「診断を受けると選択肢が減る」は本当?

職場でお昼ご飯を食べていたら、スマホに立石俊樹さんのご結婚を伝えるニュースが配信されてきました。おめでとうございます。
びっくりしすぎて「えっ」って言ったら、近くでミーティングっぽいことをしていた人たちが振り返ってきました。
休憩室で仕事するな。

さて、SNSにて、「パーソナルカラーとか骨格に囚われてるとかファッション楽しめなくね、ウケる」みたいな意見を目にすることがあります。
私個人の意見ですが、そういう方って、診断を受けてはいらっしゃらなかったり、診断済みの方でも、結果に納得いかなかったり迷子になってたり、といった傾向にあるように思われます。
診断結果に納得してたら、こんなことを言わないだろうな、てな感じで。
この論争、割と長く見かける気がしますが、観測範囲の問題なのでしょうか⋯⋯。

結論から言えば、診断に対するこの意見に対しては、
「結局は取り入れ方とスタンスかな」
が私の答えです。

まぁでも確かに、普通に考えたら、「今まで何も考えずに選べたもの」が「1/12※に選択肢が減る」んですよね。
(※骨格3タイプ+パーソナルカラー4タイプのべストマッチ、全タイプ満遍なく市場に選択肢がある、と仮定して、ざっくり計算。本当はもっと偏るはずです)

けれど、本当にそうなのでしょうか?

私、可愛いお洋服は好きですが、流行やメイクにはそこまで興味がありません。
興味がないというよりは、お金や時間をかけたくない、というのが本当のところなのかも。
基本プチプラですし、500円でも高いと感じるので、100均コスメがほとんどです。
メイクのやり方がよく分からなかった頃にBAさんに乗せられて購入したデパコスがいくつかあるくらいで、それらも「お気に入りか?」と言われると、首肯しづらいのです。
ですから、会社には基本ノーメイクで行っています。同僚の皆さん毎日メイクばっちりで朝何時に起きてるんだろう?と思いますし、
ファッション誌を定期的に購入してトレンドを勉強されている方には、本当に頭が下がります。
取引先の方がいらっしゃるときだけ、アイブロウ・アイメイクをします。1秒でも長く寝ていたいので、もちろん会社に着いてから。
さささーって塗るだけなので、5分程度で完了です。
私の担当ではないのですが、コスメも扱っている企業なので、そういう時にガチのノーメイクちょっと気が引けるんですよね……。あとはマスクで隠します。

けれど、こんな面倒くさがりで意識低い系の人間は、買い物の仕方が少し変わりました。
「このお洋服可愛い、サイズ合うし、買っちゃおう」
「ずっと欲しかったんだから絶対に買う!似合う似合わないなんか関係ない!」
「こういう感じの服持ってないし、デザインも可愛いし、一着くらいあった方がいいかな」
→「なんか着れないな……」となる理由が分かったからです。
試着のときに、サイズが合うかどうかしか見ていなかったんですね。

「このお洋服可愛い、だけど似合わないから他の服にしよう」
この選択肢を気軽に、後腐れなく取ることができるようになりました。
欲しくて買ったお洋服のに、なんとなく着れない、なんてことがなくなりました。
更には、今まで「なんか違うってなっちゃうから」と諦めていたお洋服にも、挑戦できるようになりました。
買い物の失敗が0になったのです。

私は、ただ漠然と「流行ってるな〜、気になるな〜」で診断に興味を持ち、自己診断の当てにならなさを理解し、診断してくれる人を適当に探して受けた。
技術とか知識とかはどうでも良いけど、安く受けられたから(今の)師匠にお願いした。それくらいのモチベーションです。
意識は常に低く、推しのみにお金を惜しまず、貯金はボーナスと退職金で賄い、好きなもの意外に対しては省工ネで生きる人間です。
ファッションやメイクが好きでも、流行やトレンドに興味があった訳でもないのです。
可愛いお洋服自体は好きだったので、リサイクルショップや手に取りやすい値段のお店で買うことはありました。
でも、それを似合うか、似合わないか、までは考えていませんでした。
「好きな服をそのまま着る」、ただそれだけです。

ところで皆さん、料理のときにされる、簡単な手順や一工夫ってありますか?
私だとこんな感じです。
・揚げ物をするなら、油が適切温度に温まるまで待つ。
・カレーやシチューは、煮込む前に野菜を炒めておく。
・お肉を調味液から出したら、水分をキッチンペーパーで取ってから衣をつける。
・レンチンした揚げ物は、トースターで少し表面を焼く。
当たり前のことがほとんどですが、たったこれだけのことで、出来栄えがすごく変わりますよね。

診断だって、同じことだと思います。
例えば骨格診断では、お洋服の形や素材、柄だけでなく、似合う着こなし方を知ることができます。
ボタンを開ける(閉める)、ベルトを巻く、トップスを入れる(出す)、髪を下ろす(サッとまとめる)、袖をまくる、……
この中の、何か一つだけ実行する。
これって、そんなに大変な作業でしょうか?
料理のひと手間、ひと工夫よりも、簡単ではないでしょうか。
だって、ボタンの開け閉め1つで、似合う似合わないが変わるのですから。

さて、最初の問いかけに戻ります。
「診断を受けたら、着れる服の選択肢が減る」
このような考えに陥ってしまうのは、「診断結果を忠実に守らなければならない」と思っているからではないでしょうか。

私は、似合わない、とされているものも普通に着ます。
骨格タイプ的にスーツは似合いにくいけれど、面接の場ならもちろんスーツを着ます。
けれど、できるだけ自分に似合うものを選びます。
転職活動を始めたころ、リクルートスーツしか持っていないからと新調したスーツは、ジャケット・ブラウス・スカートすべてGUのものでしたから、計1万円以内に収まりました。これで十分です。
色と着こなし方を自分に合わせたからです。

友人の結婚式には、通販で3000円くらいの小酒落たワンピースを買いました。今はもう、よそ行きの服と化しています。
アクセサリーやバッグなどの小物使いを工夫して、ヘアメイクも骨格に合わせて、全体的に華やかになるように心がけました。
それでも、美容院代含めて総額2.5万円程度で、ドレス・小物のレンタルより安く上がりましたし、見栄えも悪くありませんでした。

推しカラーやグループカラーはパーソナルカラーに当てはまらない色もあるけれど、気にせずに着ます。推しの色ってだけでテンション上がるから。
着こなし方をちょっとだけ自分に合わせて、あとは髪型を華やかに。
マスクの色を、推しカラーに近いパーソナルカラーにすることもあります。
診断を受ける前よりも、むしろ選択肢は増えました。でも、迷うことはありません。

それは、「選び方」「取り入れ方」「着方」が分かったからに他ならないのです。
面倒なら何も変えなくたって良いし、着たいように着たっていい。
私だって、きっちり診断結果に沿うのは、後々見返すような写真に残る日や、推しに会いに行くときくらいです。
それでも、好きなものだけを着ています。
要は、「取り入れ方とスタンス」なのです。
「従うもの」ではなく、「参考にするもの」と捉えてほしいなと、一診断士として思います。

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