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水田の畦畔管理95 ~もう少し時間が必要~

僕の草刈りは、例年9月いっぱいで終了する。

親方たちはあとしばらく稲刈りや麦の播種、ソバの刈り取りを続け、長い冬ごもりに入る。

今年は週末に雨が多かった。作業的には、法面の草刈りが未完。
雨が降れば、法面の草刈りは出来ない。足元が緩むからだ。
なので僕には、もう少し時間が必要である。

そこで僕は、親方に相談を持ち掛ける。

「9月には思うように仕事ができなかったんで、10月、自主的に法面の草を刈っていいですか?ボランティアでいいですから。」

「ん?ああ。いいよ。」

「ありがとうございます。Dさんの教育もあるもんで。」

こうして話はサクッと一件落着。僕は10月も作業を続ける。この時期(9~10月)に多年生雑草をある程度痛めつけておかないと、地下部への養分ストックが増えて、来年が怖い。

・・けど、街の氏神さんの祭りなんかもあるもんで、実働日数を確保するのは、それなりに大変なんである。

さて、珍しく天気に恵まれた土日、僕は法面の草刈りに着手した。

これまで2回ほど手を入れてはいるものの、やっぱり草は伸びている。
特に、ススキは出穂(穂を出すこと)が始まったから、グン!と背丈が伸びる前に、こいつをやっつけてしまいたい。
そんな気持ちだ。

ススキは、こんなふうに背が伸びてしまう。

雨上がりの土曜日は、畦の「天」を刈って、法面の作業に備える。秋も深まり、伸びきったメヒシバなんかがヘナヘナになりかけているから、刃はよく手入れしておかないと能率が上がらない。

夏の終わりに刈られて再度伸びてきたススキは、背丈が低く、穂を出したとしても、それほど面倒なことにはならない。
やはり、こまめな手入れは有効なのだ。

この日は風がなく、びっくりするほど発汗した。気温は、夏と比べればさほどでもないのだが、やはり湿度が高いからなんだと思う。

久しぶりの草刈り。
田んぼの神様にご挨拶して、ただひたすらに刈り進んで行く。

「何が楽しいの?」


そう言われるんだけど・・

楽しいものはしょうがない。(笑)

法面の中央部だけが残っている感じ。

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