Diet or Alive (Part.8)

(2万字規模の戦闘シーンがありましたが省略します)
「・・・はあ、はあ。」
「よくがんばったわね、雪乃。」
「お姉さま・・・。」
怪物に変身した佳枝は、もう元の姿に戻ってソファーに寝かされている。
「お姉さま、いつからそこに・・・?」
「ちゃんと玄関からお邪魔して、お母様に手みやげをお渡しした後ノックして入ってきたわよ。」
「わ、わたしがこんなに苦労してたのに!?」
「あなたがどこまでヤツらと戦えるかじっくり観察させてもらったわ。」
「あの・・・わたし、どうなっちゃってるんですか?」
「あなたが前にウチに入院したときに、ちょっと改造させてもらったの。」

なんとお姉さまとは、雪乃が入院していた病院の主治医だったのだ。
「か、改造?!」
「胃の中に新発明の食品転換装置を設置させてもらったわ。これは食べたものをアイテムに変化させることが出来るのよ。スゴいでしょ?」
「胃の中!?・・・だからなんか胃の中からこみあげてきたのか。」
「そう、胃の中で生成されたアイテムは食道を逆流して口から排出されるの。だから戦闘中は両手も使えるし余計なカロリーも摂取しないで済むの。」
「それってゲ・・・。」
「名付けて『リバース・アシッド・ウエポン・システム』。略してR.A.U.S、『羅臼』と読んでね?」
「すんごいイヤなシステムなんですけど・・・。」
「それよりあの怪物の言ったことを聞いたでしょ? ヤツらはダイエットを禁止して私たちを太らせて、食料にしようとしてるのよ。」
「・・・そんなこと言ってたっけ?」
「アナタはヤツらの野望を阻止するために誕生したダイエット戦士なのよ。」
「あ、かっこいいかも。」
「名前も考えてあるわ。」
「え・・・ヤな予感・・・。」
「アナタは今日からダイエット戦士『ゲロリーナ』と名乗って・・・。」
「ぜえったいぃぃイヤです! 」
「『ゲロリン』の方がいいかしら・・・。」
「もっとイヤです。ていうか人前でそんな名を名乗るぐらいなら太ってたほうがイイです。」
「シャイな子ねえ。」
「シャイとか言う問題じゃないし! 」

(つづく)

2006年06月19日

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