TALK|写真で食べていける人とは? #4|青山裕企(写真家)x岡野はるか(元アシスタント)
2018年5月某日。独立して一ヶ月の元アシスタント・岡野はるかと飲みながら(アシスタント引継を終えての慰労の会として)話したトークの一部です。
(話し手:青山、聞き手:岡野)
そういう気持ちはなくはないだろうけど、逃げない人だろうなとは思った。
で、結果的に逃げてないよね。他の二人は、お金ないないって言ってもきっと蓄えがあるから、一年は持つだろうっていうのはわかってたんで。
相当の覚悟がないと、逃げちゃえるのが、写真の道。
うちの最後に独立していったアシスタントは、みんな大学生だったけど、気づいたら就活終わってたって感じで、そのままフリーになって、今も頑張ってる。
お金がなくなるとか、やばい時期なんて、誰にでも来るものだから」
ーー来ますか?
「誰にでも来る。私にだって。その時に踏ん張れるかかな。多分突き詰めて考えると、そこの差でしかないかもしれない。
すごく技術があって、それこそ人間味もあって、人間力もあるんだけど、やばい時期に踏みとどまれない。
でもそこには、例えば家の事情なんかも絡んでたりするから、仕方ないところもある。
どうしても親がとか介護とか、事情は色々あるから、それを覚悟がないとかもっと踏ん張れよとか、本当は写真そんなに好きじゃないのかって外野が言うのは勝手で。要するに、やばくても踏ん張れる、助けが得られる家庭環境は、やっぱり大事なんだよね」
ーー大事ですか。
「そう。そこには写真の技術は関係ない。
(続きます)