農業をひも解く14 ~異分野技術の転用~
農業という産業を、僕はもっと発展させたい。
高層ビルは天に突き刺さり、
人類はじき火星に到達し、
新幹線は時速300km/hで疾走して久しい、
というのに、「まだこんなことができてない!」と思うことが多いのが、この農業という産業なのだ。
モノづくり自体はメーカーさんにお任せするべきなんだろうけど、
アイディア
は現場から出したっていいだろう。
その一例として、昔考えたアイディアの一つをnoteしておく。
異分野での技術を農業に転用する、という視点である。
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もうずいぶん前のことだが、家庭用のホームシアターに、「自動音場設定」という機能が搭載された。簡単に言えば、どんな形の部屋でも、どんなふうに家具が置いてあっても、それを機械が自動で補正してちゃんとした音を届けますよ、って機能だ。
具体的には、専用マイクを用い、試験音を拾うことで音場を補正する。それを「自動で」ってのがミソなのだ。手動であれこれやるのではない。
これを見た時、反射的にひらめいたのが、
施設園芸への応用
である。
どういうことか説明しよう。
施設園芸、つまり、温室でトマトを作るとしよう。トマトは生長し葉を茂らせるわけだけど、適度な生育量ってものがあって、むやみやたらにでっかく作ればいいというものではない。
ところが、その葉の茂り具合をどうやって測定するか。
葉っぱの枚数を数える?、葉っぱの大きさを数える?
・・・ちょっとやってられない。
そこで先ほどのホームシアターだ。
「群落」としてのトマトの生育量を、「音」でとらえる。
こんな感じ。
音がスカッと通るなら生育適正、
通り過ぎるなら生長不足、
通りが悪いなら生長過多、
ということだ。この情報を給液装置に送り、細かく補正する。そう、自動で。適正値はAIに弾いてもらうのもいいだろう。
出来るかどうかはわからないが、ICT技術の進歩が著しい今なら、目がありそうな気がする。
以上は一例だが、要はそういうことだ。
僕たちの日常の中に、農業を飛躍的に発展させるネタが転がっているかもしれない。それを脳のバックグラウンドに置いて、僕は街を眺めている。
既存の路線から新しいものは生まれてこない。
Ver.1.0から2.0へは飛躍できないのだ。
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