Diet or Alive (Part.4)

質問が始まった。
「お名前は高山雪乃さん、お歳は17歳でよかったですね?」
「はい。」
「身長167センチ、体重55キロ。」
「はい。」
「標準よりすこし少ないかしらね。」
「そうでしょうか。体調は全然悪くないです。」
「一年前の身長は165センチ、体重は58キロね。身長は伸びてるのに体重は減ってますね。どうしてかしら?」
「8ヶ月ほど前に胃を悪くして、体重が53キロまで減ってます。だけど完治してからは体重を元に戻すプログラムを開始しています。」
「・・・申請が出てますね。まだプログラムは継続中?」
「はい。」
「あなたの場合、標準体重は61.4キロね。そこまで増やす計画?」
「いいえ・・・お医者様からは60キロが目標だって指示されてます。」
「・・・指示書を確認しました。なるほどね。骨格から60キロがベストだと診断されたわけね。それにしてもあと5キロ足りませんね。」
「はい、胃を悪くしてから消化吸収能力に合わせてプログラムを書いてもらいました。あと一年かけて体重を戻す計画です。」
「DLC反応をチェックします。少し待っててね。」
「はい。あの、質問していいですか?」
「どうぞ。」
「高根さんは・・・どうしてダイエット規制技能士になろうと思われたんですか?」
「・・・そうね、私があなたぐらいのトシだった時はダイエットがすごく流行ってたの。クラスメイトの9割はダイエット中だったわ。そしてみんな苦しんでた。」
「なんでそんなにダイエットが流行ってたんですか?」
「当時はね、少しでも痩せてることが美しいと思われていたのよ。だから無理をしてでも体重を減らしてた。」
「高根さんも・・・ダイエットしてたんですか?」
「・・・・・・・していたわ。だけどこんな事は無駄だし間違ってると思った。だから規制法が出来たときに技能士の資格をもらって、少しでもこんな意味のない行為を無くすことにお手伝いできればと・・・データが出たわ。あなたの言うとおりみたいね。8ヶ月前から徐々に体重が増えているわ。」
「高根さんはダイエットの効果、ありましたか?」
「・・・・それは・・・・。」


(続く)

2006年05月23日

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