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私と某大学病院精神科病棟

はじめまして。あめ です。
記念すべき(?)初投稿、このnoteを始めようと思ったきっかけとなったある場所について書こうかな、と。

まず簡単に自己紹介。現在20代、ロフスト杖を相棒にしている精神疾患持ちで、猫と音楽とライブ参戦をこよなく愛する大学生。

精神疾患については今後散々書いていくつもりなので今日はちょっとだけ。
過去におりた診断はパニック障害、うつ病、転換性障害、全般性不安障害、統合失調症、解離性障害、心因性難聴。
ただ精神疾患というものはその時期の環境やストレスなど、さらには医師により診断名が変わることもあるっていう超流動的な厄介者であり。
発症から7年、4人目の主治医であるドクター・チンアナゴの現在の診断名は「転換性障害」。
週に1回の通院治療、薬物療法中。障害者手帳2級を所持している。

本題に入りましょうか。
冒頭に書いた、noteを始めようと思ったきっかけとなったある場所、それはS大学病院の精神科病棟。

大学病院の精神科病棟…?

一般ぴーぽーからしてみれば縁がないに越したことはないし、暗そうだし、なんか怖そう...!! ...って感じだと思われ。てか字面からして怖い...よね。

そんな恐れられがちな場所に、私は6回入院しては退院してを繰り返している。
精神疾患は治療に兎角時間がかかる。軽快したかと思えば悪化し、また軽快し悪化し...その間、薬の調整や、必要であれば入院加療を挟むことも珍しくない。

初めての入院は16歳の時。高校2年に進級したての春のこと。

全日制高校から通信制高校に転校し、その過程で親と激しく揉めたり、学校が変わったことによる環境の変化、その他色んな要因が重なり、人間不信気味になっていたやさぐれJK(私)。2013年4月、幻聴の出現により統合失調症疑いとのことで新年度早々入院が決まった。

入院当日、初めて入った精神科病棟は鍵付き二重扉で外と仕切られており、医事課に入院の手続きをしに行った親より先に病棟内に連れてこられた私は、これから何が起こるんだろうと不安に身を縮めながらロビーのソファーの端っこに座っていた。

そこに現れたのが、以後これでもかというほどお世話になることになる男性看護師・くま氏。(くま氏とあだ名を付けたのは最近のこと)

くま氏第一声
「ごめんね、こんなおじさんで」

…いきなり謝罪⁈お、おじさんって自分で言う⁈ など初っ端からツッコミどころ満載となったが、くま氏が入院中は受持看護師として私の様子をしょっちゅう見に来る係になるよ、よろしくね、みたいな説明をされた。

実際くま氏はしょっちゅう私の元にやって来て、体調のことや病棟で困っていることはないか等、めちゃくちゃ気にかけてくれた。後から聞いたところによると、見た目によらずアラフォー独身とのこと。常に物腰柔らかで、私が話すのが苦手だから、と思っていることや悩みを紙に書いたら毎度丁寧に読んでくれた。

そしてくま氏は人間不信に陥りかけていた当時の私にとって、唯一の味方..というか、少しは信じて、すがってみてもいい人なのではないかと思えた、底なし沼を抜け出すべく手をとった最初の人になった。

他の看護師さんも、口下手な私の話を嫌がらずにうんうんと聴いてくれたり、気分転換にどう?と一緒にUNOをやったり、食堂にひっそりと佇んでいた卓球台を引っ張りだして研修医も巻き込んで卓球をしたり、優しすぎるくらいに優しく接してくれた。

気づいたら、私は笑っていた。
上辺だけの愛想笑いではなく、自然と笑っていたのだ。
自分が一番びっくりした。
笑うなんて、いつぶりだろう。
いつしか積もり積もった人間不信も少しずつ解消されていった。

2ヶ月半の病棟生活を経て、退院が決まった。
退院すれば、くま氏をはじめとする病棟看護師さんとは会えなくなる。

悲しいけど、
寂しいけど、
私はここで信じることを思い出した。
たくさんの優しさをもらった。
また羽ばたいていくエネルギーをもらった。

だから大丈夫だ。

そして、私は二重扉の外へ飛び立った。

(...2年後、また入院することになるとは知る由もないが。)

この入院がなければ。
もしあの病棟看護師さんたちに出会っていなかったら。
くま氏があんなに熱心に私の話を聴いて(読んで)くれなかったら。
大げさかもしれないけれど、高校を卒業する前に心が折れていたかもしれない。大学受験も乗り越えられなかったかもしれない。

だけど無事に私は高校を卒業し、大学にも合格・入学でき、生きている。

だからこの場を借りて。
2度目の入院の時にはもう異動していた看護師さんもいたので、どうか届いてほしい。

底なし沼に落ちかけていた16歳の私に、
優しさをくれて
笑顔をくれて
パワーをくれて
ありがとうございました。
ほんとにほんとに、ありがとうございました。

これが私の初めての精神科病棟のお話。
2度目以降の入院に関しては、ネタがありすぎて超長文になりそうなので、またいずれ。


#たすけてくれてありがとう