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未来と芸術展に行ってきた

六本木ミッドタウンの21-21で「マル秘展」を見たその足で、六本木ヒルズの森美術館で「未来と芸術展」を見てきました。レガシーから未来実装まで、あわせての鑑賞とてもおススメです!どちらも3月までやっているし。

撮影OKで感じたアートの力

マル秘展もですが、未来と芸術展も一部除いて撮影OKでした!
で、こちらの会場、なんと自撮りスポットとしても賑わっていました。どうりで夕方の割に人が多いわけだ。

しかしこれって、元来アートが持つメディア性が帰ってきたのではないかと思うと面白いなぁ〜、などと思いました。
「映える」カッコいいインスタレーションに惹かれて今まで来なかった層が作品を見に来てくれるなら、何か伝えたい思想を論文や演説ではなく、感覚に訴える芸術として表現する意味があるなぁ、と。

中は研究室風に、外からの見られ方も意識されたバイオラボコーナー。見せる意識で展覧会設計されてる感ありました。

都市と建築のダイナミズム

あまり建築には詳しくないのですが、マクロな都市計画からミクロな人気持ちまでダイナミックに包括する世界観がとてもエキサイティングでした。建築に対してスタティックなイメージが強かったけど、人の動線や暮らし方、気候や環境と直結しているものとして捉えると、こんなにも有機的でダイナミックになるのか!と驚きました。
そのためにはめちゃくちゃ膨大な変数を取り込む必要性があり、デジタル化で生まれ変わるんだという未来をビシビシ感じました。


大阪万博の会場を新都市設計としてデジタル設計されていく様子がAR展示されていて面白い。自律走行車とフレキシブルな道路が呼応しあう街、いいよなぁ。見たいなぁ。


未来はもう実装段階

「新しい技術・時代へのボンヤリした不安や倫理感への警鐘」みたいなアートの時代はもう過ぎて、こんなテクノロジーの実装あるのでは?とか、こんなふうに実装されたらどう感じる?問題は何だと思う?みたいな具体的な作品がすごく刺さりました。
写真撮りそこねちゃったのですが、長谷川 愛さんの「Shared Baby」が、見て帰ったあと、ものすごく自分の中に残りました。
これは、こういった子供が明日にも生まれる可能性がある現実感と、真に迫った討論の様子が、いままさに変わりつつある家族像の問題とあまりにも地続きだからだと思います。
家族なんて従来の父母がいる形や血の繋がりだけじゃない、と思いながら、「でも何かあった時に、本当に全員が責任を持って動けるのか」という投げかけに胸が重くなりました。
親の役割をシェアできたらすごくいい未来だと個人的には思うのですが…
でも、こういった議論なしには未来はやってこないんですよね。そう思わされました。
https://aihasegawa.info/shared-baby

また、やくしまるえつこさんがアルスで金賞を取った「わたしは人類」やスプツニ子!さんの光る能衣装は、バイオテクノロジーを実際に応用実装し、作品としています。

テクノロジーによるディストピアをただイメージとして描くというより、何がディストピアを招いてしまうのか、防ぐにはどうするのかを具体的に考えよう!なんならやってみて、実例を見てみよう!という方向性が見えた気がしました。

会場全体から、未来はもう描くものじゃない、実装段階だ!!って声が聞こえてビリビリしました。
マル秘展でレガシーを味わって浸っていたホーム感から、一気に戦場へ出てきた気分に…。
未来実装、どうしたらやれるかなぁ。

今回のハイライト・会場の癒し、Lavotちゃん。超〜カワイイ。
こんな未来もすでに実装中。

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