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先生!嫌です。

僕は中学に進み、高校受験を迎えた。担任の先生には、「環境の仕事をしたいです。」と言って、実業系の高校を志望した。しかし先生はこう言った。

「学びたいことは、大学で学べ。」

僕は教えに従い、普通科の高校に進んだ。

入学した高校は進学校。当然、キビしい。年頃だったからか、素直にただ勉強するということができず、迎えた3年生で、受験の壁に突き当たることとなる。

「今の成績で行けるところはここかな。」
担任が言う。しかし僕はこう言った。

「先生!嫌です。僕はどうしてもこの大学のこの学科に行きたいんです!」

黙る担任。あとは推して知るべし・・・

そして、2年の浪人の後、僕は東京への片道切符を手に、列車に乗った。

あれから40年。浮き沈みはあったけれど、僕の心から、「環境」の灯が消えることはなかったのである。

・・・よく言ったな、あの時。
そうでなければ、今の僕はなかった。

それに気づいたのは、最近のことである。



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