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【読書記録#111】 私はなぜ刑務所を出ないのか 無期懲役囚、20年の省察

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私はなぜ刑務所を出ないのか 無期懲役囚、20年の省察
美達大和 著

先日読了した著者の「天晴!な日本人 正当に評価されていない偉人たち」が面白かったので、著者の他の作品も読んでみたくて、調べていたら、本書が上がってきたので、読んでみることにした。

朝鮮半島から、仕事を求めて日本へやってきた韓国人の父と日本人の間に生まれ、超ストイックで、厳格で暴力的な父親の影響をかなり受けて育った著者の生い立ちや境遇から始まり、仕事で大成功を収め派手な生活を送っていた頃のこと、2度の殺人を犯し、無期懲役になり、仮釈放の可能性を放棄して一生を獄中で過ごすことを決意した理由や、20年間の獄中生活を通して考えたことなどについて詳しく描かれる。本書には書かれていないが、ウィキペディアによると、元ヤクザの幹部をやっていたこともあったのだそう。

印象としては、彼から贖罪意識をあまり感じなかった。

ネットで調べてみると、その当時の新聞記事(北海道新聞 朝刊 1990年8月23日)が上がってきた。それによると、札幌で「相手が筋を通さなかった」という理由で交際を巡る口論の末、女性の首を絞めて殺害。

北海道新聞 朝刊 1990年8月23日

その後逃走し、1年後、(読売新聞 東京夕刊 1991年4月11日)逃走先の横浜で逃走資金が尽きたという理由で強盗を犯し、逮捕後、(読売新聞 東京朝刊 1991年8月7日)女性を殺害した5年前にもう一人の女性を殺害していたことを自供したのだそう。あれだけ羽ぶりが良かったのに、たった1年の逃走で逃走資金が尽きて強盗とは。。

読売新聞 東京夕刊 1991年4月11日

「相手が筋を通さなかった」という理由で「自分の信念に忠実に従って」二人を殺害。

本書では、他の囚人のことを自分より劣っているという感じで書いているが、私からしてみれば、この筆者も他の囚人となんら変わらない。

反省の気持ちがあるなら、彼の趣味である読書を一切しないとか自分にペナルティを与えるべきだと思うが、以前は3冊までしか一度に読めなかったが今は無制限で嬉しい。だとか、執筆で読む時間が減っただとか、寧ろ、限られた自由時間で有意義に獄中生活をしているように見えて、ご遺族の方々が読んだら、正気ではいられないのではないかと思う。

小説を書いてみたいということだそうだけど、もし、作品が出来上がっても、読んでみたいという気にはならないと思う。

Kindle Unlimitedで読む程度には良い1冊。


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