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100%で生きられない理由
私は普段から「明日死ぬ」という気持ちで、毎日100%で生きている。
だからそんなにやり直したい場面や後悔した瞬間がない。
後悔は今の自分を生かしている材料である、と受け止めるくらい。
けれど大人はそうもいかないのだな、とふと気づいた瞬間があった。
* * *
3月某日。ゼミの一環で、とあるイベントに参加した。
午前中に教育系の映画を見て、午後にディスカッションをするイベント。
ゼミの先生の目的は午前中の映画だったけれど、私的には午後の企画も十分ためになったし、なにより久しぶりの「ヒト」との交流が楽しかった。
何度かグループを変えつつディスカッションをしたのち、新しく組んだグループでは人生の先輩である3人の社会人とお話しすることとなった。
出されたテーマは「戻りたい過去はありますか」というもの。
――ほう。やり直したい場面や後悔した瞬間はいつですか、ということか。
人生の先輩方はみんなやり直したい場面や後悔した瞬間があった。
そんな中 私が100%で生きているから後悔はない旨を伝えると、口を揃えて「100%で生きなくても良いんじゃないか」と言われた。
人生の先輩方はみんな納得していた。私は腑に落ちなかった。
そんなモヤモヤを抱えて1か月。今ならあの言葉の意味が分かる気がする。
大人になったら自分を、誰かを、生かすことを優先する。
それは自分のやりたいことや興味のあることを殺してまでも。
立ち止まったら置いて行かれるこの社会では、とにかく先へ先へと進むことが求められている、と私は考える。
自分と向き合ったり労わったりする時間がないため、満足する状態が、
――100%で生きることが、難しくなるのではないだろうか。
こうやって100%でいられるのは学生のうちだけで。
でも、そうありたいと思うことは自己研鑽に繋がる訳で。
残りの学生生活、変わらず大切にしていきたいと同時に 社会人になっても続けられる『自分らしいこと』を今から守っていきたい。
――きらきらした人であり続けたいなぁ。
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