、限らへんですよ。でもLNPが・・・」

■新田「混入DNAのせいなんですかね?」

■荒川「いや、混入DNAがそこに影響する可能性があるということですよ。」

■新田「その影響を考える時に、量と質が大事じゃないですか。」

■荒川「質として一番大事なので、長さやないですよ。このDNAがLNPに入ってて、シュードウリジン化RNAと一緒に来てて、ファイザーに至ってはSV40エンハンサーが入ってる。SV40エンハンサーがなんで危険なのか、分かりますか?」

■新田「なんで危険なんですか?」

■荒川「SV40、DNAウイルスですよね?」

■新田「はい。」

■荒川「SV40、DNAが細胞内で増殖するのに核でないと増えないわけですよ。核にそのDNAを誘導する配列ある。実際にはDNAが直接、核に行くわけやなくて、転写因子とか核移行シグナルを持ってるタンパクと結合して、核に誘導する。危ないのはね、新田先生、ツイートとかで食べ物とかに例えてるわけやけど、食べ物に入ってるDNAとワクチンに入ってるDNAでは意味が違うわけですよ。LNPで細胞内に誘導される。DNase1耐性になってるのも、マッカーナン先生の実験では、シュードウリジン化RNAと結合したDNAはDNase1で分解しにくくなってる。ということは細胞内ヌクレアーぜに耐性である可能性がある。で、SV40エンハンサーが付いてる配列は核に移行するかもしれない。輸送されやすい。ということはね、ワクチンに入ってるDNAっていうのは、ランダムに核に輸送されやすい構造があるわけです。これが質ですよ。」

■新田「分かりました。それに答えていいですか?」

■荒川「どうぞ。」

■新田「DNAとシュードウリジン化RNAが強固に結合してるっていうのは、本当なんですか?」

■荒川「マッカーナン先生の実験で、RNAを分解してからだったらDNAは分解しやすい。でもそうでなかったらDNAを分解しにくいっていうのは、qPCRで実験されてます。」

■新田「つまりスパイクをつくってるDNAの領域のほとんどが、RNAにくっついてるっていうことですか?」

■荒川「実際にはほとんどかどうかは分からないけど、おそらくそうやないかと思います。」

■新田「プラス鎖のRNAとマイナス鎖のDNAがハイブリットになっている、ていうことですよね?」

■荒川「そうですね。実際にはね、1本鎖DNAは露出してるかもしれないけど、ディープシーケンスに出てくるのはね、dsDNAなんですよ。基本はssDNAはディープシーケンスするための、機械によりますよ、ナノポアやったらssDNA関係なくいくし。」

■新田「なので、プラス鎖のRNAとマイナス鎖のDNAがハイブリットになってるんだから、プラス鎖のRNAは1本鎖ですよね?」

■荒川「それもね、二次構造をとってどういうふうに絡んでるかは分かんないですよ、実際のとこは。本当に1本鎖なんか、どういう二次構造をとってるかは分からない。」

■新田「そんな1本鎖DNAが二次構造、まぁ1本鎖ですよね。それはDNase1で分解されてるんじゃないですかね。実際スパイク部分だけが残ってる結果があるんですか?例えばoriのベクター部分を使ったプライマーと、あるいはネオでもカナマイシンでもいいですけど、それとスパイク部分のPCRプライマーをそれぞれ設計すると、スパイク部分の方が多く残ってるっていう結果があるんですか?」

■荒川「RNAを分解してからDNase1処理をしたら、スパイク部分のPCRがガクッと落ちたけど・・・」

■新田「DNase1処理は関係なくて、スパイク部分とベクター部分でDNAの残存量が違うっていうことがあるんですか?そういうデータがありましたっけ?」

■荒川「いや、分解されにくいっていう話をしてるんですよ。」

■新田「分解された結果、残存してるかどうかっていう話ですよね?壊れにくいんだったら残存してるはずでしょ?というわけじゃないんですか?」

■荒川「qPCRで測る限界があるから、結局分かんないですよ。どっちがどれぐらい残ってるのか。」

■新田「だから、大きな断片は、断片の大きさにもよるんですけど、100ベースとかだったら測れるわけじゃないですか。先生も実際にデータを示しておられたように。断片化されてても、平均鎖長が4ベースぐらいになってたらそりゃ検出されないですよ、でもそれはそうなってるってことでしょ。そうじゃなくて、マッカーナンさんもqPCRで検出結果を出しておられるということは、少しでもその最低サイズのDNAが存在してるっていうことですよね、100ベースでも、100何ベースでもいいですけど。DNAの量からすると、ベクター部分とスパイク部分で残存量に違いがあるんですか?」

■荒川「それは分からないです。」

■新田「分からない。」

■荒川「いや、僕が知らないだけです。」

■新田「データありませんでしたっけ?マッカーナンさんの論文の。」

■荒川「本質的な話をしましょう。」

■新田「本質的ですよ。量と質、大事だと思うんですよ。先生もシュードウリジン化の話をされたので、それが本当だとすると、ベクター部分とスパイク部分で違うはずですよね。確か、マッカーナンさんのデータ見ると、ファイザーではほとんど同じぐらいで、モデルナはベクター部分の方が少なくなってますよね。これがそうですか?」

■荒川「安全かどうか、ということですよ。なんで残ってるのか、ということですよ。」

■新田「だから安全かどうかっていうのを検討するのに、量が大事じゃないですか。なので量と、ベクター部分が残ってるかスパイク部分が残ってるかっていうことが大事なので、それを調べるのに・・・」

■荒川「量っていうのも、どれだけの基準の量があったら安全かどうかも分からないからね、その量の議論、あんまりたくさんしても無駄なんですよ。」


後半 42:07〜46:55 mRNAワクチンの長期的影響

■新田「どれぐらいだったら安全っていうのはないんですか?」

■荒川「ないと思います。だって、測ったデータがないやないですか。」

■新田「1分子でも入ってたらまずいんですか?」

■荒川「それが分からないんですよ。10年経ってどう影響が出てるか、50年後にどういう影響が出てるか、分からないやないですか。」

■新田「僕、1分子とか2分子とかだったら問題ないと思うんですけど、そういう話ではないんですか?」

■荒川「分からないです。それも試した数値っていうのはね、何ngあるか、何%あるか、どの基準やったら安全か、という基準が分からないところが問題なわけです。」

■新田「私、ゼロリスク的な考え方にはならないですけど、今ちょうど日本の福島原発の処理水の問題でも言われてますけどね、リスクをゼロにはできないんで、リスクがあるって言うなら定量的に言わないとダメだと思うんですよ。なので、DNAがどれぐらい入っていたら危険かっていうのは実際規制当局も何10年にも渡って議論はしてきて、ほぼ細胞株でつくるような生ワクチンについてのDNAの混入基準っていうことでつくれらてきてる。それがおそらく1ショット10ngっていうところなんですけど。」

■荒川「その基準が正しいかどうかは分からない。」

■新田「その基準は、平均200bpのDNAが10ng以下だったら良いという基準になっていて、それは機能的なDNAの配列が残ってるかどうかっていうのが根拠になってるんですよ。だからDNAの配列がなんでもあれば危険というわけではなくて、機能的なDNA、つまりがんを起こすとか、なんかのタンパクをつくり出すという作用をするかどうかに、200bpとか100bpとかいう基準を設ける、ということになっているんですよね。私、それはまあまあ妥当なんじゃないかと思うんですけど。」

■荒川「例えばランダムなDNA断片が、長さもまちまちですよ、コーディングシーケンスの間に入ったらどうなりますか?」

■新田「コーディングシーケンスの間にどれぐらいの確率で入るかということですよね。」

■荒川「いや、確率やないです。エクソンの中にランダムな長さの配列が入ったらどうなると思いますか?」

■新田「入ったら大変ですよ。入ったら遺伝子が壊れますよね。」

■荒川「機能的な遺伝子かどうかは、断片が機能的な配列を持ってるかは、関係ないやないですか。」

■新田「入ったら大変ですよ。だから入るのにどれぐらいの確率かっていうのを検討するのに量が問題じゃないですかって・・・」

■荒川「じゃあ脇道ついでに1個聞きたいんですけど。」

■新田「全然脇道じゃないですよ。これ、たぶん大事なところで、私が一番聞きたかったのは、どれぐらいの量が入ってるかということと、たぶん皆さんも聞きたいのは、健康にどれぐらい影響を与えるのか、と。で、影響を与えるかどうかを調べるには、量と質が大事でしょ、ていう話をしてるんですよ。」

■荒川「ここはもうまるっきり話がすれ違いやと思います。質としてもうすでに問題なのは、LNPとシュードウリジン化RNAと、ファイザーに至ってはSV40 RNA。」

■新田「ちょっと待って。前者の2つはちょっとDNAに関係ないので・・・」

■荒川「量ついでに聞くけど、実際にはね、1個のqPCRの図で、新田先生がコロナワクチン反対運動の中の人に、環状プラスミドDNAの混入は証明されてないからこの問題は騒がないで、って介入したわけやないですか。」

■新田「騒がないでって言ってないんですよ。マッカーナンさんが言っただけなので、もっと続報を待ちましょうって言ったんです。」

■荒川「実際にはそうなったわけですよ。」

■新田「今、世界中の方がデータを出していただいてるので、私、満足してるんです。別に特に不満もないんです。」

■荒川「僕は新田先生とその周辺の行動、特に鳥集さんの行動に、ものすごい腹が立ってるんですよ。」

■新田「え?どうしてですか?鳥集さんがなんで出てくるんですか?」

■荒川「この2人と周辺の人が、例えば有志医師の会、勤務医団、副反応検討会、他の団体に結局アクセスして、このDNA混入問題にみんな沈黙してしまったわけですよ。僕はこの先の問題として考えてるのは、共通したmRNA製剤薬害やと思ってる。これに反対するために、僕、政府とか厚労省を相手にしてないんですよ。草の根の声を上げていかなあかん。でも草の根運動してる人は、結局、遺伝子が分からんかった。DNA混入問題っていうのは、100年、1000年後の人にも影響与える問題なわけです。」


後半 52:58〜55:55 東京大学新世代感染症センター

■荒川「東大新世代感染症センターって立ち上げてますよね?」

■新田「ありますよ。」

■荒川「ワクチン開発のための世界トップレベルの研究開発拠点の形成事業のフラッグシップ拠点。新田先生らもワクチン研究開発のための拠点のそこの事業に参画してますよね?」

■新田「先生、ホームページに入って見られたことあります?」

■荒川「どこまでかは知らんけど、ホームページを見たことはあります。」

■新田「ぜひちょっと中に入ってみてください。」

■荒川「100日でワクチンをつくるのを目指す。高柳先生もワクチン研究開発拠点で研究費とかを取ってる・・・」

■新田「すみません、私自身のことならお答えできるんですけど、センターのこととか共同研究者とか他の研究者のことについては、私は責任を持って今はお話はできないです。よろしいですか?私自身のことならお答えできるんですけど、センターについてはセンターのホームページを見ていただいたりとかしたらいいと思うんですけど。うちのボスについても、私から今お答えすることはできないです。」

■荒川「僕からしたらね、新田先生っていうのは、日本のワクチン研究開発拠点の研究開発のための事業のフラッグシップ拠点の、まるっきり中の人なんですよ。」

■新田「ちなみにですね、私、ワクチンの開発をしてないですよ。私の研究室もワクチンの開発をしてないですよ。」

■荒川「僕は、この次世代ワクチン、mRNAワクチンっていうのはとても危険なもんやと思っています。場合によっては、東大が目指すものと国民の利益が相反するかもしれへん。新田先生はどっち側なんか、っていうことですよ。」

■新田「どっち側?ですから、mRNAの開発は東大ではやってないですよ。少なくとも私は関係してないですよ。他のラボがやってるかどうかは知らないですけど、この新世代感染症センターの目的は感染症の研究であって、その中にはもちろんワクチンも入りますし、変異株の研究とか疫学の研究とか免疫の研究とかもあるんですけども、私たちは免疫学者として参画しています。私が参画しているわけじゃなくて、私の所属する研究室が参加してます。よろしいですか?これちょっと事実確認していただかないと、私が日本国民の敵か味方かとか言われても、お答えしかねるんですけど。」


後半 55:55〜1:01:43 「全てのワクチン」への考え方

■荒川「mRNA製剤に、別に反対はしてないわけですよね?」

■新田「mRNA製剤というか、あらゆる研究に特に反対はしてないです。危険なウイルスをばら撒くとか核兵器をつくるとか、そういう研究は除いて、mRNAだろうがDNA製剤だろうが、抗体製剤だろうが人工タンパクだろうが、特に反対はしてないです。よろしいですか?」

■荒川「それが聞けて良かったです。」

■新田「はい。なので、最初に荒川先生にちょっとおたずねしたかったのがですね、全てのワクチンに反対なんですか?これちょっと驚いたんですけど。」

■荒川「僕は今もう、信用なくしましたね。ワクチンていうものとワクチンを扱ってる人たち、ワクチン開発業者。それと理屈で考えてアジュバントとか、僕はもう正直、今からしたらワクチンていうものを信用してないですね。」

■新田「全てのワクチンに、使うことに反対っていうことなんですか?使ってもいいワクチンもあるっていうことですか?」

■荒川「僕、もう自分と親しい人についてはワクチンは打ちたくない。基本的には人は自分の考えで決めていいと思うけど、遺伝子ワクチンは論外だけど、今までのワクチンについては・・・」

■新田「今までのワクチンについては?」

■荒川「分からないですね。もう何がいいのか、何が悪いのか。ただ・・・」

■新田「まさに2月の会でそれを話したと思うんですけど、役に立ってるワクチンと役に立ってないワクチンとがあって・・・」

■荒川「僕、役に立ってるワクチンがあったのかどうかも、もう今は疑っています。」

■新田「例えば狂犬病ワクチンにも反対ですか?」

■荒川「狂犬病ワクチンは・・・2つの意味で違いますね。狂犬病ワクチンはワクチンとして使わないんやったらアリやけど、基本は反対です。例えばね、犬猫の狂犬病ワクチンてあるやないですか。あんなん日本に狂犬病ウイルスないのにね、アナフィラキシーになった犬とか猫でも義務化されてる。あんなのは商売のためで論外やと思います。狂犬病ワクチンは例外的な使い方があって、あれ、ワクチンじゃなくて治療法に使えるわけですよ。」

■新田「危険なところに行く時に狂犬病ワクチンを打ったりとか、獣医師さんとか研究者が、例えばコウモリの研究してる研究者が狂犬病ワクチンを打ってフィールドワークに行くっていうことはあると思うんですけど。」

■荒川「それは自分の判断でやればええやないですか。」

■新田「そうそう、だからそこですよ。自分の判断でやればええじゃなくて、全てのワクチンに反対ですか?っておたずねしたのはそういうことで。」

■荒川「狂犬病ワクチン、でもね、犬とか猫、義務化されてるのがあるやないですか。あんなの論外ですよ。狂犬病ワクチンで1個だけ正しい使い方があると思ってるのはね、あれ、感染してからでも効くワクチンなんですよ。」

■新田「そうそう、そうですよ。」

■荒川「そういうふうな治療法みたいに使うんやったら、アリや思います。」

■新田「じゃあちょっとリスクのあるところへ行く人が、麻疹のワクチンを打つとかっていうのは?」

■荒川「それは自分で決めればいいこと。」

■新田「僕それ全然反対じゃないですよ。麻疹のワクチンは、いつ外国から流入してもいいようにみんな打っておくべきだし、免疫異常のある人は打ってはいけない。こういうね、厳密な医療的な事情のある人の判別は大事だと思うんですけど、そうじゃない人は普通に接種していいと思うんです。」

■荒川「コロナみたいな事態を考えたら、ワクチンて基本的にね、すごくビジネスサイズが大きいわけですよ。健康な人にも義務化できる。」

■新田「私の質問は、全てのワクチンの反対ですか、ていうもので。麻疹のワクチンにも反対されます?日本にはないですけど。」

■荒川「僕は基本的に、ちょっと話が中途にそれるけど、遺伝子ワクチンには反対で、あとのワクチンは中途な義務化はなしに本人の判断に任せる。実際のところはね・・・」

■新田「じゃあ同じです、私もそうです。必要なワクチンは必要だし、効かないワクチンとか必要でないワクチンは・・・」

■荒川「ただ、必要なワクチンていうところの考えが違うと思うんですよ。」

■新田「でも先生、麻疹のワクチンには反対されなかったでしょ?」

■荒川「いや、必要かどうかが分かんないから、本人が決めればええって言っただけですよ。必要かどうか分かんないですよ。」

■新田「でも外国に行く時には打った方がいいですよね?」

■荒川「いや、僕、それも分かんないですよ。効いてるかどうかも疑ってるからですよ。」

■新田「麻疹のワクチンがですか?」

■荒川「ワクチンをつくってる人とワクチンを接種してる医療従事者に、もう信用できんようなったからですよ。その時にはね、1個1個自分で調べて判断します。」

■新田「分かりました。」


後半 1:01:43〜1:10:52 「分からないこと」への考え方

■新田「もう1個なんですけど、ゼロリスク思考じゃないかって今聞いてて思ったんですけど、DNAが1分子も入ってはいけないとか、それはちょっとまずくないですか?」

■荒川「いや、期待値の問題ですよ。なんかあった時のね、損害が計り知れへんからですよ。」

■新田「ですから、損害をある程度計るのに量がどれくらいかって・・・」

■荒川「それが分からないって言ってるんですよ。」

■新田「どうやったら分かります?」

■荒川「時間たたんと分かれへん。それもね、1年、2年ではなくて、しかもこのワクチン打って、打った会場で死んでもこのコロナワクチンが原因かどうかを認めへんような行政ですよ。いかにも科学的な証拠が出てきても、認めへんのですよ。」

■新田「それ、DNAが原因なんですか?」

■荒川「それは別の話を混同しています。因果関係を簡単に認めへんのがこのワクチンの行政で分かってきた。で、DNAが原因でなんかあるっていう証拠が出てきてもね、なかなか認めへんやろう。DNAのワクチンへの混入は物証が残るからね、これをもっと多くから周知して、いろんな人に問題意識を持ってほしかった。それができんかったのが今の日本です。」

■新田「荒川先生の記事では、想定されるリスクとして、4月5日の記事ですけど、いくつかのリスクを挙げておられますよね?」

■荒川「はい。」

■新田「免疫反応の過剰刺激とかね、常在菌に組み込まれる、これは荒川先生もあまり認めておられないですけど、DNAの核への移行とか、スパイクタンパクのゲノムへの組み込み、それからスパイクが恒常的に発現する、融合タンパクがつくられるとかっていうことがあるんですけど、ほとんど完全長のスパイクの遺伝子が入っていたらということ、しかも大量にあればということを前提としていて、今どれぐらいのリスクがあるとお考えですか?全部リスクがあると思われます?」

■荒川「リスクの大きさの判断は変わってます。僕は今、もっと考えてるのは、ランダムにゲノムに短い断片が入って、人工進化みたいなのを起こすんじゃないか、それを心配しています。」

■新田「どれぐらいの人のゲノムDNAに・・・」

■荒川「分かんないですよ。」

■新田「1億人の人が接種されたじゃないですか。その中でどれだけの人にDNAが入ったんですか?」

■荒川「それが時間がたたないと分かんないんですよ。もしかしたら1人かもしれないし、もしかしたら1000人かもしれないし、もしかしたら100万人かもしれない。それぐらいの単位のズレあるぐらいで分かんないんですよ。」

■新田「いやでも100万倍のズレがある時に、もしかしたらって・・・」

■荒川「いや分かんないんですよ。」

■新田「研究者が分かんないって言ったらダメなんで・・・」

■荒川「分からないものは分からないと言わないといけない。」

■新田「ここに英智を集めてと言うか・・・」

■荒川「こんな2人で英智が集まるわけないですよ。分からないのを人体実験してるっていうのが問題やと言ってるんですよ。しかもこれで終わりやないんですよ。どんどん広がっていくんですよ。」

■新田「どうやったら検証できるかっていうのを、動物実験で試すとかね、そういうことを細胞の実験でもいいですけど、そういうことはいかがですか?」

■荒川「もうそれ必要ないレベルですよ。こんだけ人体実験やってるんやから、人間かて・・・」

■新田「私ね、1億人の人が接種をした状況で、分からない分からないと言いながら、リスクがある、1000年後もリスクがあるっていうのはね、大嫌いなんですよ。その手の、そういう脅しをするのがね。」

■荒川「うん。ちょうど良かったです。僕のことですね。」

■新田「良くないです。それはね、絶対に定量的なことを言うべき、科学者として責任を持って言うべきですよ。何がどれくらいの確率で起こるのかっていうのをね。脅しで使うべきではないです。それはまさにコロナを煽った人たちがやってきたことで、子供でも感染する確率があります、可能性があります、重症化する確率はゼロではありません、ていうことを言ってきて、ワクチンが効く可能性もゼロではなかった、というようなことを最後は言うわけですよね、結局ね。それで煽ってきたわけじゃないですか。」

■荒川「じゃあ新田さん、この確率、どんだけか分かるんですか?」

■新田「たぶん、数億人分の1だと思います。」

■荒川「僕も1回ね、葉っぱのアイコンの人の計算を見たんですよ。前提だらけで意味はないと思うんやけど、あれ、37兆倍計算間違えてますよ。」

■新田「先生は何人ぐらいなんですか?」

■荒川「あれの計算に意味はないとは思うけどね、あの計算通りの前提で受け取ったらね、110億分の1っていう数字をあげてたけど、37兆個の細胞で割ってたやないですか。途中までの議論では110億細胞に1、最後に110億人に1人って言うてるんですよ。計算し直したら、1人あたり2700個ですよ。」

■新田「1人あたり2700。ということは、全員にそういうことが起きてるんですか?」

■荒川「あの人の計算を素直に受け取ったらそうなる、ということです。」

■新田「あれは完全長のDNAが基準値の量だけ入っていたら、という前提だったと思うんですけど。」

■荒川「だからあの計算に意味はないと思うけど、あれで110億人に1人って言って、自分もそんなもんやと思うって言ってたんが新田先生やないですか。そんなもん分からへんですよ。」

■新田「だから分からへんじゃなくて、どれぐらいのことかどうか示しましょうよ、っていうことですよ。分からへんとか言ってたらキリがないじゃないですか。」

■荒川「時間たたんと分からん人体実験をこんだけの規模でやってしまって、しかも南相馬にレプリコンワクチンの工場を建てて、人体実験を拡大しようとしてる。で、DNA混入問題は、コロナワクチン反対運動のみんなが沈黙して、無視してきた。こんだけの人体実験がどんどん続くんですよ。僕は新田先生が大嫌いな立場の考え方です。分からんもんは分からんです。」

■新田「いや、その分からんのを分からんと言うのを、それ科学者の意味がないじゃないですか。」

■荒川「中長期の反応、時間たたんと分からんもんは時間たたんと分からんのですよ。時間たてば分かる。それを今結論出して、大丈夫ですよ、健康に問題ないって言ってるのはね、僕、それこそ科学者がやったらあかんことやと思いますよ。」

■新田「健康に問題ないって言うんじゃなくて、どういうリスクがあるかを明らかにしましょうって言ってるんですよ。」

■荒川「ツナ缶の骨って何ですか?ツナ缶の骨、ゲノムに入るんですか?」

■新田「何の話ですか?」

■荒川「ツナ缶の骨に例えてたやないですか。」

■新田「そうそう、トマトの缶にウジムシの例えをされたんでね。原材料が入るってことでしょ?原材料がわずかに入るってことでしょ?」

■荒川「すごく能天気すぎますよ。ツナ缶やないんですよ。」

■新田「例え話をゲノムの話に持ち込まないでくださいよ。」

■荒川「それ持ち込んだのは新田先生やないですか。ツナ缶ってあだ名つきますよ。そんなん言うてたら。」

■新田「ツナ缶の話は缶詰の例えの話でしょ。ゲノムと関係ないじゃないですか。だから何%ぐらいの確率でリスクがあるんですかっていうのを、最初から調べましょう、検証しましょうって言ってるんですよ。」

■荒川「中長期のね、もう超長期で分からんような、そういう問題になる人体実験を大規模でやってしまった。動物実験を終えてから普通は人体実験にいくところを、先にやってしまった。もう動物実験どころやないんですよ。これからワクチンを受けた人の体を調べて、何ができるかを考えなあかん段階なんですよ。」

■新田「先生、どうしたらいいと思います?」

■荒川「こっから先のmRNA製剤を止めて、どっかから人体に入ったDNAを検出することができたら、そこから時間かかって・・・。基本的にはね、草の根運動で、まずはみんなに言いたい。」

== 終了のベル ==


文字起こしを終えて

聴きたくなった曲は・・・

「僕が僕であるために」尾崎裕哉

“ 心すれちがう悲しい生き様に ため息もらしていた ”
“ 正しいものは何なのか それがこの胸に解るまで ”

尾崎豊の遺伝子は継承された。
僕らの行方は、果たして。

以上



仕事と家事の合間を縫って、 少しでも明るい未来のために作成しています。 偶然か必然か、ここでつながったあなたのお役に立てれば幸いです。 サポートいただけましたら、歓喜!! 今後の活力源になること、必至です。