「ずっと親友だよ」と約束したことを、どうかあなたは忘れてほしい
「ずっと親友だよ」
こんな約束を誰かと交わしたことはありますか?
私はあります。
まだ、小学校低学年の頃でした。
私には毎日一緒に遊ぶ友人がいました。手紙交換や交換日記を何度もして、休み時間はいつも一緒にいました。
ある日、相手から「ずっと親友だよ」という手紙をもらいました。
私も同じように「ずっと親友でいようね」と返したような気がします。
ずっと、永遠、親友。子どもだったからこそ気軽に結ぶことができた約束でした。
正直、あまり詳しく覚えているわけではないのです。
私と彼女は全然似ていませんでした。どうして仲良くなったのか、全くわかりません。
ただ、彼女が私の親友であったという事実だけは覚えています。
お察しの通り、現在は彼女と全く関わりはありません。連絡先も、進学・就職先も、どこに住んでいるのかも、何も知りません。
当時は私も彼女も子どもでした。そして、お互いに少しずつ問題を抱えていました。喧嘩すら上手くできず、何度か関係を戻そうとお互いに努力したりもしましたが、結局そのまま離れてしまい今に至ります。
「ずっと親友だよ」という約束を守れなかったのです。
そんな子どもの頃の約束、相手はもう忘れてしまったかもしれません。
忘れてほしい、というのが正直な気持ちです。
私はあなたに、「ずっと親友でいよう」と言われて嬉しかったのです。
子供心にとても嬉しかったから、あなたと親友でいられないことがすごく苦しかったんです。一緒にいられなくなったあなたを思って、夜に一人泣くくらいには好きでした。
私と同じように、そんな風にあなたが泣くくらいならば、どうか私のことも約束のことも忘れていてほしいと思っています。どうか。
大人になり、彼女を思い出すことも少なくなりました。
子どもの頃の友情を大人になっても続けていくことは難しいと言われます。とくに女性は、結婚や出産などで疎遠になってしまうという話をしばしば耳にします。
仕方がない。よくあることだ。子どもの頃の話だ。
しかし、そう割り切れる関係ではなかったのでしょう。こうして、私はこの言葉が届けばいいと願っているのですから。
忘れているのなら、忘れたままでいい。どうか、そのままでいてください。
でも、彼女は私のことを覚えているんじゃないかと。あなたが、そう簡単に忘れてくれるとは思えないんですよね。そうであってほしいと、やっぱりどこかで期待してるのかな、私は。
もし覚えているのなら、
約束は破棄してもらって構いません。
もしも忘れる気がないのならば、
いつでも、ゼロからやり直しましょう。
そう思っているので、どうか安心してください。
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